--タイのゴッチ道場--


旅行の楽しみ方は人それぞれだよな・・・

などと嫌な気持ちになりながら、マッサージ店を探して歩く。


「あれ~?この辺だったんだけどな・・・」


案内のインディ君がぼそっと口を開いた。


迷ったかな?

迷ったな


みんながつぶやく。


迷ったならば仕方が無い。目的の店とは違うが目に付いたマッサージ店に入ろう。

料金をチェックして比較的安価できれいな店を選ぶ。


入った店は2時間で500バーツ(約1500円)の店でまだできて間もないのか

バンコクにしてはきれいな作りだった。それにしても1500円は安い。


店に入ると靴を脱ぎ、まずは足からマッサージと別室へと連れて行かれた。

ふかふかの椅子に座りズボンをたくし上げ足を出すと優しくマッサージは始まった。


台湾の足ツボ違って痛くないのが嬉しい


薄暗く照明を落とした部屋にはゆったりとしたヒーリングミュージックが流れ

程よい刺激のマッサージはオレを眠りに誘い込む・・・


・・・ ・・・ ・・・


肩を叩かれ起こされると、そこにはオレ一人だった。

一緒にいた連中はすでに別室へ連れて行かれたみたいだ。

オレは一服盛られたかのように熟睡していたようだ。


こちらへ


と、手招きされオレも別室へ導かれていった。

そこは先ほどの部屋よりもさらに暗く、マットがひいてあり

その上にバスローブのようなものが置いてあった。

そして、施術者はバスローブとオレを交互に指差し部屋を出て行った。

これはおそらく着替えろという事なのだろう。

さっそく、着替えてマットに寝そべり天井を見上げる。


しかし、なんだか、この暗さといい、施術者といい、この香りといい


インモラルだ


いや、違う、そうじゃないよ、オレ、そういうの目的じゃないから

でも、なんつーか

薄暗い部屋で、若い女性に体を触れられ、ヒーリングミュージックに、アロマオイルの香り


IMMORAL


ひょっとしてこれは間違ったお店に入ってしまったのではなかろうか?

それはそれでうれし・・・いや、いかん。そんなこっちゃさっきのスケベ親父と一緒ではないか!

もし、なんかされそうになったらはっきりと「ノーサンキュー」と言おう。。。


などと考えていると施術者が部屋に戻ってきた。

言葉のわからぬ男女2人が密室・・・

彼女はそっとオレの腕に触れマッサージを始めた。

腕の先端から肩にかけゆっくりゆっくりと揉んでいく。

そして徐々に手は下へと降りてきて足の先端から始まり

太ももの付け根までじっくりと手を這わしてきた。


「ノーサンキュー」は今だろうか?

でも、オレの勘違いって事もあるからな。

まだ、ここでは言わずもうちょっとこの快感を・・・いや違う。

もうちょっと様子を見てからでもいいだろう

足の裏で太ももマッサージ。インモラルだ・・・


他の連中はどうしてるんだろうか?

ああ、みんなもう「ノーサンキュー」と言ったろうか?

それとも快感に負けて・・・


すると施術者は体をうつぶせにするように指示してきた。

まだ、断るところじゃない、これは普通のマッサージ・・・

服も着たままだし、これは普通のマッサージだ・・・


そして、うつぶせになったオレに施術者はそっと乗ってきた。

お尻の形をしっかりと自分の背中に感じる事ができる。

背中に指を這わせ首元に両手を持って来る。

これは、もう、限界だ!ノーサンキュ・

痛いいだだいでぇえええ


いきなりラーメンマンプレイ かよ!ハード過ぎだろ!

いきなりこんな事するなんて不道徳という面ではまさしくインモラルだ!


つか、オレ脱臼癖があって両肩外れるんでもうちょっと優しくしてもらえ

って言葉通じねぇえええー!!


いや、きついよマジで・・・

オレ肩だけじゃなくて大腿骨とかもはずれたりするから・・・


ってカタエビですか?!!!!


