東北大震災、福島第一原発のメルトダウンから 3年がたちました。

4月13日付けの福島民報に掲載されたある記事を読んで、
今の福島の現状を言えているなあ、と思いました。

災害から3年ほどたつと、
その時の記憶が薄れていくのは仕方ないと思います。

時には記憶が薄れていくことで 気持ちが助かる、とうこともあって
時間と言うのは ありがたかったり、 恨めしかったり。

いまの福島に住んでいる人の気持ちに近い記事かなと思って
このブログにその記事を紹介させていただきました。
以下記事を書き起こしてみました。

福島民報4月13日2014年 11面より
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(記事はここから)


"故郷" 自立への長い闘い

県立博物館 赤坂憲雄さん


 東北学を掲げて被災地を歩き、あるべき復興の姿を模索する民俗学者の赤坂憲雄さん(県立博物館長)は、東京出身ながら福島を"故郷"と思い定めたという。三・一一から三年余。記憶の風化が叫ばれる日本の現状をどう見ているのか。
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 「あれほどの災厄も、三年たってみれば、大半の人にとっては終わったことでしょ」と笑みを浮かべ、直後に表情を変えた。「でも、僕には終われないんだよ」。約二十年前の東北に導かれ、父の郷里がある福島に支えられてきたと語る赤坂さんの口調は静かだが厳しい。
 「長い闘いになる。五十年かかるかもしれない」と胸中を明かす。誰も体験していない放射線の汚染の中で生きる人々に、自然エネルギーを駆使した地域の自立と再生を呼びかけてきた。原発が象徴する東京中心の”植民地システム"を拒絶し、風土の潜在力とテクノロジーを組み合わせて産業や経済、文化の主導権を自らの手に取り戻そう。そんな思いを込めた。

曖昧な責任

 だが、道のりの険しさは想像以上だった。
 避難した人と残った人、自宅に戻れる人と戻れない人、補償の有無や金額をめぐる分断と対立が、人々の連帯を阻んだ。主義主張を超えて声を上げられえる"広場"をつくろうと、2011年十一月に初開催した「ふくしま会議」の取り組みも。四年目を迎えた現在は「一筋縄ではいかない現実」を前に停滞気味だという。
 「被害の補償が適正になされれば、したたかに動きだす人も現れるんでしょうが、現状はあらゆる責任が曖昧なまま宙づりにされ、人々の疲労だけが蓄積している。福島の怒りや悲しみの声がまとまらないよう、巧妙に誘導されている感覚もある」と話す。権力の思惑に執念深く抵抗し、考えることをやめない人々を守り育てていまなければ。そう決意している。

撤退と縮小

 確実なのは、過疎が深刻な被災地に超高齢社会が迫っていること。六十五歳以上が全人口の四割を占める日本が五十年後に見えているのに、非現実的な成長戦略を語る財政界に、苛立ちを隠さない。「来るべき『撤退』と『縮小』に、いかに前向きに備えるかが問われている。そんなとき、目先の利権を守ることにきゅうきゅうとしている人たちに、われわれの未来は託せない」
 ただ、これまでの少数者が多数派にjなる未来を思い描くのも難しい。「弱者を基点に社会をデザインし直すしかない」と説きながら、多数派を丸ごと切り捨てる弱肉強食の世の中が近づいているとの予感を拭い去れない、と言う。
 「多様なリスクを想定し『あそび』『ため』のある成熟社会を実現するためにも、変化の最前線に立つ被災地の役割は大きい。東北、福島は、あらゆる意味で『はじまりの土地』になるよう宿命づけられているんです」

実践の中で問われる知

 国策である原発の破綻に巻き込まれた福島は、広島や長崎、水俣、沖縄の系譜を引く「特権的な知の場所」になった、と赤坂憲雄さんはみる。そこで何ができるのか。単なる思弁ではなく、実践の中で自問しているという。
 会津地方の市民を励まし、昨年設立にこぎ着けた「会津電力」は一つの成果といえる。当初の太陽光に加えて小水力、バイオマス発電にも取り組み、福島県域の電力自給を目指す。赤坂さんは顧問に就任。「自然エネルギーを道具に使い、生活のデザインを変えていければ」と期待している。

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(以上、記事はここまで。)


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2014年7月11日 新着情報

シェーナウ環境賞「電力革命児」2014年を受賞いたしました

 当会津電力株式会社の代表・佐藤弥右衛門が、
2014年度のシェーナウ環境賞「電力革命児」年間賞を受賞いたしました。
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4月13日同日の福島県内ニュース (福島民報Web版より)

県内ニュース(主要)