私が好きな中島みゆきさんの曲のひとつに、「ばいばいどくおぶざべい」があります。
言うまでもなく、「どくおぶざべい」はオーティス・レディングの名曲「The Dock of the Bay」ですが、
レディングの歌と絡み合うようなベースの音がとても印象的です。
みゆきさんの「どくおぶざべい」も、それを意識してのことではないかと思いますが、
ベースの音がとても効果的で、歌詞、歌唱と溶け合ってやるせない情景がまざまざと目に浮かぶようです。
さて、そのベースを弾いているのが、Y.M.O.のというほうがわかりやすいかもしれませんが、細野晴臣さんです。
スタジオ・ミュージシャン時代に「あ・り・が・と・う」や「愛していると云ってくれ」に参加した坂本龍一からの紹介だったそうですが、なんとも豪華なつながり。
で、その細野さんですが、Y.M.O.の前にもキャラメル・ママとかティン・パン・アレイとかといった当時「突き抜けていた」グループの中心メンバーだったこととか、その前にはあの伝説のバンド、日本語の本格ロックの創始者とも言われている「ぱっぴいえんど」のメンバーだったとか、かと思えば松田聖子とかのアイドルの歌の作曲者でもあるとか、とにかく日本のポピュラー音楽の重要人物であることは疑いようもない事実です。
その細野さんがかつて70年代に、「はっぴいえんど」解散後、「トロピカル三部作」といわれているソロ・アルバムを出しています。
「トロピカル・ダンディ」「泰安洋行」「はらいそ」の3枚ですが、なんだか力が抜けていて、聴いていてとても気持ちがいい音楽でして、40年近くも前の作品なのに新鮮さすら感じます。
どちらかというと低音が中心のヴォーカルだからか、ほっこりとしてきます。
生ける近現代日本音楽史みたいな方ですが、現在も第一線で精力的に活動されています。
私が今一番、機会があればライブに足を運んでみたいミュージシャンです。
