三浦しをんさんの小説「白いへび眠る島」を読み終わりました


昔からの習慣・風習にしばられた閉鎖的な「拝島」

13年に1度の大祭の前後に起きた不思議を、主人公悟史の目線で描かれているお話


島の守り神「白蛇」様、島の人々が恐れる「あれ」という得体の知れない存在

13年に1度の大祭

神官の家の次男、荒太と謎の男・犬丸の存在


ドキドキ、ゾクゾクしてどうなるんだろう?とどんどんお話の世界に引き込まれました

読み終わった後のじんわりとした感動

しをんさんの新たな1面が見えて、凄く魅力的な作品でした


主人公の悟史と幼馴染であり「持念兄弟」の光市との関係がとても素晴らしく描かれていて

「持念兄弟」としての繋がり以上に、魂の奥底で繋がっている2人の関係がとても羨ましいなぁと思いました


文中の、『契約のいらない友愛、約束のいらない束縛。ぼくたちの自由はなんて不完全で、だけど愛おしい形をしているのだろう』なんて素敵な表現なんだろうと感動しました


書き下ろしの荒太と犬丸のお話が、これまたよくて!

この2人の関係が切ないんですけど、でも強い強い絆がちらりと見えて素晴らしい書き下ろしでした


13年後の大祭のとき、悟史と光市、荒太と犬丸はどうしているんだろう?と後日談ではないですが、13年後の4人のお話も読んでみたいなぁと思いました


お話の持っている空気感というか雰囲気は「月魚」に近いのかなぁ?(まだ読んでいない作品も多いので、違うかもしれませんが・・・)


またまたしをんさんの作品が大好きになった1冊でした



白いへび眠る島/三浦 しをん

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