合法ぶっ壊しはあり?なし? | 柔術新聞

柔術新聞

柔術の事について書いていきますね。

超大物新人現る

 

どうもこんにちは、久々のブログです

 

 

 

ツイッターで紹介しましたが、EBIでのパット・シャフガリくんの極めが大いに物議を醸していますね。

 

 

 

ちょっと前ではこのジャンニの極めも「どうなんだ」みたいな話題がありました。

 

そこで今回のパットくんの極め、他のプロ柔術家はどう思ったかを集めてみました。

 

ややこしくなるので、態度やローカル大会でも同じ事してたのは考慮せず、あくまでEBI試合についてです。

 

~~

「抗議とかするつもりはない。これは試合なんだ。よくあることだ」

デヴィッド・ヴィエイラ(EBIでシャフガリくんに壊されたあの人)

 

「試合は練習と違う」

アンドレ・ガウヴァオン

 

「試合に出るってことはそういうこと、分かってるでしょ?なにも違反してない、ただ強めに極まっただけ。色帯の頃、極めがお上品過ぎて負けたことがあるわ。その時に試合でそういう事しちゃダメって学んだの。試合と練習は全然別物なのよ。相手はどうせ極まるまでタップしないんだから、そこまで壊すつもりでいかないとダメ。試合なんだから。特にプロレベルでは当たり前よ」エリザベス・クレイ(ノーギワールズ王者)

 

「プロレベルでのコンバットスポーツでは、相手の事を気にかけずに勝つ事こそ我々の仕事だ。アマチュアレベルなら、茶黒までヒール無しとかにして、ケガ無く競技続けられればいいんじゃないかな」ハンター・カルヴィン(コンバット柔術常連)

 

「おいおいこれは大きなプロ試合なんだぜ。パットは何も悪くない。MMAだとハードなKO見るだろ?プロ柔術でもハードな極めがある、それだけさ。ケガしたくなきゃ、即タップすればいいんだ。ケガ人を見るのは嫌なもんさ。けどサブミッションってそういうもんだからな。絞めりゃ落ちるし、極めれば折れる。それが俺らが遊んでるゲームなんだよ。もちろん小さなアマ大会や練習スパーだと話は違ってくるぜ?」アラン・サンチェス(EBI王者)

 

「どっちのスタイルも慣れてる。どっちもOKだ。そもそも柔術選手に対して、相手にタップする暇を与えろというのは中々酷だ。高いレベルの場合、技術は拮抗するから、極めのチャンスは少なくなる。それを逃したらもう来ないかもしれない。そこを確実にものにするには、全能力を使わないといけないからね。ソフトに行ってシャドータップされて、『いや、タップしてないよ?』って試合続行されるのを何度も見たよ。私自身も腕十字で相手のタップを促してたら、タップしてないって言われて逃げられた事がある。その時はまた捕まえて、叩き折ってやったよ。ハハッ。木が折れた時みたいな、すごく大きな音が出たね。それが試合に出るリスクなんだ」デヴォンテ・ジョンソン

 

「関節技が認められている競技において、参加選手ができる限り速く効率的に関節を極めようとしているのを、外野がアレコレ規制させようとしている意味が分かりません。トップレベルの試合において、選手は相手を壊そうとしてないなどと思い込むのは馬鹿げたことです。今までの対戦相手は誰も、私に逃げる時間をくれたりなどしませんでした。そこからタップするか、防御するか、状況見て判断するのは相手でなく私の仕事です。その結果は私に降りかかってくることであり、逆に私が攻撃している時は、選択の責任は相手にあります。これが獣の論理であり、嫌ならはじめから柔術の試合など出なければよいのです。そんな事よりも、太っちょの10代青年を集団でSNS攻撃するような大人達を心配しています」

ロバート・ディーグル(DDS)

 

「プロの試合で、全力ハードにサブミッション極めるのは、完全に合法だ。個人的に1つ加えるなら、相手がタップしたら離す技術と注意力は持ってなきゃいけないとは思う。相手を壊しちゃいけないなんてルールはないが、タップしたら離せというルールはあるからね。もし俺がタップで技離さなかったら、どんな罵声を浴びせてもいいよ」アシュリー・ウィリアム(ADCC2022本戦出場)

 

「グラップリングってのはコンバットスポーツだ。戦いなんだよ。NAGA(ローカル大会)でプロが人ぶっ壊しまくってたら、お前船下りろってなるけど、例えばADCCで、クレイグ・ジョーンズとやり合ってるなら、壊し壊される覚悟が必要だ。極めを加減したからって、良いヤツって訳じゃないしな。マットに立ったからには、リスクは受け入れてるんだ。これは戦いなんだからな」ジョン・ハンセン(ADCC常連)

 

「ごく普通の、公平な試合だ。誰かに説教できるような立場にないし、相手をなるべく傷付けないのも大事と俺は思う。けど我々は勝つために試合に出てる。誰かが大怪我したりさせたりというのはクソなもんだが、公明正大な試合だ」トミー・ランガカー

 

「私が考える柔術とは、相手をタップさせるスポーツです。だから時には、速く激しくサブミッションをする必要があり、跳び関・きつめのキムラ・ヒール等に関わらず、相手が壊れるリスクは必ず存在します。だから試合出場に同意したのなら、それらのリスクを承諾したものとみなされます。もちろん正気の柔術家であれば、相手を壊すなど嫌なものです。しかし勝利に必要であれば、相手を壊さないといけません。試合中にあなたの身を守るのは、あなたの責任であることを忘れてはいけません。柔術は比較的安全な格闘技とよく言われますが、重大な負傷は存在します。だから私は、競技者たるものみんな、賞金額とタイトルの重さが健康と釣り合ってるかどうか、アマチュアなら月曜の仕事に復帰できそうなルールかどうかを、常に計算するべきと考えています」アダム・ワルジンスキ

 

いかがでしたでしょうか。

 

大勢の意見として、(苦々しくは思ってそうな人もいますが)何の問題もない、という傾向ですね。

 

特にアメリカ人に顕著ですが、柔術含め格闘技は完全に「非日常」を体験するものという意識の人が、個人的な印象ですが日本よりも多い気がしています。

 

だからユニティみたいなきったないジムでも女性がかえって喜んだり、ちょっとハード過ぎる練習でも、むしろ嬉しいという人が多かったり(続くかどうかは別)。

 

ですので、特にトッププロは、試合を完全に非日常の「戦場」と捉えており、そこで手心を加えるのが「礼儀」みたいな感覚の人は、あんまり見たことないです。

 

ただ登場し始めのDDS勢みたいに、ヒールで余裕もってタップ待ったりを「スポーツマンシップ」と称賛する文化も確実にあります。

 

「壊しきる」のと「スポーツマンシップ」、この2つが別に矛盾なく並存しているように感じますねえ。

 

まあこの辺は日本でも同じかもですが。

色々言うのは自分みたいな関係ない趣味の外野という笑。