相馬「百合って言うのはね、女の子同士の友情や恋模様を描いた作品や、またはそのものを少し柔らかい表現で表した言葉だよ♪
元々は、エスと呼ばれていた時代があってね、それはおおよそ100年程前に遡るんだけど、百合の原点と呼ばれた1916年初出の花物語を手掛けた女流作家・吉屋信子が活躍していた頃に広まった言葉だね。
sisterhood、姉妹のような深い仲と言う頭文字を取ったものだけれど、彼女が生きて来た時代背景には明治以降の国粋主義があってね。
ようするに国内で浸透している思想や哲学、価値観なんかと言った外圧的要因の事を言うんじゃないかな。
男尊女卑なんかがそうかもね。
そう言った外圧的要因に真っ向から立ち向かった結果、彼女の自我に少女同士の恋愛を見出だしたんだと思うよ。
レズビアンやホモセクシャルと言う表現はかなり蔑視的だよね。
人は他人の不幸や苦悩を興味本位で探りたくなるものだし、彼女の本質を客観的にレズビアンのドキュメンタリーだと捕えたくなるのは人の性。」
まひる「は……はぁ。」
電話越しに相槌を打つまひる。
店内の備品倉庫は格好の密談場所となっているようだ。
相馬「だからね、もし伊波さんが自分自身の性癖に劣等感や不安、焦りを抱いているのなら、一度深く考えて見るといいよ♪」
まひる「考える?」
相馬「現代は恋愛の自由が許されているけれど実際は大衆的一習慣、儀式、イベントのように考える人が多いと俺は思う。所謂一つの人生の通過点、そんな中で君は真実の愛と言う意味で種島さんを選び抜き、貫き通すのか…あるいは社会的圧力に服従して自分自身の恋を諦めるのか…どうするかは伊波さんの自由なんだよ♪」
まひる「どっちが正しいのかな……。」
相馬「この世に絶対的価値観なんて存在しないよ…強いて言えば、伊波さん自身の意思で選ばれた道が真実へと通じるものなんじゃないかな。」
まひる「私自身で選んだ道……。」
相馬「ちょっと喋り過ぎちゃったみたいだね♪佐藤君が怒るからこれぐらいにしておこうかな。じゃあ、頑張ってね!伊波さん♪」
相馬はニコニコとしながら店の裏口の前で電話を切った。
相馬「どうなるのか楽しみだなぁ♪」
明らかに相談相手を間違えている、まひるだが、何故そうなったかと言えば、まひるの通う高校のクラス内でレズ疑惑が立ってしまったからであった。
まひるとぽぷらがデート中にキスをしている所をクラスメートに目撃されてしまった事が原因だ。
まひるの学友二人は口にこそ出さないが、まひるが女の子に恋をしていた事は知っていた。
学友A「まひる……もっと上手くやりなよ。」
学友B「ホント、そこが、まひるらしくて面し……可愛いんだけどね。」
まひる「えっ!?二人とも、どうして知ってるの?」
二人は嘆息した。
学友A「まひる……ここは私が何とかするから。」
まひる「えっ?」
学友Aは正に演技派、わざとらしくなく、まひるにふざけてキスをする。
学友A「まひるってマジ可愛い♪カレシが羨ましいな~♪」
まひる「えっ…ちょ。」
学友Aはまひるに耳打ちする。
学友A「いいから、適当に乗って。」
まひるは静かに頷いた。
まひる「も~、やめてよ~、いつもふざけてばかりなんだから~♪」
その二人の様子を見て、クラスメート達は何かを納得したのか、奇異の視線を向けなくなった。
学友A「キスって言ったって、遊びでする子なんて珍しくないんだから。そう思わせとけばいいの。」
まひる「あ……ありがとう…。」
学友A「ホントに、まひるは放っておけないな。」
学友B「そうだねぇ♪いつもいつも目が離せないよ♪面し……心配でね。」
そうやって、まひるは事無きを得た。
END
元々は、エスと呼ばれていた時代があってね、それはおおよそ100年程前に遡るんだけど、百合の原点と呼ばれた1916年初出の花物語を手掛けた女流作家・吉屋信子が活躍していた頃に広まった言葉だね。
sisterhood、姉妹のような深い仲と言う頭文字を取ったものだけれど、彼女が生きて来た時代背景には明治以降の国粋主義があってね。
ようするに国内で浸透している思想や哲学、価値観なんかと言った外圧的要因の事を言うんじゃないかな。
男尊女卑なんかがそうかもね。
そう言った外圧的要因に真っ向から立ち向かった結果、彼女の自我に少女同士の恋愛を見出だしたんだと思うよ。
レズビアンやホモセクシャルと言う表現はかなり蔑視的だよね。
人は他人の不幸や苦悩を興味本位で探りたくなるものだし、彼女の本質を客観的にレズビアンのドキュメンタリーだと捕えたくなるのは人の性。」
まひる「は……はぁ。」
電話越しに相槌を打つまひる。
店内の備品倉庫は格好の密談場所となっているようだ。
相馬「だからね、もし伊波さんが自分自身の性癖に劣等感や不安、焦りを抱いているのなら、一度深く考えて見るといいよ♪」
まひる「考える?」
相馬「現代は恋愛の自由が許されているけれど実際は大衆的一習慣、儀式、イベントのように考える人が多いと俺は思う。所謂一つの人生の通過点、そんな中で君は真実の愛と言う意味で種島さんを選び抜き、貫き通すのか…あるいは社会的圧力に服従して自分自身の恋を諦めるのか…どうするかは伊波さんの自由なんだよ♪」
まひる「どっちが正しいのかな……。」
相馬「この世に絶対的価値観なんて存在しないよ…強いて言えば、伊波さん自身の意思で選ばれた道が真実へと通じるものなんじゃないかな。」
まひる「私自身で選んだ道……。」
相馬「ちょっと喋り過ぎちゃったみたいだね♪佐藤君が怒るからこれぐらいにしておこうかな。じゃあ、頑張ってね!伊波さん♪」
相馬はニコニコとしながら店の裏口の前で電話を切った。
相馬「どうなるのか楽しみだなぁ♪」
明らかに相談相手を間違えている、まひるだが、何故そうなったかと言えば、まひるの通う高校のクラス内でレズ疑惑が立ってしまったからであった。
まひるとぽぷらがデート中にキスをしている所をクラスメートに目撃されてしまった事が原因だ。
まひるの学友二人は口にこそ出さないが、まひるが女の子に恋をしていた事は知っていた。
学友A「まひる……もっと上手くやりなよ。」
学友B「ホント、そこが、まひるらしくて面し……可愛いんだけどね。」
まひる「えっ!?二人とも、どうして知ってるの?」
二人は嘆息した。
学友A「まひる……ここは私が何とかするから。」
まひる「えっ?」
学友Aは正に演技派、わざとらしくなく、まひるにふざけてキスをする。
学友A「まひるってマジ可愛い♪カレシが羨ましいな~♪」
まひる「えっ…ちょ。」
学友Aはまひるに耳打ちする。
学友A「いいから、適当に乗って。」
まひるは静かに頷いた。
まひる「も~、やめてよ~、いつもふざけてばかりなんだから~♪」
その二人の様子を見て、クラスメート達は何かを納得したのか、奇異の視線を向けなくなった。
学友A「キスって言ったって、遊びでする子なんて珍しくないんだから。そう思わせとけばいいの。」
まひる「あ……ありがとう…。」
学友A「ホントに、まひるは放っておけないな。」
学友B「そうだねぇ♪いつもいつも目が離せないよ♪面し……心配でね。」
そうやって、まひるは事無きを得た。
END