もう、今週末には師走。

年を追うごとに、一日一日を早く感じます。

帰り道と一緒ですかね。

どこかに出掛け、その帰り……。

行く時よりも戻る時のほうが早く感じられます。

自転の影響なのか、無意識に錯覚を引き起こしているだけのかはわかりませんが……。

 

ある人は、それは充実しているから、だと言います。

それは、どうですかね。

建前と本音は、どんな時にも存在するもの。

質量をともなわない社交辞令と皮肉交じりの率直さも同じ波間に見え隠れ……。

 

相手に褒めてほしいと思う事柄について、先に相手を褒める人。

ま、ね、気持ちはわかりますが、無防備な承認欲求が頬からこぼれ落ちています。

表層的なおべんちゃらは、薄っぺらな心情を鮮明に浮かび上がらせるだけのもの。

他人からどう思われているか、他人にどう思わせたいか、そういうことをあまり考えないほうが賢明なように思います。

人の目を気にするよりも、自分がしたいことをしていれば、いつだって清々しい気持ちでいられるはず……。

ただ、円の拡がりは遅々たるものかもしれません。

でも、木の年輪と同じで、間隔が狭いほど、しっかりとした幹に育つように思います。

 

ま、そんなふうに思えるのも年を追うごとに、です。 

若い頃の自分を振り返ってみて思うのは、身勝手な振る舞いに酔っていた自分。

特に、20代あたりの……。

10代を受けての20代。

20代を受けての30代。

また、その30代を受けての40代。

そして、その40台を受けての50代と……。

その経過で、ずいぶんと方向転換をしたものです。

人生の分岐点に差し掛かった時、決まって助けてくれる水先案内人。

姿かたちは違えど、受けた恩恵の密度は同じです。

もう目と鼻の先の60代を充実させるためには、残りの50代の時間を使い方を濃いものにしていかないと……。

その時々に立つ波に呑まれないように、着々と準備をしたいもの。

言うは易し行うは難し。

ま、そういうことですが……。

 

――ジャズセッションに出て、ちゃんと演奏ができるようになることを目標に――

 

昨日のレッスンでの気づきは大切に。

ジャズ・アーティキュレーション。

8分音符をダー、ダッ、と吹く……。

潜望鏡からの景色だけではなく、浮上して同じ空気を吸ってみたいものです。

 

そんなことを思いつつ、いくつもの嵐をくぐり抜けたナベサダのライブを聴いています。

――としをとるのはステキなことです

そうじゃないですか――

中島みゆきの歌詞をふと思い出します。

やっぱりいいな、と思わせる1枚です。