一昨日の晩、仕事終わりにYouTubeを眺めていると、なんとも嬉しい投稿が連投されていました。
晴天に燃える虹
パッと見て、ハウスミュージックか何かと思ったので、Sigur Rósのニューアルバムだと分かった時は驚きました。何の告知もなく、歌集配信の前日に情報公開されたので青天の霹靂というかまさに晴天の虹霓。
アルバム名はÁTTA。意味は「八」
Sigur Rósの八番目のアルバムと言うことで八と名付けられています。アゥふタと読みます。かわかっこいいんですアイスランド語。
曲目は以下の通
ÁTTA
1. Glóð
(グロウず)
「残り火」という意味
電子編集されたヨンシー(?)の高い声が清々しく、重低音がそれを確実に支えています。燃え滓のような意味ですが、これから再び燃え盛る可能性を秘めている美しい一曲。
2. Blóðberg
(ブロゥすベるぐ)
「巨礫」という意味
水の流れで摩耗し、角がとれた丸い石のこと。Sigur Rósは間違いなく地質学バンドです。
MVの、無機質な大量の人体が荒野に放置されている光景は圧巻。社会の濁流に洗われ、摩耗し、丸くなり、涅槃に入った人間の流れ着いた姿でしょうか。皆さんの解釈が気になります。
3. Skel
(スキェル)
「殻」と言う意味
外部からの干渉、侵略を防ぐものです。
ヨンシーの叫ぶような歌声が、殻の持つ排他性を上手く表現していると思います。
4. Klettur
(クレふトゥーる)
「巨岩」と言う意味
一番好きな一曲。
その名の如く、ゲオルグのベースが力強い。オーケストラとの共演も神秘性を増していて、御神体として祀られる巨岩は音波としても存在するのだと気付きました。
5. Mór
(モゥる)
「荒地」と言う意味
鬱々とした展開。苔と背の低い草以外、芽生えはありません。
6. Andrá
(アンドゥらゥ)
意味は分かりませんでした。
人名でしょうか。知っている方いらっしゃれば教えてください。どこか女性的な感じはします。
7. Gold
多分そのままの意味で黄金。
太古から人類が求めてきた権力と富の象徴、不壊の美しさ。しかし曲調がぎらつかないのが流石で、揺らめく焚火に照らした時の、黄金色の反射光のような婉曲表現の結晶。
っつって黄金じゃなかったらどうしよ笑笑
8. Ylur
(イールる)
「温もり」と言う意味
睡眠導入剤としてどうぞ
9. Fall
(ファッとル)
「落下」と言う意味
英語もアイスランド語も意味は基本的に変わらないようです。英語の秋の意味もあるかも知れません。落葉といったところでしょうか。昔は涼しい秋が好きでしたが、生命の栄華を誇った夏の残滓のようで最近はどうも好きになれません。
10. 8
(アゥふタ)
八番目のアルバム最後の曲です。
ところで、原子番号八番目は酸素だそうです。虹が燃え盛るのも、その背景の青空も、生命が老化して寿命を迎えるのも、総て酸素のおかげです。宇宙の現象一つ一つは、時に破壊的で無慈悲ですが、一方力強く、儚くて美しい一面もあります。酸素もそのうちの一つではないでしょうか。
現代人は野性を忘れています。Sigur Rósの芸術はその、ホモサピエンス本来の性質、宇宙の神秘を補給するいい機会を与えてくれるので好きです。
以上、初の投稿、ÁTTAの紹介にならん紹介でした。
気になったら兎に角聴いてみてください。
※アイスランド語の振り仮名について
発音体系が全く違うので、日本語の仮名では限界があります。その為、日本語にない子音を一部平仮名で表記しています。
また、アイスランド語の超絶初心者なので、意味、発音は間違っている可能性があります。










