地元の児童館の夏祭り企画で
『リトルプリンス 星の王子さまと私』
を観ました。
※ネタバレ注意
原作好きとしては うーん・・・
題材を使ったまったく別の作品として捉えたいと感じました。
主人公は母とタッグを組み
エリート校進学を目指す女の子でしたが、
丸暗記した模範解答が裏目に出て
冒頭でいきなり受験に失敗。
別枠で入学できることが決まったものの、
新学期の始まる9月まで、母力作の「人生設計書」に基づき
分刻みのスケジュールをこなす窮屈な生活で
友達も作る余裕がなくちょっと可哀想でした。
女の子とお母さんが引っ越してきた家のお隣が
「星の王子さま」の飛行士だったおじいさんの家でした、
という設定のようでした。
女の子の日常と、おじいさんから聞いた王子のお話という
2パートを交互に組み込みながら物語が進んでいきます。
最初のあたりは
「いいじゃんいいじゃん!
女の子も王子の物語を壊すような立ち位置じゃないし、
飛行士のじいさんはちょっと俗っぽいけど、
原作再現映像はいい!」
と思って期待して見ていましたが、
後半の展開は退屈です。
謎の妄想パートで、いろんなことがあるけど全部だるいです。
児童館にいる子どもたちは割と面白がって
ところどころ笑っていたので、子どもにはウケのいい映画なのかな。
私の笑いどころ(冷めどころ)は、
主人公の女の子が
盗んだバイクで走り出すーーーー ところです。
(チャリンコですが)そしてその後全部かな。
後半出てくる「大人になった王子さま」が
しょぼくれた青年に成長していた!
という展開&映像には、
原作ファンが「世界観を壊された」と思うのに十分ですね。
私は別物として捉えるのでギリセーフとしますが、
大切なものを忘れて大人になってしまった王子を
主人公の女の子が助ける、というような
映画キャラの上から設定やめてくれよと思いました。
別作品だとしても、そんなシーンを見るのもいやという
原作ファンにはおすすめできません。
さらに、うまくいえませんが、映画に出てくる「嫌な大人像」は
「子どもが思う嫌な大人像そのもの」といったベタ感で
子どもたちよ、ここまでつまらない大人はいないよ~◎
と言いたかったです。うん、いないよ。
・飛行士のおじいさん俗っぽい
・薔薇の声が想像よりずっとセクシーボイスだった
(滝クリの吹き替えらしいのですが
自分はもうすこし若いようなイメージでした)
・最後、説明してほしいところが短いかほぼない、
どうでもいいようなところがやたら長い
・ラストの王子さまの目玉でかすぎ別人誰だオマエ!?状態
・そもそも大人になってる王子ってなに?
死んでないんや?何勝手に成長させてるの?(ニコ
↑このあたりが私のがっかりポイントです。
これが公式の「その後」とは絶対に言わないで欲しい。
遺族公認の作品だなんてうそだろ??
いくらもらったらこれで首を縦にふれるんだよ・・。
が、 素晴らしかったのは原作表現パートです。
これはもう映画の 「 ~と私 」 の部分なんてとっぱらって
思い切って原作の完全再現に踏み切って欲しかった!
と思うほどの再現性でした。
ストップモーションの王子さま、
ウワバミの絵やひつじが動き出すシーン、
砂漠の蛇、きつね、薔薇、
美しい原作世界が動画で見られた部分には満足です◎
原作再現やってほしい。好きだった火山のかわいいシーンが見たかった。