殴り書きのように携帯の番号が書かれてる
「ごめん、もし時間あったら今晩電話して」
手を合わせてスマンスマンといわんばかりにお辞儀して
駆けて行った彼
取り残された感じの私と由愛・・・
由愛がボソッと
「嵐みたい」と呟く
「で、電話するの?」由愛に聞かれる
「うーん、どうしたらいいんだろう… 全然話したことないし、今さらなに話したらいいか分かんないし」
「でも今晩って言ってたよ。ちなみに暇でしょ?!」
由愛はいつものごとくチクリチクリと言ってくる
「うん・・・」そういいながら名刺を見る
初めて彼のフルネームを知った