30年前くらいに、Virtual Realityという言葉が「仮想現実」という訳語とともに日本に入ってきました。

なので「Virtual」というと「仮想」と訳したくなるのですが、「仮想」だと

「本当は違うんだぜ!」「現実じゃないんだぜ!」というニュアンスが強くないですか?

実は「Virtual」は逆のとらえ方が必要で、

「細かいこと言わなきゃ実質それ!」「ほぼ現実じゃん!」

という意味なのです!

機種代と手数料で〇万円だけどキャッシュバックあるから実質ゼロ円!の実質

医師に死亡診断されないまま心肺停止で一昼夜たった被害者が〇名おられますが実質死者数だろ…の実質、です。

例えが不謹慎ですみません…。

ですので、ここは「仮想狂気」ではなくて「実質上の狂気」と訳させていただきます。

アルバムバージョンです。(ビデオはシングルバージョン)

 

 

Oh yeah
World we're living in
Let me tell ya

俺らが住んでる世界はね、語らせてよ

And it's a wonder man can eat at all
When things are big that should be small

ようわからん奴が全部食べちゃう、小さいはずのものが大きくてさ
Who can tell what magic spells we'll be doing for us

この先の魔法の呪文を誰が俺たちに教えてくれるの
And I'm giving all my love to this world
Only to be told

俺はこの世界に愛を捧げてるって言われるけど
I can't see  I can't breathe
No more will we be

何も見えないし息もできない 生きてられないよ
And nothing's going to change the way we live

で、俺らは生き方を変えられないでしょ
'Cause we can always take but never give

いつも奪ってばかりで与えないからね
And now that things are changing for the worse

で、物事はどんどん悪くなっていく
See, it's a crazy world we're living in

ご覧よ、俺らの生きてる世界は頭おかしい
And I just can't see that half of us immersed in sin

人の半分が罪に没頭してるのを見てらんない
Is all we have to give these -

これをもうぶちまけなきゃじゃない?

Future's made of virtual insanity

未来は実質的な狂気でできてるよ
Now always seem to, be governed by this love we have
For useless, twisting, our new technology

いつもそれは俺たちの、無益でねじくれた新技術への執着に支配されてる
Oh, now there is no sound
For we all live underground

もう何にも聞こえない、みんな地下に住んでるんだから

And I'm thinking what a mess we're in

なんつう混沌の中に俺らが居るのか考えてる
Hard to know where to begin

どこから始まったのか難しい
If I could slip the sickly ties that earthly man has made

人類が紡いできた病んだ歴史をほどくことができたらね
And now every mother, can choose the colour
Of her child

で、もう今は母親が子供の肌の色を選ぶことができる
That's not nature's way

そんなの自然じゃないよね
Well that's what they said yesterday

あれえ 彼らも昔はそう言ってたっけ
There's nothing left to do but pray

もう祈るしかない
I think it's time I found a new religion

俺も新しい宗教をみつけるべきかな?
Whoa, it's so insane to synthesize another strain

うわ、また別の系統作り出すとかゾッとするよな
There's something in these futures that we have to be told

未来について俺たちは語っておくべきことがある

Future's made of virtual insanity

未来は実質的な狂気でできている
Now always seem to, be governed by this love we have
For useless, twisting, our new technology

いつもそれは俺たちの、無益でねじくれた新技術への執着に支配されてる
Oh, now there is no sound
For we all live underground

もう何にも聞こえない、みんな地下に住んでるんだから

Now there is no sound
If we all live underground

何も聞こえないよ、みんな地下に住んでたらね
And now it's virtual insanity

それはもう実質的な狂気
Forget your virtual reality

仮想現実ぅなんか忘れてさ
Oh, there's nothing so bad
As a meddling man

ああ、いじくりまわす人間ほど悪いものはないよ
Oh yeah, I know yeah

そうさ


Of this virtual insanity, we're livin' in
Has got to change, yeah

俺らが生きてる実質的な狂気 変わる必要がある
Things, will never be the same

物事は同じではいられない
And I can't go on
While we're livin' in oh, oh virtual insanity

実質上の狂気に生きてたら、俺はやってられない
Oh, this world, has got to change

この世界は変わる必要がある
'Cause I just, I just can't keep going on, it was virtual
Virtual insanity that we're livin' in, that we're livin' in

ほんとに俺はやってられないから、それが実質的な狂気

俺らが住んでる、俺らが住んでる
That virtual insanity is what it is

その実質的な狂気とは、何だと思う?
Yeah

Future's made of virtual insanity

未来は実質的な狂気でできている
Now always seem to, be governed by this love we have
For useless, twisting, our new technology

いつもそれは俺たちの、無益でねじくれた新技術への執着に支配されている
Oh, now there is no sound
For we all live underground

もう何にも聞こえない、みんな地下に住んでるんだから
Yes we do

さあ

Oh, now there's nothing that we live in

ああ、もう俺らの住んでる世界には何もない
It's all gone wrong

もう全部おかしい
Out of window, you know

窓の外、ほら
There is nothing worse than a rambling man

無計画な人間より悪いものはない
There is nothing worse than a foolish mind

愚かな神経より悪いものはない
Virtual insanity is what we're living in

実質的な狂気とは俺らが生きてるところ
Yeah, yeah, it's alright

ああ、それでいい…
 

 

発売日の3日後に当時世界初となるクローン羊のドリー誕生のニュースが駆け巡ったことで、遺伝子操作などを歌ったこの曲の歌詞は当初から「示唆的」「予言的」と言われてました。

でも、JKさんはナショジオとかヒストリーチャンネルとかアニマルプラネットなんかを好んで見ている人なので、日本で言ったらNHKスペシャルとか好きなんだろうなって人なので、科学ネタは都度取り込んでますから特に不思議ではありません。

また、七世代のちの環境のことまで考えて部族の決めごとをしてたという、ネイティブアメリカンのイロコイ族への憧れ?がこの歌詞にあるのは疑う余地もありません。

ジャム・イロコイでジャミロクワイですからね。

 

ビデオの話を。

私、視聴三度目でからくりを見破りましたことよ(自慢)。壁がソファを押したり、置き去りにしてるんじゃん!って。

このアイデアを出した監督も凄いですけど、JKさんの変な動きがこのビデオを傑作にしていることを忘れてはなりません。

もともとJKさんが床を滑るような不審な踊りをする人だということで、監督がこの仕掛けを思いついたに違いないんです。

そんなこともわきまえず、ただ壁とカメラを押したり引いたりしてるだけの追随ビデオの何と多いことよ…。

あと、出てくる虫はダンゴムシやGKBRではありません、シデムシと言います。死体にたかることから「死出虫」と言われる、なんとも不吉な感じを強く演出する虫であります。ああ、もしかしてGKBRの方がまだマシじゃないですか……?

 

この曲の暗い感じは当時のアメリカでウケる要素でもあったと思います。90年代アメリカはまだまだ不景気とグランジの名残りがあって、REMやフィオナアップルなんかがチャート上位に入ってレディオヘッドもウケてましたからね。

ビデオのおかげもありましたが、やっとアメリカでウケた!と感慨ひとしおだったものです。

 

また、この曲はジャミロクワイの日本ツアー中に札幌の地下街を訪問したJKさんが

「Insane !」と思ったことから生まれたものらしいです。

……札幌の地下街ってそんなに怖いんでしょうか?  

サビがそこで生まれて、前奏などピアノの印象的な前フリの部分は当時のキーボードのトビー・スミスさんがロンドンでつけました。上手くいく曲ほど、JKさんと2人でやると20分から小一時間の速さで出来てしまったそうです。本当に相性が良かったんですね。