皆さんは、放射能に汚染されたイノシシ肉を

わざわざ選んで食べたいでしょうか?


「科学」はもちろん、「疫学」の観点から見れば、

原発事故が人々の健康に被害を及ぼさないと

言い切ることはできませんが、不思議なことに、

この世には汚染された肉を食べ、「縮まる寿命は

30秒だけ」と言い出す人たちがいます。例えば、

石井孝明という自称・ジャーナリストのオッサン。


ご存知の通り、僕は、食品の中に放射性セシウムが

どれくらい入っているのかを調べ、それを本にして、

大学で教材としても使っていただいている人間です。

なので、内部被曝に対しては慎重な立場です。


知らずに食べてしまうのは仕方がないとしても、

放射能が入っていることがわかっているならば、

わざわざそれを選んで食べる必要はないだろうと

考えています。


とはいえ、「それでも俺は食べたいんだ!」

言うならば、僕にそれを止める権利はありません。


かねてから言っていますが、カワイイ女のコの

健康は心配しますが、どこぞのオッサンの健康など

微塵も興味がありませんし、オッサンが病気になって

死ぬことがあっても、「はーい、ご愁傷様でーす!」

一言で片づけられます。


家族や友達だったら悲しいけれど、アホのオッサンが

自業自得で死んでいるならば、関心なんてありません。

むしろ、無駄に年金をもらうぐらいだったら、なるべく早く

死んでもらった方が、この国のためだと思うほどです。


しかし、石井孝明という人が、たとえ三流であっても

ジャーナリストを名乗る以上、人に伝える仕事なので、

一方的な情報だけを信じてしまう人がいるかもしれない

リスクを考えるならば、その逆側の意見も記しておく

必要があると思います。


福島でイノシシを撃って生計を立てているオッサンの

懐事情を心配するのは結構なことですが、科学的にも

「800ベクレルの猪を食べても縮む寿命が30秒」は、

都合の良い情報を選んで大袈裟に脚色しているので、

正しい情報ではありません。


僕が心配しているのは、国が規制している数値以上の

食べ物を食べることが楽勝であるかのように伝えれば、

日常的に食べてしまう人が出てしまうということです。

そして、日常的にセシウムを摂取していった時に、

縮まる寿命は、けっして30秒ずつではありません。


そして、この800ベクレルのイノシシ肉を食べる会を

主宰したのは、東京工業大学の澤田哲生先生です。

原発事故直後は「御用学者」と批判された人ですが、

このエピソードを聞かされてわかったこと。


この先生は「ガチ」だった。


大学の先生が、必ずしも頭が良いとは限りません。

セクハラで逮捕される先生もいるし、論文を捏造する

先生もいます。「放射能は危険ではない」という科学、

いわゆる「商業科学」を熱心に信じ、800ベクレルの

イノシシ肉をドヤ顔で食べてしまう先生もいるのです。


さらに、この汚染されたイノシシ肉で「ぼたん鍋」をする

パーティーに参加したのは、原発事故直後から人々に

「放射能は怖くない」と言い続けた塾講師・半谷輝己氏。


いつか福島で「小児甲状腺がんの多発は原発由来の

可能性を否定できないよね」となった時に、間違いなく

罪を問われるであろう人物の一人であることは、ここに

記しておこうと思いますが、この方の現在の肩書き・・・。


「地域メディエーター」。


かつての「ハイパーメディアクリエイター」を彷彿させる

大変素晴らしい肩書きであることは間違いないですが、

半谷先生と福井大学の先生による素晴らしい科学では

「800ベクレルのイノシシ肉を使ったぼたん鍋を2杯

食べたとしても、50歳以上の大人なら5秒しか寿命が

縮まらないが、たばこは1本で6分縮まる!」そうです。


無敵すぎる。


AKB48の米沢瑠美ちゃんをAVデビューさせたことで

お馴染みのMUTEKI先生よりも、「無敵」という言葉が

ふさわしいのではないでしょうか。


そして最後に、石井孝明という自称・ジャーナリストが

語っていたことは、民主党政権が作った国の基準値、

100ベクレルは、あまりにも高すぎるということでした。


「100ベクレルなんていう安全基準を作るから

福島の人が苦しんでいるのだ!」というアホの話。

ジャーナリストを名乗っているのに、どれだけ片側から

物を見れば、こんな発言ができるんだろうと思います。


確かに、何も悪いことをしていないのに、丹精込めて

作った野菜を出荷できない農家は不幸だと思います。

僕でさえ「こんな理不尽な話があるか!」と思いますが、

これが「原発事故が作りだした現実」なのです。


だから、同じ理不尽や不幸を繰り返してはいけません。

もし、僕たちが本当に福島の現実を受け止めるならば、

原発事故を起こさないためには、どうしたらいいのかを

考えるべきではないでしょうか。


原発に依存する社会からの脱却。


原発を動かし続ける限り、福島と同じ事故が起こる

可能性をなくすことはできません。原発を動かしたい

人たちは、とうとう「原発の直下に活断層はあるけど、

あくまで活断層があるよってだけの話だし、それより

電力会社が赤字になる方が問題じゃね?」とホザき、

同じ過ちを繰り返そうとしています。


件のジャーナリストのオッサンは、「原発事故が

起こって肉が800ベクレル汚染されても、寿命は

30秒しか縮まらないのだから怖がらずに食べて、

全国の原発を再稼働すべきだ!」とメルヘン溢れる

素晴らしい話をしているので、かなり強烈です。


長い物には巻かれる精神のジャーナリスト先生は、

こういうところでも「民主党が悪い」と入れてくるので、

「オマエの意見なんざ、クソどうでもいいわ!」という

ツッコミを入れずにはいられませんが、こういう記事を

読まされた僕の感想。


放射能安全隊の皆様、ご苦労です。


実は、「放射能に気を付けよう!」と言っている人より

「セシウムがピリリと効いて、うまい!」とか言っちゃう

放射能安全隊の皆さんの方が、かなりマイノリティー。


オッサンたちが10人ぐらい集まって、汚染された

イノシシ肉のぼたん鍋を「おいしい、おいしい!」

食べながら、その様子を有料のニコ生で中継しちゃう

涙ぐましい努力を見せられたら、なんか泣けてきます。


世の中には、いろいろな考え方をする人がいます。

すごく昔の商業科学を引っ張り出し、汚染された肉を

食べながら「福島の大地を噛みしめる。この美味さを

前にしたら汚染などどうでもいい!」と言うオッサンも

少ないながらもいらっしゃいます。


多様性を認めなければ、この世は成り立ちませんし、

「あぁ、俺は福島の役に立っている!」と浸る幸せを

奪うつもりもないので、「どうぞご自由に」の世界では

あるのですが、世の中には両方の意見が必要です。

だから、今日はあえてこの話に触れました。


汚染されている肉をあえて食べる

必要はないので、全国の美女には

食べる前に考えていただきたい!


はい、オッサンはどっちでもいいです。

まあ、こういう記事を書くと、新潟あたりでコスプレに

明け暮れているオッサンが大発狂してくるでしょうが、

プロレスの準備は、いつでもできています。


第836回・ワールドツイッタープロレス。


えぇ、新潟のオジサンとは、3年以上もTwitterという

リングの上でプロレス興行をしているんですけれども、

お約束の「デマだ!」と叫びながら、初音ミクのネギで

殴ってくるという芸を見せてくれると思うので、派手に

倒れながら、にぎりっ屁のお返しをしたいと思います。

ありがとうございました。