私は、相手を怒らせないように自分が怒られないように
どこで火が付くか分からない爆弾を細心の注意を払って守っていた。
自分のどんな態度や発言が
相手に火をつけるのかなんて正直分からないけれど
それでも火がつかないように考えられることは全て避けた。
しかし、それでも爆弾に火はつき爆発する。
火がつくことを想定できなかった私が悪いので怒られるのは当然。
そしてまたこんなことが起きないように
自分で自分を、こてんぱんに貶す。
それが私の世界だった。
年を重ねてから今まで当たり前だと思っていた私の世界は
なんか違うのかもしれないと思うようになった。
よくわからないから、どう違うのか問われてもわからないけれど。
そんなわからない状態で、恋人と喧嘩をした時に私は恋人に対して言ったのだ。
爆弾に火がつかないように努力したか?
その努力が報われなかったということはあなたの努力不足ではないか?
努力不足だから怒られるのは当然ではないか?
そこで気づいた。私の世界で私が恐れていた人になっている。
それだけ理解できた。
むしろそれだけが全てで、それ以上考えを進めることはできない。
私が息苦しかった世界を、私がまた創り、第三者にその世界を味合わせている。
やはりそうかという気持ちと、そんなの嫌だという気持ち
色々な気持ちが右往左往して一旦思考を無にするしかなかった。
今もそれ以上、何も考えられない。
ただ、あの世界はもうご免だ。