ご訪問ありがとうございます。
今日は最後の記事です。
 
 
 

 

これは3年(?)ほど前、このブログを始めるときに試し描きしたものです。

今年の夏このネームを見つけて途中までペン入れしていたのをこのたび完成させました。

 

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ブンが数日前に再び倒れ(倒れたというか突然しりもちをついたんですが)今度は右の後ろ足がうまく動かせなくなりました。

そして
その2日後に亡くなりました。
 
しりもちをついたあとは
まるでフィルムの早回しを見るようでした。2時間が数日分で、気づくたびに体調が変化して、朝は歩けたのにその数時間後の昼は5分だけ、そして夕方前には下半身がうまく動かなくなり、ひっきりなしに鳴き始めました。病院では、これは痛くて鳴いているのではないと説明を受けました。脳の影響の鳴き方だそうです。触診で、脳に何かが起こり、後ろ足に神経が通じていないとのことでした。前回倒れたとき散歩補助の物を慌てて買っておいてましたが、
使ったのは結局そのしりもちの次の日の朝とお昼の5分だけ。
あとは後ろ足が麻痺して歩けなくなりました。
 
それからの二晩、私はブンの隣に寝て
鳴き始めたら抱っこしたり体位を変えたり看病しました。日中の数時間、ウトウトしてるブンを母に頼み、ペンのため仕事場へ行ったりしましたが、しょっちゅう戻ってきて様子を見に来ました。
 
そのときからブンは一切食べなくなり(お水は最期までよく飲みました)、もう逝くつもりなんだと私は悟りました。
 
夜中、30分おきに鳴き始め、体勢変えが間に合わないとそのうち叫び出します。
叫ぶ前に体を抱きかかえ
足をさすったりして
「大丈夫、がんばったよ。ブンはこの足でたくさん歩いた。牛やひまわりを見にいったね。山にもいったし川にも行った。楽しかったね。」と話しかけると鳴くのをやめ私をじっと見つめるのです。
顔が見えないとヒンヒン泣くので顔を近づけて二人で横になって寝ました。
 
最期の日、朝になり父が仕事から帰ってきたタイミングで私は自分の仕事場に仮眠とシャワーを浴びに帰り、そのあとすぐ電話で呼び戻されました。父の話では亡くなる30分前に上体を起こしてやるとお水をたくさんのみ、父が耳元でブンと名を呼ぶとしっぽをパタパタと振ったそうです。
 
最期は
また叫んで口を二度大きく開け 
そして亡くなりました。私はその直後に駆けつけました。11月4日の朝9時半でした。
こうしてみると
ただ眠っているだけに見えます。。。

 

ーー

3·11が起こる数年前からその後の数年間、

私はいつも落ち込んでいて失意の底に沈んでいました。どうやって生きていったらいいのかさっぱり見当がつかなくて日々は何の意味もないように見えました。描いても描いても報われるイメージが持てず、かといって創作をやめることもできず。次第に指も動かなくなり、なかなかに辛い日々でした。当時は遠くに住んでいて(途中からブン会いたさにここに越して来ましたが)週末に会うブンとの時間だけが楽しみでした。

山に行くとブンがものすごいスピードですすき野原から走り抜けきて、私のそばまでやって来ます。喜びに満ち溢れた様子が当時の私の心境とあまりにも対照的で、その鮮やかさに思わず息を飲んだものです。ブンと一緒に散歩をしていると、永遠みたいな感覚によく襲われました。そういったブンとの情景はひとつ、またひとつと水晶のように美しく私の心に残りました。

 

そうやってふたりで過ごすうちに私は少しずつ回復することができたんだと思います。

こうやってこの子は私を救うために遠いところから命掛けでやってきたに違いないと想像しました。

上の漫画はそのときのことを思い出して描いたものです^ ^

 

ーーー

手作りごはんを作るようになったので
今年の6月には血液検査もやってみました。
数値はすべて正常で、健康でした。ブンは18歳くらいまで大丈夫なワンちゃんなのかもと思ったりしてました。
 

