絵本紹介『おくちのたいそう あいうえお』 | たちばなのたちばなし ♡ たちばなゆひ オフィシャルブログ

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幼少期より、大阪放送児童劇団にて演技の基礎を学び表現の面白さを体感する。関西を拠点にモデル事務所にて広告モデルや和装モデル、レポーターとして活動。京都松竹にて時代劇を学び、映画、ドラマ等に出演。女優として新歌舞伎座の舞台や、関西小劇場などで幅広く活動。







大阪教育新聞の「子どもと絵本を結ぶ Vol.172」で絵本『おくちのたいそう あいうえお』をご紹介させていただきました。
お子さんの言葉あそびや、シニア向けの認知症予防に、おくちのたいそう、とってもおすすめです😊

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『おくちのたいそう あいうえお』
木坂涼 文
スギヤマカナヨ 絵
あすなろ書房
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(以下、掲載文です。)

自分で自分を元気にするお口の体操

 さあ、おくちのたいそうをはじめましょう! 「あいうえ あいうえ あいうえお」いっしょにくちをあけてこえをだしてみましょう。さいしょはゆっくりと、つぎにはやくちで、そしてさらにはやくちで。つかれたら、みぎのページであそびましょう。

 二〇二三年に刊行された本書の表紙には、〝いちご〟や〝つみき〟や〝てるてるぼうず〟や〝ようせい〟などスギヤマカナヨさんのイラストがたくさん描かれています。一見、しりとり絵本かな?と思ってしまいそうなのですが、中身はしっかり「お口の体操」です。文は木坂涼さんにより、見開き左ページに、あ行から、ら行と、わ・を・んの文字が軽快なリズムで読めるように書かれています。右ページには三〇以上のイラストが描かれていて、「〈あ〉から始まるものは?」とイラストの中から当てっこするゲームを楽しむことができます。
 私は俳優として発声や滑舌のトレーニングをしています。声を出すことで身体の中にたまっているエネルギーを放出するとストレスの発散になります。声を出すためには、普段無意識にしている呼吸に意識を向けるようになります。さらに口をよく動かすことは、顔の筋肉を活性化し表情を豊かにしてくれます。声を出すことや、口を動かすことで、心と身体の健康につながるという利点を、日常生活でも生かせないかと常々考えていました。書店で本書を見つけたときは、「やっと巡り会えた」という喜びにあふれました。実際に、就学前のお子さんと本書で言葉遊びをしたり、六〇歳以上の方と一緒に認知症予防としてお口の体操に取り組んだりして活用しています。
 腰帯には「一さいから一〇〇さいまで、お口の体操、あ・い・う・え・お!」と書かれており、まさに幅広い年代で活用できる実用書です。他の何かに頼らずに、自分で自分を元気にするために、お口の体操をはじめませんか?