泡沫の夢

あなたの色に満たされた
穏やかな水のなかで
忘却の時間の波に
夢のように揺られていた
何処からともなく降り注ぐ
澄んだ声に誘われて
音のない水の底から
広大な宙を仰いだ
瞬く星を数えれば
あなたに もっと
近づく気がした
数え切れない小さな泡が
わたしの中から立ちのぼる
幾つも 幾つも
やわらかく照らす光と
数多の優しい記憶の詩に
幻みたいに抱かれながら
この胸の奥にあるもの全部
虹色の滴になって
遠くの瞳の海の波間に
溶けてしまえばいい と思う
あなたが望めば
いつでもわたしを
感じられるように
おとぎ話に広がる景色が
祈りを繋いでいくように
ともに見た泡沫の夢が
心を映した鏡の水面に
奇跡の橋を
何時か 架けたら
今度はわたしが
心からの愛を込めて
あなたに
世界にひとつの
消えない虹をあげましょう
Film * FUJI PRO 400