この歳になって

「いつまでも若くないんだよな。」

40代も中盤に差し掛かると、20代、30代には感じなかったようなことをよく考えるようになった。

仕事のこと、家族のこと、人生のこと。

いつの間にか、多くのものを背負っている自分がいる。

若い頃は根拠のない自信だけでどこまでも突っ走れるような気がした。

じゃあ40代になって、自信がなくなったのかと言えばそういうわけでもない。

ただ、いろんなことを考えるようになって身動きができなくなってしまいそうなんだ。

若い頃は、何も考えずに突き進んだ。未来のことなんてなんとかなる。

失敗しても死ぬわけではないんだから！と、やりたいようにやった。

10年後のことなんて、ぜんぜん考えていなかった。

でも今は、10年、20年も経てば60歳を超えるという歳になった。

未来を考えないわけにはいかない。

もたもたしていると、おじいちゃんになってしまう。

人生が終わってしまうんだ。

弱気になっているわけではない。

ゴールが近づいてきて、人生に実感が強くなってきたんだ。

自分がいつ死ぬかはわからないけど、必ず死ぬってことはわかってる。

若い頃はそんなことわかってはいたけど実感がなかった。

でも今はしっかりと実感があるんだ。

自分の人生がいつか終わってしまうということに。

この歳になって、まわりを見渡してみる。

幸せな家族がいる。優秀な仲間たちもいる。

自分と同世代の友人たちが、とてつもなく成功していたりする。

自分はなにも変わっていないように感じているのだが、確実に周りは変わっている。

周りが変わっているということは、それに関わる自分自身も同じように変わっているのだ。

これだけの人脈と経験があれば、若い頃には考えもつかなかったようなことができるかもしれない。

この歳になって、やる気がどんどんと湧いてくる。

さあ、やってやろうじゃないか。