トヨタ、三菱商事、東京エレクトロン…
日経平均株価を牽引する
「セブン・サムライ」の本当の実力
日本の株価上昇は「7企業」にかかっている
ついに日経平均株価は、34年ぶりに史上最高値を更新した。ここまで急速に株価が上昇すると、いずれは利益確定の売りが出ることは避けられない。株価はどこかで調整することになるだろう。
問題は、その後、中・長期的に日本幹部が上昇過程を維持できるか否かだ。最近、米国の有力投資銀行である、米ゴールドマン・サックスがわが国の株価を牽引する候補の7つの銘柄、いわゆる“セブン・サムライ(七人の侍)”を暫定的に選定したのが参考になりそうだ。
ゴールドマンが上げた
米国株を代表するハイテク7銘柄
「マグニフィセント・セブン」の日本版
日本版「GAFA」に半導体製造4銘柄
《SCREENホールディングス》
《アドバンテスト》
《ディスコ》
《東京エレクトロン》
《トヨタ自動車》
《SUBARU》
《三菱商事》
ゴールドマンが上げた7銘柄とは、《SCREENホールディングス》、《アドバンテスト》、《ディスコ》、《東京エレクトロン》、《トヨタ》、《SUBARU》、《三菱商事》。
セブン・サムライの呼称は、米国の有力先端企業7社“マグニフィセント・セブン(GAFAM+テスラ、エヌビディア)”をなぞらえたのだろう。あるいは、黒澤明監督の名作である『七人の侍』(1954年)からとったのかもしれない。
ただ、足許の日本の産業界を見渡すと、“セブン・サムライ”以外にも中長期的な業績の拡大が見込めるわが国の産業分野はありそうだ。今後、わが国経済が本格的な起伏基調を辿ることができるかどうか、それがわが国の株価の先行きを決めることになるだろう。中長期的に、半導体など成長期待の高い分野で収益力が高まる企業が増え、わが国の株価を牽引する展開を期待したい。
なぜ半導体、自動車、商社が選ばれたのか
ゴールドマン・サックスが挙げた、わが国の株価を牽引する候補銘柄“セブン・サムライ”は3つの業種に分類できる。一つ目は、半導体製造装置メーカーだ。オランダのASMLや米エヌビディアの決算が市場予想を上回り、生成AIの需要が急拡大することは明確になった。今後も生成AIの重要性は高まり、製造装置の需要は増える。
それは、“セブン・サムライ”に選ばれた4社など国内半導体製造装置メーカーに追い風だ。SCREENは主に半導体を洗浄する装置の製造で高い技術力を持つ。アドバンテストは半導体を検査する装置の製造に強みを持つ。ディスコはシリコン・ウエハーの切断などを行う、精密加工ツールおよびそれを搭載した装置分野でシェアが高い。東京エレクトロンは、フォトレジスト(感光剤)の塗布装置などで世界的にシェアが高い。
いずれの装置もAIチップの性能向上に必要だ。それが生成AIの能力向上を支える。“マグニフィセント・セブン”の向こうを張る形で“セブン・サムライ”を選択し、うち4社が半導体製造装置関連分野であることに相応の説得力はある。
日本独自のビジネスモデルが注目されている
2つ目は、自動車だ。ゴールドマンはわが国最大企業であり、1990年代以降の日本経済を支えたトヨタグループ(トヨタとスバル)を選んだ。現在の日本経済の牽引役という点で、自動車は重要とみたのだろう。
ただ、わが国の自動車メーカーに関しては不透明な部分もある。近年、トヨタは中国BYDや米テスラによるEVシフトに遅れた。中長期的に主要先進国でEVシフトは加速する可能性が高い。“全方位型(エンジン車、HV、PHV、EV、FCV)”の事業戦略をとるトヨタがグループ全体でEVシフトにどう対応するか、今後の課題の面もありそうだ。
3つ目の総合商社は、わが国独自のビジネスモデルである。三菱商事は脱炭素やデジタル化など、成長期待の高い分野で収益源を拡充している。それは、これから収益力の向上につながることが期待できる。
(一部省略)
(以上引用転載)
(プレジデントオンライン)
ソニーグループ、NTTを抜いて国内3位に浮上。
アドバンテストは
日経平均史上最高値に影響を与えた
米国の半導体大手エヌビディアと
GPU用テスターで強固な取引関係があります。
米国バイデン政権が港湾施設のサイバーセキュリティー対策を強化する大統領令を出したことで、三井E&Sが買われたこと。
米国は5年で約3兆円を投じるそうで、
船舶用エンジンやクレーンを手がける同社の米国子会社は、クレーンの米国内生産を再開するといいます。