「ひとつ」 | カンボジア的スローライフ

カンボジア的スローライフ

スローダウンしてみると見えてくるものがある。ありふれた日常のささやかな出来事。人生って、そんなささやかな暮らしの一つ一つが集まったもの。だから、その一つ一つを大切に暮らすことができたらいい。マンゴーがたわわに実る国、カンボジアからの発信。

昨年の大みそか、この歌に涙。



長淵剛は途中あまり好きではなかった時期が長いけれど、こういうメッセージの込められた歌を歌ったらやっぱりうまい。55歳、あれこれヤクザな生き方に見えるけど、今も「長淵」を貫いているそれがすごい。

私も1986年に初めて福島県飯館村でカンボジアから難民として日本にきているカンボジア人の子供たちに出逢って、子供たちに「メガネのお姉さん」と呼ばれてから、この歌の歌詞のように「ひとつになってずっと一緒に共に生きる」みたいな想いをずっと心に抱いて紆余曲折を経ながら今に至っているんだけれど、そんなカンボジアに対する思いや昨年の3.11の震災後の日本への自分の思いとかあれこれ胸に溢れてきた。

カンボジアで市井の民としてそこに暮らす人たちと共に生きてみたいと思ってから、あれから何年、年十年(笑)。今では市場で地元の人に混じってお買いものをしているような時が一番の幸せなんだけれど・・・逆に、日本の市井の民でなくなってから、何年・・・・・日本での暮らしを思い描く時もふっと時にはあって。カンボジアと日本を行き来しつつ、そういう想いが今は少し切なくて。

世界は広くてとてつもなく素晴らしいのかもしれないけれど、でも、世界は広くて切ないな。

そんなことを書いている間に、日本の家族から「バンコクの外国人が集まるところにテロ警戒だから注意せよ」との連絡が!。バンコクにはいないけど、なんだか怖い。あぁ、平和な世界でありますようにと心から願い、ホテルの窓から見えるひとつひとつの家の灯りの下にあるそれぞれの暮らしに想いを馳せつつ、窓に張り付いて案外もろいようなこの世界の夜景の一粒を眺める。