渡米して一週間
念願のニューヨークへ小旅行
ヒップホップの聖地ブルックリンへ

PENN stationから南下して
地球の歩き方で推薦されない
2番の地下鉄に乗り換えて
揺られながらChurch Ave.を目指す
この線では有色人種がMajority(多数派)
その中で格別目立つ私たちアジア人

曲がった視線をピリピリ感じ
背筋が伸びる思いをしていた
駅で地下鉄が止まりドアが開いた
その瞬間だ!
母の胸元に揺れるネックレスを
目にも留まらぬ早業で引きちぎり
黒い影は足早にホームの向こうの階段を登った

ビックリしたのとショックなのとで
しばらく唖然とする私に
母はにっこり笑ってこう言った
『良かったね、生きてて。
    それにアレ本物の金だから
    きっと誰かの為に使われるよ』…と。

この時貧富の差による犯罪を目の当たりにし
自分の知らない恐怖と苦難を知る事になった
同時に母の大きな愛も。