七尾市から持ち込んだタンク車の水を、まずは珠洲市総合病院へ全量注水。

そのまま受水ポイントへ向かう。


珠洲市はこの段階では、まだ浄水場が復旧しておらず隣の能登町まで汲みに行くか、池の水を濾過装置で浄化して使うしか無かった。

能登町は遠いので、総合病院近くの公園の亀ヶ池へ向かった。

仮設の装置と聞いていたが想像より大きく、タンクまで合わせるとちょっとしたコンビニくらいはあるかも。

その横にテントを貼り、24時間稼働させて飲料水を作っていた。

池の水をポンプで汲み上げ、濾過して塩素を添加する。

激甚災害には夢の様な装置だが、難点はやはりその速度。

2〜3t程の水を作るのに1時間ほどかかる。

そこに何台もの給水車が押し寄せるのだから、なかなか順番は来ずに待たされる。

大型の給水車を持つ自衛隊も来るのだから尚更だ。

自分達の車が満水に出来たのは、午後3時を過ぎていただろうか。

指定された給水ポイントの避難所を回る。


ここでも装備の進化を眼にする。


この白い立方体の中にビニールのチューブがあって、そこに定期的に注水をする形の水槽が使われていた。

これが素晴らしいのは、住民は24時間必要な時間に訪れて水を受け取る事ができる。

職員は定期的に巡回して、減った分を補充して周るだけで済む。

以前の住民向け給水は、指定の時間にタンク車が到着して長い行列のひとりひとり、ひとつひとつに水を入れていた。

この旧式のやり方だと常に職員がその場所に留まり、タンクがが空になれば最後尾の人は水を受け取る事ができない。

次のタンク車が来るのを待つか、何度も往復して人が途切れるまで続ける事になる。

それを恐れて住民は必要以上に早い時刻から並び、待ちきれない程のペットボトルやポリタンクを抱えて待っていた。

その効率の悪さや不公平感が解消された、素晴らしい発明だと感じた。