「エヴィル・エド」(1996) 監督/アンダース・ヤコブソン

出演/ジョン・ルーベック、オズィー・ロダン 他

オススメ度 ★★★★4

◆真面目なだけが取り柄の中年男エドは、前任者が発狂して爆死を遂げたことから、スプラッタ映画のフィルムの編集の仕事を押し付けられる。しかしスプラッタやセックス描写だらけクズ映画の編集を毎日繰り返すうち、エドの精神は次第に崩壊し始める。そして現実と虚構の区別がつかなくなったエドは、彼の目には怪物に見える人間たちを次々に虐殺し、自らが、嫌悪するスプラッタ映画のような地獄絵巻を繰り広げていく。

冒頭の、スプラッタエロ映画の編集ばかりしたあげく気が狂ってしまった男が、編集室で無残なダイナマイト自殺を図ったとこなんかはなかなか見ごたえがあるんですが、主人公のエドが編集に関わることなってしまった<美女切断>シリーズという映画のシーンが何回か挿入されるのが、そりゃこんな映画四六時中眺めてないかん状況に陥ったら発狂したくもなる、と同情を禁じえないしょーもない内容で、そのうえ本編自体も画面が暗いしなんかテンポが悪くて退屈。
クライマックスらへんで、自分の家族に襲い掛かったあげくに大怪我を負い病院に運ばれたエドがそこでも騒動を巻き起こし、出動してきたSWAT部隊のニヒルな隊長と一騎打ちする場面は、それまでのカンジとはうって変わってなんか西部劇調でかっこいい。でも割と情けない感じで隊長やられてしまうんですが。
オチもまあそうなるわな、ってカンジで、もう少しがんばってほしかった作品。(04/12/10)