はあ、すげぇよタイ式マッサージ。

少女買ってる場合じゃねーぞこりゃ

とにかく無事に終わってよかっ・・

大技炸裂!!!普通に死んだorz


まったく隙を見せない往年の藤原組長 ばりのサブミッション攻勢にすっかりギブアップ

まさか、バンコクに来てキン肉マンも取得することができなかった

52の関節技 を覚えられると思わなかったw


ゴッチ道場で2時間みっちり修行して外で待っていると、一緒に入店したほかの連中も出てきた。

にやにやしながら

「痛かったな」

と、尋ねると全然痛くなかったとの事


どうやらオレだけが特別サービスを受けていたらしい・・・

カネを払ったマッサージで余計疲れた気がした

--バンコクの歓楽街--


1日歩きつづけ、さらには暑さで疲れも限界だ。

なんで旅行に来てこんなに疲れなくてはいけないのだろう・・・

こんな調子じゃ明日にゃぐったりってのは目に見えている・・・

この疲れ、とれるかなぁ・・・


「マッサージ行こうよ」


インディ君!それはいい提案だ!


そんなわけでオレら男4人でマッサージに向かうことに

どうやらバッポン通りにある「有馬温泉」なるお店がいいって事なんでトゥクトゥクにて移動。

運転手に料金を交渉して100バーツで乗せてもらう事になった。

しかし、どうみても2人乗り


トゥクトゥクは小さいのでどう見ても4人は乗れない。

しょうがないから、もう一台つかまえっか?

なんて話してると運転手がとにかく乗れと、足場に座れと、4人くらい乗れるとまくし立てる。


オイオイ無茶言うなよ、乗る場所ないじゃん。


そんな事いいながらもぎゅうぎゅうと乗り込んだら意外と乗れてしまったw

初めてトゥクトゥクに乗ったが、さいっこーに乗り心地が悪い。

道路の排気ガスを胸いっぱいに吸い込み、右に左に無茶な車線変更。

そしてさらには乗車率200%.。暑いのに男4人で密着orz


運転手は「バッポンで何するんだ?」なんて話しかけてくる。

観光客が何しようが勝手じゃねーか、そんな気を使うならもっと運転に気を使ってくれよ。

しかしまあ邪険にするのもなんなんで「マッサージ」と一言。

「お、そんならいい店あるんだぜ」なんて言いながら運転手はガサゴソとチラシを取り出した。

お、なんだいいヤツじゃん。こうやって海外で優しくされるとその国が好きになっちまう。


「ほら、ここだよ。連れて行ってやるよ」

そういって運転手が見せてくれたチラシは

おっぱいをぶるんとさらけ出した姉ちゃんの写る風俗店のチラシだった。

「ここのマッサージはいいぜー」みたいなことを言ってる。

「ちげーよwwwオレらは普通のタイ式マッサージが受けたいんだよww」

なんて言ってると「つまんねーやつらだな」と、クビを左右振った。


そしてふと思った。

タイの人って日本人の男はみんな「女を買いに来てる」と思ってないか?

確かに日本のニュースでタイで幼女買春なんて話を聞いたことがある。

ホリエモンにもそんな噂があった。


そうやって少し寂しい気持ちになりながら排気ガスに吹かれていると、バッポン通りに到着した。

 

まさに歓楽街                               盛りあがっとる


到着して歩いて驚くのがまずは日本語の看板の多さだ。

どこに行っても日本語の看板を見かける。それだけ日本人観光客が多いという事だろう。

ネオンも毒々しい


そして、日本語で話しかけてくる客引きも多い。

「オニイサン、マッサージ、カワイコ」

片言の日本語から、流暢な日本語まで歩く先々で話しかけられる。

コンビニに立ち寄れば日本人客でごったがえしている。

それも30後半から40後半の男同士で連れ立って買い物をしている姿をよく見かける。

やはり買春目的で来たのだろうか?と、いうかそういう風にしか見えない。

ならば、オレらだってそういう風に見られても仕方が無い。


日本人よ、みっともないマネはやめろ。

ジャパンマネーがすごいのはよくわかったから、そうやって少女達を食い物にするな。


 

しかし、そんな性産業 がこの国の大事な外貨獲得手段になっている事も確か。中々難しい問題だ・・・


有馬温泉 というマッサージ店を探し歩いていると先ほどと同じく次から次へと声をかけられる。

日本でも風俗店に行かないオレはもちろんノーサンキューと答える。

「ジャ、オニサン、カワイオトコノコ、イルヨ?」 (+18)

うほっ!マジ勘弁!


