北斗晶さんから学ぶこと | がんナースのおし(も)ごと

がんナースのおし(も)ごと

検診では見つからなかった進行浸潤がん(子宮腺扁平上皮がん)と、検診で見つかった早期大腸がん。そんな2つのがん経験者ナースの、日常や生き方を綴っています。

我が家は旦那さんの仕事シフトが、年中同じパターンで決まってるので、世間のお休みと全く合うことがありません
お盆もお正月も、同じパターンで働いてます。
連休もお休みを取らないと無理

そんな中でシルバーウィーク最終日、やっとやっと家族全員でお出かけが出来ました

Blogアップしようと思ってましたが‥。

そんな時、北斗晶さんのBlogがあがってきました

読んで泣きました。

自分が告知された2年前のことが彷彿したのもあるけど、北斗晶さんの強さや、家族の思い‥。
色んなことが心にしみて、お出かけ中に車中で涙が止まりませんでした。

告知されてから、決まっていた仕事に一切穴を開けず、誰にも話すことなく気付かれることなく、仕事を完璧にこなした北斗晶さん。

プロ中のプロですね。

頭は身体のことで一杯で、心は泣いていたはずなのに、カメラの前でいつもの笑顔を見せて、いつもの元気いっぱいのパワーみなぎるトークを繰り広げていたんだと思うと、本当に素晴らしすぎる。と言葉が出ません。

本当に強い方だと‥。

そして、私もまた色んなことを思い出し考え直しました。

ずっと「死」を考えて怖くて仕方なかったこと。
「死ねない!生きたい!どんなことをしても生きたい!」
て強く思ったこと。
‥それはきっと、自分が死ぬことが怖くて生きたいんじゃなくて、私が死ぬことで悲しませる大切な人がいるからそう思ったんだって。
「大切な人のために」生きたい!
‥それに尽きます。

きっと、私が誰にも愛されてなくて、私が愛する人も誰もいなくて。そんな状況ならきっと死ぬことは怖くないんじゃないかな‥て。

家族、友達、仕事の仲間‥。
そういった大切なものがあるから死が怖いんだと今さらながら痛感しました。

北斗晶さんのBlogに書いてあったこと。


私は愛する子供達の白髪の生えた顔が見たい。
パパと2人で、年を取ってもいつまでも手をつないで歩きたい。

小さな夢のはずが、とてつもなく大きな夢になってしまった様に感じました。


涙が止まりませんでした。
本当にその通りで。

ガンになって、
沢山の『小さな夢』が『大きな夢』に。
沢山の『当たり前』のことが、『奇跡』に。
変わりました。

でもこうして『命』を脅かされる病気になることで、今まで気付かなかったことに気付いたり、今まで考えなかったことを考えたり。

そしてこうして、有名人の方々が辛いことを公表されることで自分のことをまた振り返る機会にもなります。

今回の北斗晶さんの公表で、私の大切なる友人の一人から連絡が入りました。

もちろん、北斗晶さんが強くて素敵だということを前提に

あなたほんと強いよ。
ほんま、毎日大事に生きなあかんな。
みんな、ほんま強いわ。

つまらないことで人の文句とか、言ってる奴らバカヤロー!

て。

何ってね、こういうことを耳にした時に、私のこともそんな風に思ってくれることが有難いなって

そして、こういうことを感じる、
それを素直に口に出せること。
そんな友達もすごいと思った。


私が自分の病気を伝えた人。
「自分の口で伝えたい信頼してる人」
「伝えなくてはならない状況下で仕方なく」
二手に分かれる。

どちらにしても反応は様々だった。
これで、人格がわかってしまいましたが

泣いてくれたり、励ましてくれたり、心配してくれたり、ほとんどの皆がありがたい反応だったけど、
なかでも

「辛かったね。」
「しんどかったね。」
「痛かったね。」
「頑張ったね。」

そう言ってくれる人は、私の中では特別な人となった。

昔、看護学校の哲学の授業で、京大の先生が教えてくれた言葉。

例えば猫が車にひかれて死んだとしたとき。
それを聞いて「可哀想」じゃなく、「痛かっただろうな。」
そう言える人であり、そう言える子どもに育てて欲しい。

この言葉がとても深くて、今だに私の心に残ってる。

自分が病気になった時、この言葉を思い出した。

なんか支離滅裂な文章になってしまったけど、とにかく北斗晶さんのBlogから沢山のことを感じて学んだように思う。

健介さんの思いも、きっと旦那さんの思いと同じ。

私より旦那さんや家族の方が辛いだろうな。

北斗晶さん
私にもまた色んなことを思い出し、学ばさせていただき、有難うございます。

必ず元気いっぱいな笑顔でまた戻ってきてくださいね。

そして最後にこんな私が言うのもおこがましいですが、皆様には本当に検診を受けていただきたい。

一年に一回!

それでも、少ないと思うのは私だけでしょうか。

とにかく身体の異変を感じたら、仕事なんて二の次です。すぐ病院に行ってください。
納得いくまで、病院ハシゴしてまで調べてもらって下さい。

実際、テレビで有名人が病気になれば、受診率や検診率がそのときは増えます。
最近では女優の田中好子さんが乳がんで亡くなられたとき、検診に来られる方が一時的に増えました。

でもいつも、「その時だけ」。

今回も北斗晶さんのお陰で
というと語弊があるかもですが、
受診率が上がると思います。
でもそれを維持してもらいたい。

日本は著しく検診率が低いのです。

これを機に、検診率が高くなりますように

実際ガンになった私達が、それを伝えていくことがやはり必要だと感じました。

今回北斗晶さんのガンの出来た場所は、皮肉にも自分では見つけにくい位置だったようですが、乳がんは唯一自分で見つけられるガンと言われてます。


お風呂で身体を洗うとき、石鹸をつけた手で、乳房を縦・横・斜めから触ってください。
一か月に一度でも良いので。

そこでしこりを感じたら、どんなに小さくても見逃さないでください。
「気のせい」と思わないでください。
「私に限って」なんて、思わないでください。
すぐに受診してください。
“乳腺外科”  もしくは  “外科”へ。

なんども言いますが、自分の身体は自分で、大切な人のために守っていっていただきたいと思います。

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長文を読んで下さり有難うございます。