アメリカひじき・火垂るの墓/野坂昭如
を 読みました
※注意①ネタばれあり!
注意② ダルいくらい長文です・・・
この本は実家にずっとあって、
「火垂るの墓」が収録されている以上、
ジブリファンとしていつかは読まねば!
と思っていた本です。
短編6編が収録されています。
これの3編目、
「焼土層」を読んでいたのは
阪急京都線の梅田方面行き特急の電車の中でした。
ロマンスシートで、隣は白人女性でした。
左隣の女性をチラッと見て、
そのまつ毛の長さに見とれていたのは
ほんの一瞬だった、
・・・はずなのですが
くるっ Σ
女性がこちらを振り向き、目があってしまったのです
じょ、女性じゃない、男の人だ!
&
見ていたことがバレた、失礼だったか・・!?
&
どうしよう、英語しゃべれない!!
色々焦った瞬間
その方が思いっきり日本語で、
「アメリカひじき、火垂るの墓を 読んでいるのですか?」
Σ(・ω・ノ)ノ!
彼は私の左側の座席だったので、
表紙は見えず開いたページの上に出ている
タイトルを読んで 私が読んでる本が分かったようです。
話す以外に、漢字も詳しいみたいでした。
それもそのはず、
「 私は 大学で国文学を学んでいます」
ということだったのです。
「 アメリカひじきと、火垂るの墓が 同じ文庫に
収録されているというのは 奇跡のようなことだそうです。
先生が言ってました!」
とかとか。
急に詳しい話が展開しはじめて
ものすごく焦りました^^;
私は野坂昭如の本を他に読んだことがなかったし、
たまたま3編目にさしかかっていて
「アメリカひじき」「火垂るの墓」を読み終わってたから
よかったものの、読んでなかったら
「アメリカひじき 面白いですよねー」
って会話に
「・・・・まだ・・・読んで・・・ないです・・・・」
で返すハメになるところでした
さてさて感想☆(ネタばれアリエッティ)
「アメリカひじき」
終戦直後、アメリカが落下傘で落とした
支援物資の中には、ガム、チョコレート、固パン
チーズ、豆の缶詰、石鹸、ジャム、マッチ 等など
ひもじい国民にとって宝物のようなものがどっさりあった。
その中に、ひじきに良く似た、乾いた黒い糸くずが入っていて
その調理法がいっこうにわからない。
似ても黒い汁が出るだけ、においもなく、なめてもわからずの
謎の代物だった。
これ、頑張って考えましたが 今でもよく見るのに
私もわかりませんでした^^
私は戦後40年で生まれましたが、日本人が持ってる
アメリカ人に対するコンプレックス、なぜだかすっごくわかる(T_T)
悲しいような恥ずかしいような 読んでると
自分の中にムズムズする気持ちがあるのに気付きました。
これって、今でもみんなどこかでそうなのかな。
「火垂るの墓」
ジブリの映画には書かれていないシーンだったり、
アニメで見たシーンの中で、
その時清太が何を思っていたかということが
わかったり、新しい発見がいっぱい。
原作とアニメで食い違うようなところは
何もなかった。←それを心配してたけど、読んでよかった。
「焼土層」
お母ちゃんの気持ちが 最後の最後に一気にわかるので
最後はヘビーです。
「死児を育てる」
全然違うのに、なぜか読んでる時八日目の蝉の主人公を
イメージしながら読んでた…。なぜだ。
罪の意識から逃れられない女性、なんだかホットパンツの
過去の話みたいだよ・・・!暗い話でした。
「ラ・クンパルシータ」
後続の「プアボーイ」と 少し繋がっています。
プアボーイを読んでから読んだらさらに凹みそう。
タアボウ、マジなの・・・マジでそんなこと思うの・・・!
人って、そうなのかな・・・。
少年院ぽいところの男の子たちの話。
ウジ虫競馬のシーンが象徴的でした。
「プアボーイ」
タアボウ嫌いだぜっ
でもせっかくやっとつかめそうな幸せを
自分で破滅させちゃうところが 彼自身のせいなんだけど
なんだかこの子のせいではないような気もして、不思議。。