春一番あたたかな日差しを浴びてまだ少し残った冷気に触れながら自転車を漕ぐ。道端に落ちた一輪の黄色いを避けて坂を無理矢理駆け上がる。学校周りには学生が多く校門の前に群がる光景は、入学式を思い出させた。不安と幸せに満ちた今日をまた何度も繰り返す。17回目の春がきた。