何気なくいつも通り登校。


今日も変わらないか・・・つまらんなぁー。


「先輩-!」


遠くから声がした。


気のせいか、あたしのわけない。


そう思い、普通に歩く。


ドタタタッ


走る足音、後ろを振り返った。


知らない男子があたしに抱きつく。


「なんで知らんぷりなんですか-?やっと会えた。」


え??え??何が起きてんの?会いたかった?


夢?現実?


あたしは自分の頬を引っ張った。


痛い。


え?まじか。現実!?


「夢じゃないですよw」


こげ茶で軽いパーマをかけ中性的な顔をしたあたしより少し背が高い男子。


ダテメをかけパステルカラーのカーディガン、個性的な着こなし。


女の子みたい・・・。


「なんで黙ってるんですか?何か反応してくださいよー。寂しいっす。」


犬みたいなやつ。


「・・・あんたが後輩なのは分かったけど・・・誰?」


しょんぼりした顔をする。ホント覚えてない。


「・・・ですよね。だって文化祭でしか会ってないんですから。」


ってことは去年か一昨年の出店に来た中学生かな?


「・・・ごめん。覚えてないや。」


うわー、ホント失礼だよね。


「そんなの分かってますって♪2年続けて会いに行ったんですけどねw」


あわわ、なんかホントごめん・・・。


「あたしが知らないってことは・・・ストーカー?」


「ぷっ、かもしれないっす。入学してから先輩探すの必死だったんで。」


真剣な顔つきになった。


「あ、アド教えてください。」


携帯を出して言った。


あたしは鞄からケータイを出した。


自分のアドを送った。


男子にアド聞かれるなんて新鮮というか・・・ぎこちないというか・・・


「んじゃ、また後で!」


といい男子は去っていった。