不登校になると

 

ゲーム三昧、勉強しない、昼夜逆転。

 

親を悩ます、不登校3大あるあるです(笑)。

いや、笑、じゃなくて、真剣に悩んでいる方のために、

今回はゲームに焦点をあてて

 

「テレビゲーム教育論」

 

の本のご紹介。

 

私は図書館でメインに働いているのですが、

「漫画ばっかりで本を読んでくれなくて…」

と、嘆くお母さんの声をよく聞きます。

 

でもね、漫画もすごくいいんです。

読まないよりも、ずっとずっといい。

漫画で学ぶこと、すっごく多いんです。

知らない漢字を漫画でいつのまにか覚えていたり、

色々な知識も漫画で身につけていたり。

 

ある少年はギリシア神話に超詳しいのですが、

知識の元は、里中満智子さんが描いた漫画「ギリシア神話」。

 

映画にもゲームにも、神話ってよくでてきますが、

「この人(神)誰の子どもだっけ?」など、

聞くと大抵教えてくれます(笑)

フレンチ料理の名前や調理法を知っていた時があり、

「なんで知ってるの?」と聞くと、

「ワンピースでサンジが作ってた」そうです。

 

江戸時代の話は、「磯部磯兵衛」で知ったことがたくさん(笑)

 

子どもの頃漫画で覚えた漢字や知識は

未だに鮮明にそのシーンとともにおぼえている。

小説などで知る言葉より、ずっと鮮明です。

 

絵の力ですね。

絵と文の両方があることによって、

脳への働き方がより強固になるのだそうです。

だから、本に限らず漫画もとってもオススメなんです。

絵本も、同様の理由で大人にも子どもにもすごくいい。

絵本の話は奥が深すぎて語り出したら相当長くなるので、笑

今回はこの辺にしておきますが

 

漫画と一緒で、ゲームにも、いい影響いっぱいあります!

依存がどうのというけれど

考え方を変えれば、

ゲームも生きる力を身につける一つの強力なツールになり得ます。

東大の学生たちもゲーム好き、たくさんいます。

どう攻略するかをかんがえることで思考が鍛えられたなどもよくききます。

 

マイクラ(マインクラフト)なんて、英語も学べちゃったり

プログラミングも学べちゃったりして最高!

なんて声もよく聞きます。

ポケモンだって、どうすればより強く育成できるか、どう戦えば勝てるのか、真剣に考える。

これだって社会て戦う必要なスキル!

 

 

「今の子どもたちは、ADD(多動症候群)なんかではない。

彼らはEOE(Engage  Me or Enrage Me)-つまんないと暴れるよ症候群、だ。」

 

という言葉の紹介から始まるこの本。

一部、かいつまんでご紹介します。

 

「ゲームをすることは、喫煙のような行為と違って、発ガン率や生命の危険を高めるような悪影響を与えるものではない。むしろ、軍隊に従事するようなもので、戦闘時の攻撃性は軍規による統制でバランスが保たれるもの(ゲームもルールがある)。軍にいると粗暴になると言われているが、戦時以外で軍人は(ゲームをする子どもたちと同様に)ほとんど普通に日常生活を送ることができている。異常な人たちは、ゲームがあろうとなかろうと異常ということだ。」

 

子どもたちが自分自身で、ゲーム以外の生活バランスを

取れるようになる必要はあるけれど

そのためにゲームを規制することは、必要がないばかりか、逆効果!

ともこの本には書かれています。

 

すごく納得!

 

厳しくゲームが規制されているお家の子が遊びに来ると

みんながゲームをやめて外に遊びに行っても

その子だけ一人部屋に残ってゲームをしたりしているシーンは何度も見てきました。

 

知らぬは親ばかりなり…。だったりする。

 

親の前でいい子の仮面をかぶる子は

いつかどこかでそのひずみが来てしまいます。

親の前で暴言吐けるくらい本音(思春期は本音じゃないけど暴言吐くこともあります)が

言える関係なら、むしろ安心だと思います。

 

反抗期が来たらお赤飯炊いてお祝いするくらいの気持ちでね、と

よく聞きますが、まさにその通りだと思います。

成長の段階でちゃんと自我を出していければ、

大人になってから親子関係に苦しむことは少ないと思います。

 

子どもの成長は、子ども自身が行うものであって、大人が行うものではない。

これは子どもの成長の第1原則です。

 

「大人」からみた必要な知識が、

その子どもにとって必要がなければ自ら学びたい気持ちは起こりません。

必要を感じたらちゃんと自ら学ぶようになる。

 

親が親の価値観を押し付ければおしつけるほど

子どもは新しい世界と出会うことが困難になるのです。

 

ゲーム論に戻りますが、

一緒にゲームを楽しんで、理解することも大切。

何も知らないのに批判ばかりなんて、それはちょっと理不尽。

 

子どもたちはゲームから学んでいるのです。

ゲームの世界から、色々な興味も広がっていきます。

 

攻略するために自分で調べ、自分で動く。

 

人生と同じです。

 

人生も、壁に突き当たる。

それを乗り越えようと(攻略しようと)必死に道を探す。

 

NPO法人ぜんしん さんのCMでもあったのですが、

 

「人生を、ゲームを攻略するように考えればいい」

 

高い壁があっても、ゲームのように攻略する方法は必ずある。

今クリアできなくても、クリアできる道は必ずある。

ゲームは人生も教えてくれていたりするのです。

 

ゲーム三昧で放置放任は良くないと思うけれど

子どものゲームにちょっと興味をもって話してみてください。

 

子どもは、自分の好きなことを親にもわかってほしいもの。

一緒に共有できたら、楽しいこと、どんどん増えると思います。

 

ゲームを親が好きになれなくてもいいんです。

ただ、子どもの興味に耳を傾けてあげられれば大丈夫。

 

親の態度次第で、子どもとゲームの世界も

キラキラした未来に繋がっていけるのです。

 

 

 

 

子育てこころサポーター

米澤 美法