4月21日 

一人では立ち上がったり、座ることが出来ない母はトイレに行きたい時は私を呼んでいました。


この日もいつも通り母はトイレに行きたいと私を呼びました。


私は、母の両脇を抱えて母を持ち上げようとしますが、母は凄く倦怠感が強く、やっぱりまだ後で良いと母は言いました。


私はまた我慢していたら、体に悪いから早めにトイレに行こうと母に言いました。


母はうなずき、母の両脇を抱えて母を立たせ、トイレに向かいトイレの中に入った瞬間、母は
足から崩れ落ちました。


母の両脇を支えていましたが、いきなり母の立っている足の力がゼロになり、一瞬の出来事で私は瞬時に対応出来ず、母は尻もちをつく形で転倒しました。



母は痛い痛いと言い、私は不安でいっぱいでした。倒れた瞬間に骨が折れてはいないだろうかと考え、本当にとんでもないことをしてしまったと。



倒れた母を持ちあげることも容易ではありませんでした。力を入れて持ちあげると骨などが折れそうで容易に力も出せません。


ですが、少しずつ上体を起こし、母をベッドまで無事に抱き抱えてやれましたが、母は痛がっていました。


すぐに、訪問医師に連絡を入れて来てもらい診てもらいました。


幸い骨などは折れていませんでしたが、訪問医師は母に、もうトイレに行くのも一苦労だから、オムツにした方が良いと言いました。


母は医師に息子に負担だから、オムツにしますと母は言いました。


私はただ自分が情けない気持ちでした。ろくに母をトイレにも連れて行けず、弱りきった母を転倒させてしまい、本当にやりきれない気持ちでした。



この日からオムツが始まり、訪問看護の方から取り替えの方法など教わり、私も一人で交換出来るようになりました。ストーマーの交換もこの日から訪問看護師の方や私がするようになりました。



ですが、オムツやストーマーを交換している時母の表情を見ると本当に辛い思いでした。



母は何でも自分のことは、どんなに疲れていても自分でしていた母でしたので、どんなに悔しいだろうかと。



母はもう食事も受け付けず、ペットボトルやコップなども持てず、私が水分をストローで飲ませていましたが、ストローを吸い込む力も段々と無くなってきていました。


痛み止めのセレコックスや胃薬なども母は飲み込めなくなっていたので、私がゼリーの中に薬をはめこみ飲ませていました。



点滴を訪問医師にお願いしても、浮腫が悪化するから点滴はしない方が良いと言われる。



水分を飲んでも母は、嘔吐する日も多く、私はどうしたら良いのか分からなくなってきていました。


脈拍85回 SpO2 93% 血圧109/74