冷え対策で温めるべきは“4つのクビ”

「首」「手首」「足首」「くびれ」

医学博士が語るその理由

1/10(火) 16:00 #Yahoo!ニュースから

(以外抜粋)



《寒さに負けない体を温める方法》


冬の寒さも、いよいよ本番。

「冷えは万病のもと」といわれ、

便秘や肩こり、むくみ、肌荒れ、貧血、倦怠感、

不眠など、さまざまな不調の原因となり、

免疫力まで低下させるといいます。


そこで、効率よく体を温める方法を、

医学博士で健康科学アドバイザーの福田千晶さんに聞きました。


 冷え対策などに活躍する必須アイテム


効率よく体を温めるポイントは「4つのクビ」 


真っ先に冷えたと自覚する体の部位は、

手や足の先ではないでしょうか? 

それには理由があります。 


「体の中心部分の温度である深部体温は、

生存活動のため内臓の働きを活発にさせる

37度前後を保つ必要があります。

ここが冷えてくると、

体は生命維持に重要な脳や内臓を守ろうと、

手足の血管を収縮させることで、

体内の熱を逃がさないようにします。


これが、手足から冷えていく原因です」

(福田さん・以下同) 


冷え対策として大切な部位は「4つのクビ」です。


昔から言われている「首」「手首」「足首」に加えて、もうひとつは「くびれ」=お腹周りです。 


「首、手首、足首は脂肪がつきにくく、

皮膚の近くを血流の多い動脈が走っているため、

外気の影響を受けやすいのです。


特に首には頸動脈という

大きな血管が通っているので、

冷気にさらしていると、冷えた血液が脳に送られて

大切な脳が冷えてしまいます。 


逆にいえば、これらの首を温めると、

全身を効率よく温めることができます。


また、内臓が詰まったお腹周りを温めると、

全身に温かい血液が流れやすくなり、

胃腸などの臓器が活発に働きます」 


◆無意識で行っている“寒さ対策” ◆


寒くなると、私たちは熱を放出させないような行動を

無意識的にとっています。 


「体が冷えたと思ったら、まず首を縮めて、

左右の手を胸の前でクロスして

二の腕の後ろをこすりますね。

さらに膝を曲げると、同時に足首も曲がります。

こうすることで、

熱が逃げやすい場所をカバーしているんです。

誰にも教わらなくても、

小さなお子さんでも無意識的に行っています。

それだけ体は冷えから体を守ろうとしてるんです。


そして、自ら意識して

より効果的に体が冷えないようにする方法が、

“4つのクビ”を意識して温めることなのです」 


■《ストール》は女性に必須の防寒アイテム■


4つのクビを温めるには、

自宅や野外、オフィスなどで

できるさまざまな方法があります。


「防寒を優先するほど着ぶくれなどにより

オシャレから遠のくため、

女性はやせ我慢をして体を冷やしがちです。


大切なのは、《ハイネック》の服や

《スカーフ》を上手に使って首を温めながら、

おしゃれと防寒を両立させること。

外出の時には《ストール》を1枚持っていると、

首にも巻けるし、二の腕を覆うこともできます。

膝の上にかければ膝の後ろまでくるめるので、

防寒対策の強い味方になります。 


就寝中は首に布団がかかりにくいので、

《ネックウォーマー》で首が冷えないように

工夫しましょう。


手首や足首は、

《アームウォーマー》や《レッグウォーマー》を活用するのもおすすめです。

取り外しが簡単なので、鞄に入れておくと、

オフィスや会食で冷えたなと思ったときに

防寒できます。 

お腹は《腹巻》をしたり、

《カイロ》で温めたりするのもいいですね。


着ぶくれをしない程度に《重ね着》をする、

肘まであるようなインナーを着る、

《コート》やスカートは膝の後ろがしっかり隠れる

長さのものを選ぶ、

などの工夫をすると、ぐんと温かくなります」


 ◆根本的な冷え対策には運動も有効◆


体の熱産生の約6割は《筋肉》で行われている

といわれています。


《筋肉》が増えれば、「発熱器」を体に内蔵

しているような状態になるので、

根本的な冷え対策には《運動も有効》です。 


◆体を温めて感染症対策◆ 


冬はインフルエンザのような感染症が流行しやすく、新型コロナウイルスにも注意が必要です。


《首を温め》て《喉のコンディションを良くする》

ことは、これらの予防にも役立ちます。


「ウイルスや細菌は、主に鼻や口から入ってきます。喉を潤している唾液には免疫物質が含まれているので、感染予防の働きもあります。


《ストレスを解消》し、《喉の血行をよく》して、

《こまめに水分をとること》《唾液が出やすく》

なります。《喉を乾燥させないこと》が大切です」 


◆就寝前に湯船に浸かるのもポイント◆ 


冷えを翌日に持ち越さないことも、

健康のために大事な対策です。


《就寝前には湯船に浸かって》、

しっかり《体を温め》ましょう。 

「たかが冷えと思われがちですが、体が冷えているというのは、血の巡りが悪い状態です。

細胞に酸素や栄養が充分に行き届かないため、

心身の不調や病気につながるおそれがあり、

ウイルスにつけ込まれるリスクも高まります。

《体を温めて血行がよくすること》で、

心身のコンディションを整えておきたいですね」 


(以上引用文)

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【まとめ】


《冷え対策⇒効率よく体を温める方法》


《冷えるパーツ⇒温めるアイテム》


1)首⇒《ハイネック》《スカーフ》

    《ネックウォーマー》《ストール》《マフラー》

2)手首⇒《アームウォーマー》《手袋》

3)足首⇒《レッグウォーマー》《ハイソックス/靴下》

     《ブーツ》

4)くびれ(=お腹周り)⇒《腹巻》


《カイロ》《使い捨てカイロ》

《重ね着》《コート》《ダウン》など


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◆教えてくれたのは:医学博士・健康科学アドバイザー・福田千晶さん

1988年に慶應義塾大学医学部卒業。

医師として東京慈恵会医科大学リハビリテーション医学科勤務を経て、1996年より、フリーランスの健康科学アドバイザーとしてテレビやラジオ番組への出演、執筆、講演などで活動。

『そもそも血糖値ってなんですか?』

『高たんぱく質レシピ151』 (ともに主婦の友社)、『危ない! 命を縮める健康法』(アントレックス)など著書・監修書多数。 取材・文/小山内麗香