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ネタバレもお構い無しで、思いのままにレビュります。
どうぞご注意下さいませ!
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命令に従うのは得意か?
あぁ~ん。
大好き~ぃ(●´ω`●)
と言っても、私自身は命令されたら、ほんとはOK!なささいなことでも、俄然逆らいスイッチが入ってしまうあまのじゃく
素直に攻めの言うことを聞く受けが登場するお話が大好物なんですぅーーーー!(≧∀≦)
そんな私が、おもーい腰を上げ、ようやくお初にレビューをあげるのは
コレ
アヴァ・マーチ(著)/寿たらこ(表紙イラスト)
\800 amazon.co.jp
オークラ出版 プリズムロマンス
侯爵家の次男同士であるオリヴァーとヴィンセントは、寄宿学校時代からの親友だ。何をさせても優秀なヴィンセントと違って落ちこぼれのオリヴァーは、ずっと友人に思いを寄せてきた。ある日、ヴィンセントが同性愛者だと知り、彼との一夜に焦がれたオリヴァーは男娼を装うことに決めた。そして、友人を待つために入った娼館の一室で、鞭や玩具が用意されるのを目にしてしまい・・・・。
今回の攻め(ヴィンセント)は、家柄・容姿・財力・能力に恵まれた存在(=パツキン)
一方の受け(オリヴァー)は、侯爵家の次男といえども、父親がギャンブルで身上を傾け困窮生活を送る、大学に行くことも出来なかった落ちこぼれ。
その上、髪のセットやタイを結ぶなどの、日常生活そのものに難儀するようなぶきっちょさん(=濃い茶髪)
この髪色だけでも際立つ存在の対比!
けれど、そんな受け
「なめらかなのに力強い」 と、背中を
「美しい」 と、親指でもてあそばれながら秘*部を、褒められるほどの
肉体の持ち主。( ̄▽+ ̄*)
しかも、褒めたことに対し、攻めから
礼を強要されてる~ ヘ(゚∀゚*)ノ
ココすごくイイ!
そして、キターーーーーー!冒頭のエラそうなお言葉。
「なめるんだ」 なにを?w
「口でするんだ」 だから、なにを?って、ナニを・・・・
などと、終始命令口調な攻めに、もぉ、私(←受けではなく?)めろんめろん
年上攻めはともかく、年下攻めでも
それがたとえヘタレ攻めであっても
いざコトに及んでは、攻めサマにはぜひ命令口調でいていただきたいっ!!
さすれば、大好物の受けの素直さが何倍にも引き立ち、これだけでごはん何杯も食べられr・・・・
あぁ、えぇ・・・・ (-ω-;)
そう!それで、受け。
気難し屋の祖母への朗読に足繁く出かけ、まめに世話を焼いてやったり、恵まれた環境ながらも、何事も長男優先の侯爵家で、次男というだけでないがしろにされているヴィンセントの心の隙間を唯一埋めてやることが出来る、本人の自覚以上に、他者にとっては特別な存在。
コトの最中には、攻めの命令に嬉々として従い奉仕に没頭するこれぞ受け!なオリヴァーではあるが、その実、ヴィンセントの叔母(レディ・カラートン)の誕生日を祝う舞踏会に、嫌いな社交の場であるにもかかわらず、ヴィンセントの意向を汲んで出かけてやり、わざとオリヴァーに招待状を送らなかったレディ・カラートンへのお祝いのメッセージを代わりに伝えてやると申し出たヴィンセントに対して
「ありがとう、でも僕は臆病者じゃない、挨拶くらいはどうってことないよ」と、声に緊張をはらませながものたまう男気を見せたり
念願叶い、ヴィンセントと娼館で一夜を過ごす際、正体を隠し男娼を装うためとは言え、オリヴァー
まさか!のヒゲづら( ̄□ ̄;)!!
恐るべし海外びーえる・・・・・
(真行寺ツミコさんのBL漫画 エンドオブザワールド (GUSH COMICS)
にヒゲの受けがいるけど、可愛らしく描かれている為、受け入れハードルは低い?)
しかも、恋焦がれた攻めのさらされた裸体を前にして、こみ上げてきたのは
あのたくましい尻に顔をうずめ、中心を舌で愛撫したくてたまらない という、受けらしからぬ衝動。
ただ「愛撫したい」のはではなく「愛撫したくてたまらない」のである。
おまけに口ん中には、唾液あふれてるし・・・・
なんとも増荒男!
話がドンドコ進む中でも、ウジウジクヨクヨ悩んでるのは、常に攻め。
そもそも、腰引けながらも、ゼゼコ吹っかけられながらも、娼館のマダムに果敢に交渉を持ちかけ、コトのキッカケを作ったのは受け。
攻めが最中に相手を拘束するのも、裏を返せば“相手の男が懇願するものを与えてやっている”という大義名分が必要なため。
ほんと、いろんなしがらみに雁字搦めなヴィンセント・・・・
けれど、そんな攻めへの思いを募らせ、勇気を振り絞って正体を明かす受け。
余すところなく自らの思いを打ち明け愛を乞い、晴れてオリヴァー本人として抱かれるに至る!
やったねオリヴァー!d(゚∀゚)b
でも、でも・・・・
頑なに自らの性癖を認められないヴィンセントは、常に自分本位でオリヴァーのココロを推し量ろうともしない。
てか、それだけの余裕が無い。
なんせ、雁字搦めですから・・・・・ww
そのヴィンセントの頑なさ、鬼のごとし!
“特別な関係”になってから、6ヶ月も経つというのに、「愛してる」の言葉も無いし、呼びかけも「オリヴァー」ではなく「マースデン」と常にファミリーネーム。
コトの後の気だるい幸せに浸りたいオリヴァーの「泊まって行けば?」の勧めを断り、帰って行っちゃうし・・・・
オリヴァー、切なくなっちゃう・・・・・
そんな中、盛大に自己チューっぷりを発揮したヴィンセント、とうとうオリヴァーに突き放されてしまう。
あぁ・・・・後悔のヴィンセント。
だが、しかし、ここでまたコヤツ、やらかしてしまうんだなぁ・・・・・・
兄の政略結婚を成功させるため、兄の元カノを引き受けるべく結婚せよ、との父親の命令
引き受けるなんてーーーーー!!
ヴィンセント、あんた何してまんねん!!
そら、アカン。。。。
さすがのオリヴァーも
「あの、ろくでなしめ!」
と、ヴィンセントをろくでなし呼ばわり。
これからの生活を一新するため、ヴィンセントを待つばかりの身から、小さいながらも事業(本屋)を興し毎日を忙しく過ごすようになる。
その一方で、相変わらずウジウジクヨクヨ、ヴィンセント。
オリヴァーのいないこれからの人生を思うと、いても立ってもいられなくなり
ようやっと・・・・・!!
「愛してる!」とオリヴァーへの愛を告げ、「きみの好きなようにして欲しい」と、自らは永遠にオリヴァーのものであると決意を明かす。
そして・・・・・娼館での一夜にこみ上げてきた例のたまらない衝動。
見事果たしてのけるオリヴァー!
あっぱれ!γ(▽´ )ツヾ( `▽)ゞ
そして、将来、攻めが望んだら、攻めとして攻め(?)を満足させてやろうとの企てが、有るような無いような・・・・(笑)
同性愛が罰せられる時代背景か、筆者の指先から伝わる熱量が、翻訳によって一度冷まされる(良い意味で)からか、熱を帯びて感じられる行為や感情表現も、第三者的目線で(実際、第三者なんデスけども・・・・w)読み進むことのできる、味わい深い作品でした。
あぁ、満足っ