そうか、バンコクには同性愛者も多く集まるのか。

ゲイの人にはスマンがオレにはちと理解できない。


それにしてもタイといえばHIVでも有名である。

にも関わらず、性交渉を求めて来る日本人は何を考えているのだろう?

命をかけてまでする事なのだろうか?これはゲイよりもさらに理解ができない・・・


日本の合理主義は

生産性の低い職人という人種を嫌い

美しい女性と愛を語らう時間を無くし

さらには人生までも削ろうというのだろうか?


熱風が吹き、街の熱気で頭をクラクラとさせ、疲れ果てた足を引きずりながらあたりを見回せば

スケベな笑いを浮かべた日本人のオヤジが、美しい女性と肩を組みながら町の闇へと消えていった。

--コピー天国--


ほどよく酔いもまわりハラも膨れたオレらだが、まだ休むには早い

と、いう事でヤワラーの市場探索へと出向いた。


 
人もいっぱい                               なんでも売ってる


極彩色にいろどられた屋根や看板が立ち並ぶ小道

なんともアジアという雰囲気をかもし出しているではないか

 

ぶらぶらしてるだけで楽しい                       そしてやっぱり無駄に広い


どこからどこまでが市場なんだかもまったくわからないくらいに広い。

そして、途中には武器問屋街みたいなものもあって、ナイフやらスタンガンやらを大量に販売していた。

RPGだったらまずは装備を整えたいところだ。オレのジョブは間違いなく遊び人w


交通違反より武器屋を取り締まったほうがいいと思う


そして再びぶらりとするとちょっと大きな通りにでた。

 

トゥクトゥク大量発生                             バスは扉を開けたまま走り抜ける


ドアを全開で走り回るバス。もちろんアクセルも全開。

落ちたらどうするのだろう?行き先はきっと地獄だ。



そうやって特に何も買わずに歩き、目的地のひとつであるサパーレックについた。

ここはアジアでも有名なコピーソフトを大量に扱う市場だ。

 

アメ横からちょっと歩けば秋葉                    まさにそんな感じ


このサパーレック、オタク心をくすぐるアイテムでいっぱいだ。

ファミコンからプレステ2のソフトまでが大量に安く売られてる他、ゲームのパーツなども並ぶ。

店頭ではPS2を分解してパーツ取りしてる姿もたくさん見かけた。


そんなここでもジャパンマネー炸裂!なんといっても安いのだ!

インディ君は怪しげなグッズを数点購入していた。

買いたい商品のパッケージを開け、店頭で動作確認までさせてくれるのだからすごい。

もうちょっと金に余裕があったのならオレも間違いなくマジコンを買って帰ってきたろう。

少し歩いたのでなんだか小腹が空いてきた。運動部の中学生かオレはw

そんなわけで、インド人が多く集まる地域へ移動してカレーを食べる事にした。

 

タイなのにインドって感じ                       小道を抜けてカレー屋へ


カレー屋にメニューはまったくなかった。

口頭で伝えるらしいが、何があるのかもまったくわからないorz

そしてもちろん言葉通じない。


なんとか、カレーにありつこうとありったけの脳をフル回転して英語でカレーと伝える。

待つこと5分・・・通じただろうか?ムシとか変な食べ物きたらどうしよう・・・


 

通じてた!                             サイドメニューも無事来た

カレーは日本で食べるインドカレーとは違い、スパイスの香りが押さえぎみで塩味がしっかりとしていた。

日本のインドカレーを食べなれてると、少し物足りない感じもするがこれはこれでうまい!

モサモサと口の中に放り込み、すっかりおなかもいっぱいに。


ラッシーも頼んでみた

会計は180バーツ、日本円で540円!しかもこれ、4人分の金額だ。

これだけ食べて一人あたり135円とは・・・タイの物価が安すぎるのか

日本の物価が高すぎるのか・・・


とにかく大満足だ。店の外に出るともう日も沈みかけていた。


一日でかなりの距離を歩いた気がする。

そう思いながらもまた、市場の中を歩いて帰っていった。

閉店する店が増えてきて閑散としてきた市場には、今日の終わりという雰囲気が漂いはじめていた。