時は止まらない

歩みを止めても時は止まらない

歩みつづけても時は止まらない

生をうけたその日から

生を終えるその日に向かって歩みつづけ

生を終えても時は止まらない


日本という国にいれば出生率は下がりつづけ
人口は減る傾向にあるのだろう

でも島国の外側では人口は増え続け
食料は減り続け 
やらなければいけないことは分かっていても
誰かにそれをまかせながら生きることで
どこかでバランスをとらされる人がいながら
今日も地球は自転をくりかえす

何万年に一度の皆既日食を見るために
穏やかな町には食料が運び込まれ
見慣れないコンテナと人がやってくる

まつりが済んだ後には
踏みつけられた自然と大量のごみを残して
まるでそこに居た人たちは
何事もなかったかのように
まるで何も無かったかのように
来たときと同じ姿で音もなく
消えてゆくのだろう

こうして
おだやかなマイノリティは
ある日突然やってくる
マジョリティに圧倒され
自分自身の価値観を揺るがされて
世界をなくしてしまう

今まですんでいたその世界では
いつのまにか
きっと いつのまにかと思いたいだけ
昔からそこに居たのはマジョリティで
マイノリティは異世界の
似て非なる者
姿形 外側の皮が同じだけで
中身は別の生き物のようになり
興味本位につつかれて
遊ばれて

どこかに小さな世界をつくる

それでも
きっと見つかってしまう

そして
理由もなくなんとなく
そっとしておいてはくれない
ずっと続けば良いなと思っていたことが

ずっと続くような気がし始めて

形あるものとして残りつつあって

そこに居た証ができて


それは記憶なのか 有機物なのか

100年もたったらきっとあったのかなかったのかも分からなくなるとしても

何か細胞がどこかで確実に存在していたら

それがきっと本能というのなら本能なのだろう


物質なんていつか形を失うとしても

ヒトという物質と脳という物質が考えるものは

やはり物質をどこかで求めるのだろう


感触さえあれば今は心が穏やかになるだろう
うすくはかない紙のような

つかめないような

さわると指先の温度でもうふうわりと
浮かばなくなってしまうような


つかもうとしても

つかめたとしても

きっとしわしわになってしまうんだ


ことばはきっと口にして音にしたら
意味をもって
力をもって

人を本当に傷つけるときもことばで
人を本当に癒すときもことばで


でも
わからないならそれでもいいや


感情もきっとことばだから


だから雑なことを言っていれば
雑な立ち振る舞いになって
雑な人生を送ることになるんだろう
でもきっとそれを知らせても
もうほぐすにはきっと
少し傷つけてしまうんだ
曖昧に言ってわかるほど殻はうすくないから

そう

きっと

そういいながら人ごとだと思う自分にこそ
必要なことば