るなこがお世話になっている児童館の企画に

「老人福祉施設に行く」というのがありました。

 

「お年寄りと小さな子は相性がいい」と

以前から聞いていた通り、

おばあさんたちは温かい目で子供たちを見つめてくれて

るなこは認知証らしいおばあさんに

 

「かわいいねぇ」

「夜はよく寝るの?」

 

と何度も何度も言ってもらいました。

 

「夜はよく寝るの?」へのお返事は繰り返しになってしまっても

「かわいいねえ」と何度も言って貰えるのは嬉しかったです。

 

さて、帰りにちょっと残念な光景を目にしました。

 

入居者の息子さんらしい男性が

施設の職員さんに対して

 

「(母をちゃんと)お風呂に入れてるんですか?」

 

と聞いていました。

(お風呂に入れてないですよね?だったかも、うろ覚えですが)

 

私は一緒にいたお年寄りの方の体臭に特に何も気づかなかったし

身なりもきちんとした印象しかなかったので

これは私の考えになりますが

入居者のご家族からのこんな言葉は

職員さんに失礼で、職員さんたちを傷つけるように思いました。

 

どんなにお金を払っていたとしても

入居者側親族の立場は、

介護を「お願いしている」立場なんじゃないかな、と私は思います。

 

私はお年寄り一人をお風呂に入れる介助をしたことはありませんが

一人ではとてもできないと想像します。


自分の親の介護を人に頼んでいる以上、

『親族が心をこめて介護する』以上の手厚さは

最初から求めてはいけないのでは?と考えます。


介護職は、健康な身体と体力、精神力がなければ

続けられないお仕事です。

介護の仕事は重労働に見合わない賃金の低さだと聞きますし

今後少子高齢化が進めば介護人員の取り合いになると思います。

    

自分の親、祖父母を介護してくれている人たちに対して

入居者の親族として、

まず先に感謝が出ないのなら、それは勘違いクレーマーじゃん・・と

がっかりな気持ちになりました。


 

将来私が親を施設に入れたとして、

その先で身体を洗ってもらえてないかも・・・?と思ったら

黙って預け先を変えるか(なかなか難しいみたいだけど)、


「いつも母の身体を洗ってくださって、ありがとうございます」


から入るなあ。

いやみなのかねぎらいなのかは相手の受け取り方次第ですが、

私自身が母の身体を洗ってお世話ができないのなら

やはり預ける側はまず感謝からしか入ってはいけない、

と思ったある日の午後でした。