I.N.G.P season2 ep3
後でわかることだが、
その爆発は、外国の軍隊による都市攻撃によるものだった。
北海道から侵入し、怒涛のようになだれ込み
殺戮を繰り返し、原子爆弾も使用、日本は火の海となった。
正夫は薄れゆく意識の中で、
ああ、やってみたかったジャズドラムを少しでも
かじっておけばよかったなあ、
いや、テニスも社会人サークルにでも参加して
オフ会とか出てたらきっと楽しかったのに。
後悔は他にもまだまだあった。
ヒューガルデンホワイトが飲みたかったのに
財布と相談し、190円のチューハイにしてしまったこと
まだまだある。
寿司屋で大トロを我慢して、中トロにしたこと
ベースがうまくなりたかったのに
何も練習しなかったこと
昔のCMでチャーミーグリーンの
老夫婦が手をつないでいるのがあって
カミさんが
そうなりたいと言ったことに対して
あんなのウソくさいと言ってしまったこと
あれは本当だったことが今はわかるよ。
何組も見たもの
手をつないでる老夫婦
そしたら、あれは奥さんのほうがボケてるから
手をつないでるんだって。
そんなことや、あんなこと、
いろんなことがごちゃ混ぜになって
正夫の意識は何もない空(くう)となった
そこは、おだやかな風が吹き
誰もが落ち着きはらった気持ちで暮らしていた
池袋北口は
何もないかのように
風が吹いていた
正夫は輪廻転生し刺青男となって
池袋の風を感じていた
I.N.G.P
完