最近よく読ませていただくブログで以前紹介されていた本。



慶應幼稚舎・早実初等部・筑波小学校に合格する子育て

興味本位で読んでみましたが、なかなか面白かったです。

小学校受験といえば、一日プリント50枚(100枚?)、とか、とにかく大変なイメージがあったのですが、そのイメージが少し変わりました。
目指すところは自立した子供であり、そこはモンテッソーリ教育とも共通するところなのだな、と感じました。

また、著者は本書の中で、お父さんお母さんが幼い我が子にできる最善のことは、「我が子が学びやすい環境を用意すること」と述べています。
6歳だからこそ友達は選んでつきあったほうが、教育効果は高い。私立や国立の小学校は、子どもが学びやすい環境。努力や頑張りを、ポジティブに、評価する子が集まる環境。
まさにこの部分が最近考えること。
たしかに教育に興味があって、お勉強もしてきた家庭の子が集まっていれば、教育効果はたかいでしょう。
一方で、世の中には多様な人がいるわけで、そこから切り離してしまうのもどうかな、と思うわけです。
中学、高校、大学と受験して進むならば、そこからはより限られた集団になっていく。
小学校のうちは色々な人がいる環境が良いのかな、と思ったりしています。
ただ今回幼稚園は納得して選んだ環境で、とても満足しているので、小学校もちゃんと息子に合う学校かどうか見極めたほうが良いのかな、と思ったりしています。

受験の有無にかかわらず、幼児教育の芯の部分を知るという意味でも、面白い本でした。

第1章《実話》こういう親子が、名門小学校に合格している!
第2章 小学校受験の現実、面接の注意点、入試の裏側を教えます
第3章 名門小学校に合格する子を家庭で育てるためのチェックポイント
第4章 「どうしてうまくいかないの…」落ち込んだら読んでください
第5章 《袋とじ》パパだけに贈る章〜ママは決して読まないで〜




クローバー小学校受験で出題されること
・ペーパー
・行動観察
・個別考査
・絵画・制作
・緻密性
・運動

クローバー「クマ歩き」「ケンパー」「なわとび」
クマ歩きは四足で速く走ること。
国立小学校の過去40年の研究データから、クマ歩きの速い子と、50メートル走の速い子と、計算力の高い子はシンクロしていると証明されている。
学校生活で最も必要なものは、体力。中でも持久力。
ケンパーやなわとびは体幹がしっかりしているか分かる。
頭脳を支える姿勢が良いことは大脳の発達を促す上で重要。

クローバー学力を支える土台は生活力
小学校受験では、学力を支える土台を重視し、子供の生活力を試験で見る。それは行動観察、運動、制作などの手先の緻密性、面接などで見る。
子どもがもっている才能や、優秀な能力を、将来に向けて伸ばしていくために、5-6歳までの幼児期に家庭での根っこを、いかに大切に育てたかが重要。 


クローバー子供の生活力を伸ばす方法とチェックリスト
【しつけ編】
①理由を理解させる
②事前に見通しを持たせる
③子どもは親の背を見て育つ
◽︎挨拶ができ、人の話を聞くことができ、場に応じて敬語が使える
◽︎「はい」と返事の出来、「ありがとう」「ごめんなさい」が言える。
◽︎親の目がないところでも、安全に気をつけた行動ができる
◽︎大人同士の会話に、割り込まず、大人しく待つことができる
◽︎公共の場で親の指示が守れ、静かにするべき場では自分を抑制できる

【言語運用編】

①単語で終わらず、きちんと話させる
②語彙量を増やす
   様々な感情を表現する言葉は、本の読み聞かせを通して心にインプット。表現のレパートリーが増えるということは、感受性を発達させる起爆剤になる。
◽︎毎日の出来事や幼稚園での様子を、具体的に3分は話せる
◽︎電話に出て「○○です」「しばらくお待ちください」ときちんと丁寧語が使える
◽︎友達におもちゃを取られた時に、言葉を用いて自分で何らかの対処ができる
◽︎左、右、左斜め上、上から二段目、右から三列目などの指示が理解できる
◽︎外で迷子になった、泣いている子がちる、自分が失敗したなど、困った時に大人に正確に伝えられ、状況に応じ、子供が適切に言葉を発することができる

【姿勢編】
継続して良い姿勢がとれることは、学力を伸ばす上でも重要。
大脳を支える頸椎や上体を支える背骨に負担をかけない姿勢を継続できることで、長時間でも集中できる、身体作りが同時に促進。
◽︎居ずまいを正し、背筋を伸ばし、正しい姿勢を保てる
◽︎机に向かい、正しい姿勢で、本を読んだり、指示を聞いたり、ペーパーに取り組むことができる
◽︎床に正座できる
◽︎体操座りが長く続けられる

【生活編】
◽︎朝決まった時間に1人で起き、夜も同様に1人で就寝することができる
◽︎歯磨き、手洗い、衣服の着脱、食事、排泄など身の回りのことが1人でできる
◽︎身の回りの整理整頓ができ、使ったものの後片づけができる
◽︎風呂で体と髪を洗い、髪を乾かすことができる
◽︎近所で夕食の買い物ができる

【我が家での役割編】
「自分のことを自分でするのは当たり前。その上で、自分がだれかの役に立っている」という、プライドや自信を高める。
◽︎風呂掃除、またはトイレ掃除が毎日できる
◽︎家で何らかの役割を毎日担っている
◽︎洗濯機をかけて洗濯できる
◽︎洗濯物を干し、取り込んで。畳んで収納できる
◽︎家族が病気の時、簡単な看病や家事の代わりができる

【手先の緻密性編】
◽︎線に沿って紙を手でちぎることができる
◽︎ハサミを正しく使い、らせんや波線を切るなど、指示に応じた作業ができる
◽︎お弁当を包み、こま結びができる。ハチマキや、エプロンや靴紐を結べる
◽︎立体的な折り紙のレパートリーが5-6種類ある
◽︎紐を二等分、三等分、四等分、六等文、八等分できる

【運動編】
◽︎マットで2回以上続けて前転できる。
◽︎鉄棒に20秒くらいの間ぶら下がることができる
◽︎1人なわとびで、リズミカルに前跳びが20回以上できる
◽︎3メートルほど離れた的に、小ボールを、当てることができる
◽︎複数の運動を組み合わせたものを一回の指示で覚え、支持に応じて運動できる

【行動観察編】
◽︎自分の意思を、友達に言葉で伝えられる。友達の話も聞くことができる
◽︎意見が対立した時も、自分が主張すること、お友達に譲ることのバランスがとれる
◽︎友達との遊びの中でリーダーシップがとれる
◽︎乱暴な行動や言葉づかいをせずに遊べ、乱暴な言動をする子に引っ張られない
◽︎できなくても最後まで諦めない。弱音を吐かない。無気力な態度にならない