NHKスペシャル
2016年8月15日(月)
午後8時00分~8時49分
ふたりの贖罪(しょくざい)
~日本とアメリカ・憎しみを越えて~
番組内容

「ト ラトラトラ」を打電した真珠湾攻撃総隊長、淵田美津雄は、戦後キリスト教徒となり、かつての敵国アメリカに渡り、伝道の旅を続けた。アメリカ陸軍のジェイ コブ・ディシェイザー。真珠湾への復しゅうに燃え、日本本土への初空襲を志願、名古屋に数百発の爆弾を投下した。彼もまた戦後宣教師となり自分が命を奪っ た名古屋を拠点に伝道を続けた。ふたりの物語は、憎しみの連鎖に覆われた今の世界に確かなメッセージを与えてくれる
出演者ほか
【朗読】磯部勉,【語り】高橋美鈴
憎悪が、世界を覆い尽くしている。どうすれば、憎しみの連鎖を断ち切ることができるのか。その手がかりを与えてくれる2人の人物がいる。70年前、殺戮の最前線にいた日米2人の兵士である。
「トラトラトラ」を打電した真珠湾攻撃隊の総指揮官、淵田美津雄。その後もラバウル、ミッドウェーを戦い、戦場の修羅場をくぐってきた淵田だが、1951年、キリスト教の洗礼を受け、アメリカに渡り、伝道者となった。
淵田が回心したのは、ある人物との出会いがきっかけだった。元米陸軍の爆撃手、ジェイコブ・ディシェイザー、真珠湾への復讐心に燃え、日本本土への初空襲
を志願、名古屋に300発近くの焼夷弾を投下した。そのディシェイザーもまた戦後キリスト教の宣教師となり、日本に戻り、自分が爆撃した名古屋を拠点に全
国で伝道活動を行った。
戦争から4年後の冬、ふたりは運命の出会いを果たす。ディシェイザーの書いた布教活動の小冊子「私は日本の捕虜だった」を淵田が渋谷駅で偶然受け取ったのだ。以来ふたりは、人生をかけて贖罪と自省の旅を続ける。淵田はアメリカで、ディシェイザーは日本で。
ふたりの物語は、「憎しみと報復の連鎖」に覆われた今の世界に、確かなメッセージとなるはずである。
(以上、転載はここまで)