父を看てくれるところが決まり、兄と父の施設に今後の話をしに

行ったとき短時間だけ父に面会ができましたがずいぶん痩せて

いました。

床に臥せる時間が多くなっていると聞いていましたが兄と私が

部屋に入ると嬉しそうに体を起こしてくれました。

私が、「体調悪いんだって?」と尋ねると、「たまになぁ」と答えま

したがその後はまた横になってしまいました。

なのに私を見ながら「娘さん、別嬪じゃのう」と私に笑顔で言って

くれました。

「じいちゃん、還暦の娘にお世辞言ってどうするのよ~(笑)」と言うと

「ありゃ、もう還暦だったんかい」とまた笑っていました。

でも、この日が笑顔の父を見た最後になってしまいました。

父にはガン末期のことは伏せていました。

この施設では服薬治療ができないし、入院すると会えなくなるから

よくなるまで服薬治療のできる施設に転居してよくなったらまた

戻ってくることできるからねと言って転居の話をしてました。

父の居たグループホームは地主さんが自分の家族のようにを

コンセプトにしているところでした。

夏にはバーベキュー大会、秋は畑で芋ほり、お正月は獅子舞等々

行事も多くお誕生日には野球が好きだった父のためにスタッフの方が

夏の甲子園選抜試合を見に近くの球場へ連れて行っても下さりました。

スタッフの方はみんな気さくな方ばかりでした。

施設自体も人数のわりに大きくとってあり、そこで最後まで楽しく過ごし

て欲かったなと残念でした。