大阪大学と近畿大学の前立腺がんに関する共同研究に関する質問も頻繁に来ています。

この研究の結果は、

「大腸の短鎖脂肪酸の量が増えると、インスリン様増殖因子(IGF-1)の血中濃度が高くなり、
その結果、前立腺がんの増殖を促進する」というものです。

これは、ネズミ(マウス)で行われた試験です。人間はネズミと同じではありません。

日本で人間に対して行われた、発がん因子に関する大規模観察研究「
JACCStudy」というのがあります。

 

この結果によれば、
「インスリン様増殖因子(IGF-1)の血中濃度が少し高い人は前立腺がんの発生が1/5に低下し、非常に高い人は低い人と差がない」という結論でした。

ですから、人間の場合、IGF-1の濃度は少し高めのほうが前立腺がんになりにくいということです。

2015年頃から、大腸の酪酸が増えると、さまざまながんが治りやすくなるという論文が
非常にたくさん報告されています。

ネズミの結果は人間の結果とは違うことをご理解ください。