Day 155 1月3日

 

能楽どうですか?
 

お正月や特別な公演で上演されることの多い**翁**。
これは「能の演目」というより、神事に近い特別な存在とされています。

舞台にまず登場するのは「面箱(おもてばこ)」。
役者たちは身を清め、翁が天下泰平・国土安穏を祈る神聖な儀式であることを示します。
これを「翁飾り」と呼びます。

千歳ノ舞

若々しい**千歳(せんざい)**が登場し、舞台を清めるように舞います。
翁のための“露払い”の役割です。

 

翁ノ舞

白い翁面をつけた翁が、祝詞のような謡とともに、
静かで荘重な舞を舞い、世の安寧を祈ります。

三番叟(式三番)

黒い面をつけた三番叟が登場。
力強く足拍子を踏む「揉ノ段」、
鈴を持って舞う「鈴ノ段」で、
五穀豊穣と大地の生命力を表現します。

※三番叟は、もともと狂言方が勤めることが多く、
能と狂言が交差する特別な役割でもあります。

夫婦和合と国の繁栄
高砂

九州・阿蘇の神主友成が、播磨国・高砂の浦で出会う一組の老夫婦。
実はこの二人、高砂と住吉の松の精でした。

「相生の松」に託されるのは、
夫婦円満・長寿・国の繁栄。

後半では住吉明神が若々しい男神として現れ、
天下泰平を祝して勇壮に舞います。
結婚式でもよく知られる、おめでたい代表曲です。

明るく清らかな修羅物
田村

桜満開の清水寺。
花守の少年として現れたのは、坂上田村麻呂の霊。

夜には武将の姿となり、
観音の仏力によって鈴鹿山の賊を平定した物語を語ります。

修羅物でありながら、
苦しみよりも清々しさが残る、明るい一曲です。

才能で勝利する小町
草子洗小町

宮中の歌合で、小野小町は
「その歌は古歌だ」と訴えられます。

しかし小町は、
『万葉集』の草子を水で洗うことで潔白を証明。
後から書き足された墨だけが消えるのです。

若く華やかな小町が描かれる、
唯一の能作品でもあります。

日本という国の神威
春日龍神

唐・天竺へ渡ろうとする高僧明恵上人。
春日神社で出会った老人は、
「日本こそ神仏の宿る国」と説きます。

やがて現れる龍神が、経典を捧げ舞う場面は圧巻。
この国の神聖さを静かに伝える一曲です。

天女の舞と春の三保
羽衣 彩色之伝

三保の松原で、漁師の白龍が見つけた一枚の羽衣。
それは天女のものでした。

舞を舞うことを条件に羽衣を返され、
天女は富士山を背に、彩り豊かな舞を舞います。

「彩色之伝」は特別演出の小書付き。
音楽も装束も華やかで、
明るく、清らかで、幸せな余韻を残す名曲です。

おわりに

能の世界は、
祈り・祝福・物語がゆったりと流れる時間。

難しそうに見えて、
実はとても人の願いに寄り添った芸能なのだと、
あらためて感じます。

たまには、
“静かに心を整える舞台”を観に行くのもいいですね。


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能初心者さん向け|まず観たい3曲

「能、どれから観ればいい?」と聞かれたら、この3つ👇

① 羽衣

👉 いちばん入りやすい

天女の舞

明るく、幻想的

ストーリーがわかりやすい

② 高砂

👉 おめでたい気分になれる

夫婦和合・長寿

結婚式でも有名

能らしい祝福感

③ 翁

👉 特別な一曲

神事としての能

正月・記念公演向き

「能ってこういう世界なんだ」と感じられる


能は難しいと思っていましたが、
実は「祈り」や「願い」がとてもまっすぐに込められた世界。
物語を知ってから観ると、舞や謡がすっと心に入ってきます。

「50代からの大人の教養としての能」

最近のマイブームです。
 

 

 

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