椅子好きである! 沢山の好きなものがあるがこのブログは椅子から始める。

サンフランシスコから北に2時間ほど行ったところにメンドシーノと言う隠れた街がある、

映画のシーンにもよく出て来るロケーションなのだがここは海辺の古い町でかつては材木をここから

積み出していた。断崖の上にはバケーションハウスがいくつかありそこに滞在した。

バケーションハウスは太平洋を見渡せる断崖の上にありその潮の香りと波の音に包まれた中にポツリと置かれた木製の椅子が

二脚おいてある。長い間の太陽の光と雨風に年季を感じるこの椅子に腰を下ろしたのが最初である。

これをアディロンダックチェアー(Adirondack Chair)と知ったのはそれから後で、数年後我が家のパティオにもペアーで購入した。

何が良いか? 見た目より座りごごちが良い!デザインもいい!シンプル!そして幅広の肘掛にコーヒーが置けるのです。

リクライニングもできるし最初に座ったメンドシーノの海岸の記憶も蘇る。

 

話は変わるが、椅子のデザインは椅子のデザイナーがしたものよりもアーキテクトがデザインした椅子の方がいいものが多いいと

思う。ル・コルビジェ、フランク・ロイド・ライト、L.ミース・ファンデル・ローエなどなど。。しかしこのアディロンデックチェアーは1900〜1903年にニューヨークのウエストポート出身のトーマス リーによって作られた。 裕福な家庭に育ちバーバード大学卒業したがロースクール中退、何故ならば彼は自然の中で働くことを好みアディロンデック(山脈in NY)の故郷を感じることを好んだ。この椅子のコンセプトはそんな彼の思いを反映している、幅の広いアームレスト(肘掛)、背の高い背立て、湾曲したシート。そしてもう一つ加えるに一本の木から取れる節目のない木材から作ること。現在はプラスティク製のものから色々なデザインのものがあるがオリジナルは高価である。

もう一段階話しズラすとインフィニティという日産の高級車をアメリカに紹介したプロジェクトに関わったことがある、その時のコンセプトにハンドルに使用する革、シフトノブの皮、シートの皮、、全て同じ牛から取ったというのが秘話にある。買った人だけが知ることになるのだが。。1900年にトーマス リーの発想から学んだのかどうかはからないが人間の本当の感覚とはそれほど繊細なのだと思う。

 

僕は毎朝パティオのこの椅子に腰を下ろし暖かいコーヒーを飲みながらアディロンダックの山とグレンデールの山を重ねて見ている。