『和菓子のアン』坂木司評判良かったので、文庫本を買ってみました。デパ地下の和菓子売り場を舞台に、お客に関する謎を解くという、ゆるいミステリーです。謎解きだけでなく、知らないことばかりの和菓子の世界も楽しめる、一粒で二度おいしい小説です。ドラマ化されている『ビブリア古書堂~』や『謎解きはディナーのあとで』に似た雰囲気をもつミステリーなので、がっつり読書する気になれないけど何か読みたい時に丁度良いと思います。
『本屋さんで待ち合わせ』三浦しをんどんだけ本が好きなんでしょう、この方。いろんなジャンルの本を、ひたすら紹介するエッセイ(書評)本です。読書歴の浅い私には、知らない作家さんや本ばかりでついていけませんでした…。私にはまだ早いんだな、きっと。三浦しをんさんは大好きな作家さんなので、三浦さんオススメの本も気になるけど、まずは三浦さんご自身の著書を読むことから始めます。
『光待つ場所へ』辻村深月3つの短編が収められています。「良かった」の一言。特に最初の<しあわせのこみち>。絵心のない私には、想像するしかない描き手の心理。下手な作家が書いた小説だったら、安っぽくって読む気も失せたことでしょう。人間の微妙な心理描写が上手い辻村さん。短編集でも、やっぱり上手い。短編集だからこそ、かな?感情移入しやすいので、読みやすかったです。辻村さんの重いテーマを扱った作品は、余裕がある時じゃないと読むのが正直ツライです。この短編集は気軽に読めるので、なんか有難い。どんな題材を扱ったとしともハズレがなさそう。凄い作家さんですね。ますますファンになりました。