私の団地のゴミ収集所には
いつも背中の曲がったおじいさんがいて
プラごみと缶ごみ、雑紙の分別整理をしてくれています。

暑い日も寒い日も、雨の日も
屋根付きのステーションで働くおじいさんの姿に 
私は入居時から
「こんなお年寄りがこんな労働を…(´_`。)」
 と思ったり、
「いやいや、こんな時代だからおじいさんだって
仕事があってうれしいんだ。辛いならやめてるよな(`・ω・´)」

 と思ったり、
いろんな思いで見ていました。
 
夏にはステーション一帯が生ごみの放つ
悪臭に包まれ、本当に過酷な現場です。
頭が下がる思いです。
(毎回収後に別の係りの人が
ホースでコンテナを洗浄しているようですが、
完全にはにおいが取れない)
   
ある時は、缶ごみとビンごみを分けて出していた私に
「同じ袋でいいんだよ、 後で仕分けするんだからね」
と教えてくれ、またある時は、
フライパンや壊れた傘の捨て方を教えてもらい大助かり。
めっちゃ耳が遠いので大声での会話になるけど
働くおじいさんとのささやかなやりとりが私は好きだったのです。
 
しかし、ある日のこと、
るなこ散歩中に声をかけてくれた別棟のおばあさんと
ゴミ出しの話をしていて、こんな話がでました。
 
コロ
「この団地にはごみステーションにおじいさんがいるから
本当に助かりますよねえ」

 

おばあさん
「あのおじいさん?
何言ってるのよ、あの人、この団地に雇われている人じゃないのよ?
団地の契約先ではない業者に資源ごみを流して
リサイクルのお金もらってるんだから!」


とのこと! し、新事実発覚・・・!
 
コロ
「え。そうなんですか?!
でも、それで稼げるお金なんて知れてますよね。
あの場所であれだけの仕事こなして・・・やっぱり助かりますよー
誰もいないと、捨て方わからないゴミの処分方法も聞けないですし」

 
とおじいさんを擁護してみるも、おばあさんも引かず。  

おばあさん
「そんなこと言っても、
この団地じゅうの回収ゴミのリサイクル料よ?
結構な量になるわよ??
もしちゃんと正規の契約先にゴミが行ってたら
その回収収入はうちの団地の収入になるのよ?そしたらあなた・・・」


Oh・・
 
ゴミの分別っていうのはなかなか大変な仕事だと思うので
たとえ正規ルートで雇用されたわけでなくても
分別をしてくれるおじいさんには助かるなあ
という気持ちは変わりませんが
別の視点では、おじいさんは正規のゴミ回収ルートに横入りして
団地の資源ごみを横流ししている横取りジジィということになるのか。
・・・そうだったのか。
   
と、これまでのおじいさんとの数々のやりとりがフラッシュバックして
私の中でのおじいさんの
 「ぐうセイントゴミのおじいさん」というポジションが
ちょっぴり揺らいだのでした。
 
そして、おばあさんの方はおばあさんで
会うたびに放置自転車のことや管理事務所の事務員のダメさなど
ネガティブな話題が飛び出てくるので
スピーカーおばあさんとまではいかなくても
彼女の噂話のターゲットにならんように
私とるなこも気をつけねばならんな、と思いました。

人が集まると色んなことがあって面白く、危険なのだ。