2014年9月1日「巷の話題は、高校卒業試験」 | カンボジア的スローライフ

カンボジア的スローライフ

スローダウンしてみると見えてくるものがある。ありふれた日常のささやかな出来事。人生って、そんなささやかな暮らしの一つ一つが集まったもの。だから、その一つ一つを大切に暮らすことができたらいい。マンゴーがたわわに実る国、カンボジアからの発信。

朝から1日曇り空と雨だった日曜日。

このごろ巷で話題になっている、今年の高校卒業試験。カンボジアでは、高校卒業の際に全国一斉試験のようなものがあって、それに合格しないと卒業できないシステムになっている。

しかし!その試験は、毎年カンニングと賄賂で透明性がない(笑)。昨年教育省の大臣が新しくなった。そして教育の改善のための対策に取り組み始めたということで、今年の卒業試験は、汚職取り締まり班まで出動して、今までの倍のお金をかけて、カンニングと賄賂のとりしまりを強化した・・・その結果、昨年は86.48%だった合格率が今年はなんと25.72%に!カンニングと賄賂がないと試験に合格できないこと自体、本当におかしいんだけれど。

私もカンボジアの大学で1年生の期末に初めて試験を受けたとき、そのカンニング状況のひどさに愕然(笑)、まるでギャグの世界だったのだ。

それで今年政府は、落ちた人たちに補習学習をさせて10月中旬に再試験をすることになった。・・・この事態、カンボジアの教育がいかに腐っているかを物語っている。

そんなニュースを読みながら、いつもの肉まんカフェで、コーヒーを飲む。大人の親爺が3人で入ってきて、皆口々に肉まんを注文(笑)。

 

私は、ちまきを並べたお盆を頭にのせてカフェに入ってきた少年から、ちまきを3つ買っていただく。

市場でカンボジア産のドラゴンフルーツがあったので、迷わず購入。ブラブラ持って歩いているとプノンペンからシェムリアップに向かうバスの休憩でコンポントムに来ていた知人にばったり。ドラゴンフルーツをおすそわけして別れる。


まるくって小さいけれど、甘くて美味しいカンボジアのドラゴンフルーツ。以前買ったシェムリアップ産より少し甘みが薄い気がしたけれど、美味しかった。

教育の中にも、不公平や不正義、汚職があふれている、かなしいこと。子供のうちから、少年少女のうちから、そういう社会で育ったら、働きにでるころには、大学卒だって大した学力も道徳もないはずだもの。実際、そうだもの。

教育のことは、国が、教育省がというのももちろんだけれど、カンボジア人全員が考えて、解決に向かって努力してもらいたい問題だ。自分たちの社会は自分たちが作っているのだから。

道路ができる、建物ができる、そういう発展は容易だ。でも、教育とか人の心の問題は、なかなか容易ではない。街は発展して変化していても、妙に意味のない卒業証書ばかりがあふれて、社会は幼稚で未熟・・・なんてことがいつまでも続かないようにと願うばかり。しかし、道のりは・・・うん・・・果てしなく遠いなぁ。