新幹線の中、強い後悔の念。

「まさか死ぬの?頼む、神様お願いします。父を助けてください。明日から心を入れ替えますので。」

もし今死なれたら一生後悔するのではないか?きっとバチがあたったんだ。
そんな思いしかなかった・・
生れてはじめての名古屋のはずだが、何にも覚えてない。感動も喜びも無かったのだろう。
タクシーで1時間は走っただろう。
ウトウト寝ていると起こす母。
「病院?」

「いや、場所がわからないから聞いてくるわ」

「わかった。待ってるよ。」

「あなたも降りなさい」

もう少し寝たかったのにめんどくさいな、と思いながら車を降りる。
目の前に立つ木の塀にある開き戸。
こちらが開けたか、開いたのか、どちらかは覚えていないが、背は高くない男、少し背の高い男、いずれもガタイがいい男が二人。
「中に入ってお茶でも飲み給え」不自然な笑顔で、両脇を抱えられる。

「お茶飲んでけって、何なんだこいつら!」不自然だと思いながらも中へ。
「木造3階建てか?それにしては高いな。」2階までがやたら長い階段を上り、3階へ。短い通路を歩くと、すぐに見えてきた広い広間。

「畳30畳位はあるか?なんだアイツら?」
部屋を囲むようにして壁伝いに正座する坊主頭の少年。黒髪の飾り気の全くない女子もいる。
田舎の修学旅行か?それにしては年齢が・・だいたい中高生だが歳はバラバラ、ん?どう見ても小学生みたいなやつ、あれ、おっさんもいる。なんなんだコイツら?

坊主頭の2.3人がチラチラこちらを見てくる。
「なんっだテメエら!やんのかコラ!」
全員無反応だ。
「チェ!」
灰皿があるソファーが部屋の左の一角に見えた。ソファーに座りたばこに火をつける。

「おい!お前たばこ吸うのか」?さっきの男が言う。
「消しましょうか?」

「お前、いくつだよ?」

「14ですが。」

「たばこ吸っていい歳か?」

「さあ、体にはよくないらしいけど、自分の体なんでねいいんじゃないですか」

「まあいい。それよりこっちへ来いよ。記念撮影してやるからよ」
「は・・?」
促され入り口の方へ歩くと、別の男がカメラを。
「壁を背にして立って」
カメラを向けられると、腕組みして、眉間にしわが寄せる習性。メンチ切るっていうやつ。
「腕は降ろして。普通にして。」
シャッターがきられる。
「おい、そうしたらこれに着替えろ」
最初の男がグレーのジャージ上下を差し出す。
ふざけるな!
「あのさ、悪いんだけど俺、忙しいんだよね!遊びに来てるんじゃないから!」

「いいから着替えろ!」

「おふくろは?あのさ、おれ親父が死にかけてて急いで東京から来てるんだよ!あんたらと遊んでる暇なんてねえんだよ!」

「お前のおふくろは帰ったし、親父はピンピンしてるわ!」
「はぁ~!わけわかんねえ事いってんじゃねよ!」
「やかましい、着替えんかい!」胸ぐらを強くつかまれる。

咄嗟に「の野郎!」とそいつの顔面めがけてワンパンチ!

「おーい暴れたぞ!」とどこからか声が聞こえた後、数秒後には7人、8人か?
竹刀、角材を持った男たちに袋叩きに。
だめだ!勝ち目ない!「分かった!悪かった!謝るよ!」

腹、頭、背中、袋叩きはやむ気配もない。

痛みと恐怖が、怖い、助けて、助けて、

「ごめんなさい!許してください!」泣き叫ぶ、怖い、泣き叫ぶ、怖い、

全く止む気配なし

恐ろしい、殺される、助けて、助けて、・・・・・

「おい、起きんかい!」
頬を打たれる感触。気を失ったのか?

「消灯時間や無いわ!誰が寝ろ言うた!」

思い切りビンタされる。


「ジーー」バリカン?頭を刈られてるのか・・
なんだここは・・・地獄か・・・

 

意識が朦朧としながら狭い所に閉じ込められる。

取り敢えず殺されなっかったみたいだが、自分の身に起きていることが全く理解できない・・
そうだ、親父・・大丈夫なのか・・

 

殆ど眠れないまま何時間が過ぎたか・・

「カン!カン!」やかましい、ベルの音?!

「起床!」扉が開くと男が仁王立ち。
「こら!起きんかい!体操いくぞ!」

「体操!? 無理です!体が動きません!」

「なにコラ!はよ起きんかい!」

「うぅ!」わき腹に蹴りが入る。

「痛たた!」全身全て痛い!頭も、顔も、腕も、背中も、、腰も、腿も、足も・・・
無理やり立たされ表へ出ると坊主頭たちと1列に並ばされ点呼がとられる。
「よしいけ!」建物を出てそこにいた連中の後ろに付きランニング?へ

「痛たたた!」思うように足が動かない。

「こら!走れや!」後ろから尻に蹴りが入る。「うぅ!」

体中に走る痛みに耐えよろけながらもなんとか走る事約10分くらいだろうか・・

「よし並べ!」一列に並ぶ。
一体何が始まるのか・・・