悪気のない
素直な言葉にかえって
傷つくことがある
それは悪いことじゃないと思う
どういう時
どんな言葉が
悲しいのか知って
解っていたい
感じ方は人それぞれだけれど
自分なりに気をつけていたい
長年飼っていたウサギが死んだ時
「さみしいと思って・・・」と親友がくれた
本物のウサギの毛のおもちゃに
お礼を言いながら本当は
ぞっとしてしまったこと
気持ちは、ありがたいと思ったけれど
プレゼントは受け取るのが怖かったこと
そんないくつもある 重なった気持ちのうち
言葉にできるのはほんの一部で
それは人間の宿命なんだから
あれ以来自分なりに
色々な「ウサギ」に 気をつけている
あなたの「言葉」と
わたしの「言葉」
わたしの「ウサギ」と
あなたの「ウサギ」
違うってこと
似てるってこと
優しい時もあれば
遠いこともある
それでも何かを確実に
「伝える」ものだってことを
ふとした時に考える
さあ今日ひとつ
小さな白いウサギをくれた人
私の手のひらでそれが
青黒く変わったことに
気付かないでほしい
きみが好き
重なった気持ちの中で
温かい優しいものを探したい
言葉に変えて渡してからも
同じように温かい 優しいままで
大切なきみに伝わりますよう
今日のウサギは
夜に逃がして
ぴょんぴょん跳ねて
月で元気で過ごせますように