いやああ


リチャード三世、良かった。


すごく良かった。


ずーっと前から予約して楽しみにしてただけあった。


終わってあんなに心からの拍手をしたのは、多分始めて!


最初はシェイクスピア特有のセリフ&早口に耳がなれない(多分役者さんもしゃべりなれていない人もいる)


ので、何いってるか全然分からなくて「うわー・・大丈夫かな」って感じでしたが、


途中から、とくに後半はめちゃくちゃのめりこめました。


シェイクスピアって、授業で舞台化・映像化されたものを観たり、戯曲分析したりしてますが、


なーんか固い印象で、現代人がやっているのを観てもつまらなかったんですよね。


戯曲自体は嫌いじゃないんですが。


でも、いのうえさんの演出が結構良かったー


シェイクスピアを現代でやる意味あるの?とか思ってたんだけど、あえて現代のものを舞台に取り入れて笑いを


とったり、映像を上手く使ってたり、現代だからこそ出来る派手なステージングをしたり、洋楽を使ってみたりと


飽きさせない工夫がされてました。


かといって、軽いお芝居になってないのが味噌。


最後リチャードが死ぬところは、まぁ敵対の王子役が超イケメンな役者さんでめちゃくちゃかっこいいんですが、


そっちよりもリチャードをがん見してしまう!!


死んだあとも、そっちばっかりみてしまう。


あんなに暴君なリチャードだったのに、何故か死にいたるまでは孤独というか、人間の寂しさみたいなものを


すごく感じて、リチャードに共感・・じゃないんだけど、同情するというかなんというか。


やー、古田新太さんの人柄もあるんでしょうね、実際の人柄がきっと優しい方なんでしょう。


だから悪役でも、おちゃめな部分とかいい人そうな部分が垣間見えて、憎めないんだなあ。


で、そこがリチャードの役作りを壊してるかっていうと、全然そうじゃなくて。


完全な悪役だったら、面白みのない話になるわけで、そこに共感できる人間味があるから


感情移入できて考えさせられる劇になっているのだなあ。


あー、ほんとによかった。


シアタークリエや帝劇で「この舞台にたっていることがうらやましい」って思った強さよりも、


今日感じた「この舞台にたちたい」っていう思いのほうが強かった。


劇場自体はACTシアター、ダメだなあ・・って思っちゃったんですけどね。。


だってデザイン性を重視したのかわからないんだけど、ものすごーーく不便なんですもん。


建物を縦に使っているから、階段が無駄に多いし、トイレが遠いし、


客席で飲食禁止なのにロビー椅子がすっごく少ないし。


運動不足な現代人にはちょうどいいのかもしれないですけどね、足の不便な方や年取った方には


きついと思います。


休憩時間の過ごし方もすごくあわただしいし。


クリエもなんかせせこましい感じがするのと、トイレがディズニーランド状態なのであんまり好きじゃないんですが、まだクリエのほうが楽ですね。


だけど、ステージはACTシアターのほうが好き。



ふぁーーー舞台の「生」の素晴らしさを感じ取った作品でした。


あたしはミュージカルは好きだけど演劇はあんまり観るの好きじゃなくて。


だけど、いい作品にめぐり合えてよかったなあ。


あー上手な役者さんがたくさんいた。特に年配の女性陣はさすがでした。


あーーー舞台ってやっぱり素晴らしいよ。


ああいう感動を与えられるような舞台を作れる役者になりたい。