皆さんは、あの男を覚えているでしょうか？
甲子園のアルプススタンドで、高校野球を
応援して、汗をいっぱいかいた女子高生が
脇の下でゴハンをムギュムギュして握った
ほんのり塩味の「おにぎり」を、口いっぱい
頬張るのが夢だという、あの男・・・。
とおる氏。
「チアリーダーの中に飛び込めるのなら、
ファールボールになりたい！」という変態を
こじらせた男と、「女子高生に強く握られて、
息をかけられるならメガホンになりたい！」と
言ってしまう僕。
世界に４人いる「変態四天王」のうちの２人が、
先日、久しぶりに秋葉原の街を歩き、面白そうな
「萌えな店」を見つけてしまいました。それは・・・、
海賊メイド喫茶。
これまでミニスカポリスや萌えナースなどは
あったんですけど、「海賊」は、かなりレア！
面白いお店を見つけてしまうと、入らずには
いられないのが、僕と「とおる氏」という男。
迷うことなく、さっそく突撃です！
入口からさっそく、海賊っぽさ満載！
樽の上には、誰かの頭蓋骨がありました。
これが「笑点」だったら、「歌丸師匠が
こんな姿になって！」と言って、座布団を
全部持って行かれる“くだり”が始まることは
間違いないんですけれども・・・。
お店の中は、けっこう本格的な造り。
内装にこだわって、お金をかけているあたり、
近頃のメイド喫茶とは一線を画しております。
ちなみに、こちらのお店の設定では、女のコが
海賊船の船長。そして、初めてのお客さんは、
「漂流者」ということになっています。
人生に漂流しているので、
あながち間違いではない！
まさに、福島第一原発事故以降、僕は人生の
荒波ってヤツに飲まれ、浮いたり沈んだりして
いるんですけれども、まさか、こんなにカワイイ
船長さんに助けられるとは・・・。
しかも、漂流者である僕たちを、船長さんは
かなり手厚くおもてなししてくれて、なんと、
いきなり宝箱をくれました。気になる中身は！
まさかの「金塊」。
なんということでしょう、さすがは海賊！
ワイルドにも程があることに、金塊の上に酒を
乗せて飲むという、超絶セレブスタイルです！
ただし、「金塊」の割に、プラスチックのように
軽いのは、たぶん気のせいです、たぶん・・・。
ご覧のように、装飾品にも「こだわり」があり、
一つ一つが面白いのも、この店の魅力です。
とってもかわいい船長さんには、ぜひとも僕の
下半身に眠りし秘宝を求めて大海原を渡って
もらえないかと思・・・・・
「だっちゅーの！」
おい、とおる氏！ どうした、急に！
せっかく渾身の下ネタを放とうとしたのに、
空気を読まずに叫ぶのは、やめてくれ！
しかも、思いっきり「パイレーツ」違いです。
「知ってる？ このギャグ？」
あまりにかわいい海賊船の船長さんに
テンションが上がってしまったのでしょうか。
何の前触れもなく、急に質問をした、とおる氏。
「あぁ、前にも、別のお客さんが、まったく
同じこと聞いてきたんですけど、それって
何なんですか？」
なんということでしょう！
絶対に埋まらないジェネレーションギャップを
感じた上に、この質問が「２度目」という悲劇。
新橋のオヤジじゃねぇか！
いよいよ若い女のコが知らない芸能人の話を
ドヤ顔で説明するようになったら、オヤジです。
僕はそうならないように、必死に生きてきたのに。
しかし、とおる氏のオヤジ説明は無駄に続き、
「腕でおっぱいの谷間を作って・・・、そう！
もっと！そーーーう！もっと！うごばぁ！」
久しく「とおる氏」と会っていなかったので、
すっかり僕の感覚も鈍っていたんですけど、
今さらながら、往年のアイドル・パイレーツの
オヤジ説明を必死にしていた、ヤツの本当の
狙いがわかりました。
萌え船長さんの胸の谷間という
瞬間的な「お宝」を見るためか！
案の定、船長さんが席を外した瞬間、
隣にいる僕に、わざわざ携帯でメールを
送りつけ、「おっぱい、見た？」と書く始末。
「海賊女王アビルダ直伝のお仕置き」。
さりげなく、サブタイトルで「ビンタ」と書かれて
いたので、こいつを「とおる氏」に見舞おうかとも
思ったんですけれども、僕も隣でムッツリ笑いを
止められなかったので、やめておきました。
ちなみに、このお店は、メニューに仕掛けが
たくさん用意されており、一番わかりやすい
メニューがコチラ！
「船長との絆」。
僕はこれまで、「悪い絆」をたくさん見ては、
憤りを感じてきたのですが、これは良い絆！
注文すると、ドクロの器に入ったカクテルが
出てきて、「ヨーホー！」と言いながら乾杯。
こんな感じで飲める！
僕は海の財宝なんぞに興味がありません。
僕が盗みたいのは、船長さんのハートです！
まずは絆を深め、腕と腕の交わり合いから、
少しずつ交わる面積を広げていきたい！
そんな僕に、ピッタリのメニューもありました。
船長さんと、もっと一緒にいたい人のための、
「船長との密談」。
船長さんに飲み物をプレゼントし、より長時間、
船長さんと話をすることができるというメニュー。
僕はこれを駆使して、船長さんに言いました。
「こんなにカワイイ船長さんと出会えて、
僕は今、面舵いっぱい、胸いっぱいです。
船長さんとなら、どんな大きな波が来ても
乗り越えられる気がする！ これから始まる
二人の恋を、ぜひカクテルにしてください！」
えぇ、とうとう口説きました、海賊船の船長を！
インターネットの海で、ネガキャンに励むクズに
ピストルを撃ち込んでいる場合じゃありません。
僕もそろそろ、かわいこちゃんと幸せになりたい。
彼女が描く、僕との恋は何色でしょうか？
カリブ海のような、キラキラとしたブルーか。
タヒチのような、エメラルドグリーンの海なのか。
はたまた、夕陽の美しいサンセットビーチか・・・。
出てきたカクテルが、コチラです！
汚い沼色。
もはや、「海」ではなく、完全に「沼」でした！
そうです。ソマリア沖の海賊のごとく、船長の
心を狙った僕のラブボートは、全力で座礁し、
目から重油が漏れました。
流れる涙が、海水のように、しょっぱい！
どうやら僕には、女に溺れる前に、やらねば
ならぬことが、たくさんあるようでございます。
七色に輝く明日を求めて・・・。