それもあって

前回倒れたとき、
いつかくると恐れていた「別れ」がついにきたと
私の中の悲しみが大きくなり
手に負えなくなった瞬間がありました。

しかし
その暴れる悲しみの感情を観察していると
わずかな隙間に(感情のもっと奥に)なにか別のものを自分は意識(?)してました。
そのとき

うまくいえないんですが

「別れ」は実は本当のことではないという確信めいたひらめきがおきました。

 

ブンは旅立ちましたが、

どうやら「分かれ」てはいないようなのです。亡くなった方々も分かれたのではなくいま目に見えないだけでこれからもずっと分かれないという感覚、確信です。

 

 

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これを描いたのが今年の夏で、
アップするタイミングを逃すうちにブンは16歳ではなくほぼ17歳になったので
文字を書きなおしてから再アップしようと思っていた4コマです^ ^↑
 
 
ブンを川で保護したとき
このワンちゃんの年齢は10ヶ月から1歳だと獣医さんが歯を見て教えてくれました。そこから逆算すると今年の10月〜12月で(間をとって今月が誕生日だとすると)17歳になりました。
 
川で保護したときの様子もネームはあったのですがペン入れする機会を逃しましたので、最後に文字にて残したいと思います…。
 
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弟が橋を車で走ってたら飛び出したのがブンです。ほかの車にはねられてしまい、
弟は二人がかりで暴れるブンをたまたま車に積んでた麻袋に入れ、動物病院に直行しました。骨折してましたがギプスで固めもらい、治ったころにはそのままううちの子になってました。
当時先代のワンコをなくし一年くらい。まだ悲しみも癒えておらず母はつらくて「もう犬は…」と思っていたのですがブンは持ち前の陽気さであっという間に我が家に馴染み、かくして
捨てられずとっておいた先代ワンコの首輪などがそっくりそのままブンへのお下がりとなりました。
 
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以前まだブンが2、3歳くらいのときに
ブンの古巣である河原に一緒に行ってみて、どんな風に野良時代を過ごしてたのか観察してみたのですが…
 
川についたとたん
ブンはスイッチが入ったような表情になり、慣れた感じでまず
キャンプファイヤーの跡地を転々とごはんの残り物が落ちてないかチェックし始めました。他のものには目もくれず、呼んでも私の声が聞こえないくらい一心不乱でした^ ^ 
保護した当初から人間に対して警戒心がなかったので、河原でさまよってる間も人によくしてもらってたのかもしれないです。
ーーー
 
一緒に遊んだ日々は忘れません。
「お散歩行こう!」と「楽しいねぇ」が私たちの合言葉でした。
 

空になったお皿、もう使われることのないブンの布団を見るとやはり涙は浮かんできますが
以前とは違い
今も一緒なんだというどっしりとした平穏を感じることができます。

いなくなった今、
不思議と喪失感はなく冒頭の漫画のように
いつか会えるだろうと心のどこかで感じています。

一緒に過ごした16年間 私と同じようにブンも幸せだったと思います。
「楽しかったなぁ」と(今はまだ)少し涙ぐみながら思い出すのです。
 
 
 
そんなわけで、
今日でこのブログをおしまいにすることにしました。
少なくとも今描いてる漫画の本の告知まではブログをがんばって続けるつもりでしたが・・。
 
いつか出版物等
どこかで見かけましたらお手にとっていただけると幸いです^ ^
また、気が向いたらどこかで新たな日々のことをつづっていくかもしれません。
目にしましたらその際にはぜひ遊びに来てください。
 
ブログをはじめて、手作りごはんの作り方を知ったり
あるいはいろいろな情報をコメントでおしえていただき(今は忙しくコメントをとじたままですが)
とてもありがたく心強かったです。
ブログで知り合ったみなさまがこれからも幸せでありますように・・!
 
 
最後までお読みいただき
ありがとうございました!
 
 
金谷ヨーコ
 
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◆ブンの歯のケアに関する過去記事です
 
 
 
 
ブンはかつて歯を磨かせてくれなかったワンちゃんでしたが乳酸菌とフィトンチッドでなんとか歯周病を回避できました。ご興味のある方のご参考になれば幸いです〜!
 
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