津駒さんラブラブなワタクシ。
錣太夫襲名披露とあっちゃ初日に行くしかない!

というわけで2年ぶりの鏡開き〜ラブ


にらみ鯛

めでたい、めでたい。

第1部の最初は七福神宝の入舩。
めでたい、めでたい。

七福神が芸を披露するそれぞれ演目。
恵比寿さんがえびすビールをジョッキで飲んでおりました爆笑
最後は「祝六代目錣太夫襲名」の旗を持って襲名披露に華を添えてます照れ
劇場中が幸せな気分にラブラブ



六代目錣太夫襲名披露狂言
傾城反魂香 土佐将監閑居の段

これは吃音がある又平が主人公。
吃又とも呼ばれているんだとか。
そのくらい難しい役ってことよねキョロキョロ

私の大好きな味のある語りで
見事襲名披露なさった錣さんキラキラ
今後のご活躍が楽しみ〜音符


お正月&襲名披露とあって
文楽としては珍しく華やかな演目ばかり

でも普通の華やかハートとは違うのよね、
そりゃそうだよ、だって文楽だもの。


第二部の加賀見山旧錦絵(かがみやまこきょうのにしきえ)
女版の仮名手本忠臣蔵とも呼ばれているそう。
仇討ちです。
昨年4月から11月にかけて忠臣蔵を通しでしたのと掛けてるんでしょうね照れ
しかも劇中で忠臣蔵を引き合いに出して
「馬鹿なことは考えるな」と暗に止める場面があるのですが、その冒頭。
「歌舞伎よりあやつり芝居の浄瑠璃が、私は面白うござります」
ビバ!ビバ!!
拍手してるお客さんもいてはりました爆笑
私も全くもって同感でありますキラキラ
形が圧倒的に綺麗だし音も役者さんがやるより
圧倒的に素晴らしい。
もちろん素晴らしい役者さんもいるけど
全体的に観ればやっぱ文楽よね、と。


そしてもう一つつくづく思ったこと。
やっぱ女の方がしっかりしてるわぁ。

これは加賀見山旧錦絵に限ったことではなくて
一部の曲輪文章も
二部の明烏六花曙もそう。

曲輪文章、
伊左衛門、アホか。
そして文楽おなじみのアレ。
「夕霧、アンタが惚れるような男やないで〜」
終演後の客席からは
「アホか、何しに吉田屋来てんねん」
その通り爆笑

ダメ男が出てきた後の客席って
会話を聞くのが面白いグッド!

ちなみに曲輪文章は冒頭お餅つきで
若手中心でしててとても楽しかったな照れ
いいな、そして頑張れ若人キラキラ

二部の明烏六花曙にいたっては
時次郎、なーんもしてへん。
アカンやん。

女と子どもは折檻に耐える。
時次郎は?
なーんもしてへん。
なんや、それ。
そしたら時次郎より
手代の彦六の方が断然いいやん。

なのに夕霧ちゃんたら彦六が用意した路銀持って
何にもしてくれん時次郎と逃げるのね…

結局この世の中、顔なんですかね…
彦六が可哀想でならんのだけど。

でも私が夕霧なら、、
確かに彦六はナシかな。

時次郎に散々裏切られて
もう気がつけば50歳
そんな私でも変わらずまだ愛してくれる…
今までごめんなさい、彦六!!
私が馬鹿だったわ!!

…そんな域にならないと
彦六の愛の深さに気づけない
女も馬鹿な生き物なのかしらね…。



話がだいぶ逸れたので本題に戻そう。
女の方がしっかりしてる問題について。

塩谷判官は加古川本蔵に止められたとはいえ討ち損じる
一方、女版は挑発に乗らない。
尾上は最後まで耐える。
耐えた末に自害する。
それも憎っくき岩藤の悪事を暴く証拠を残して。

しっかりしとるやろ!?
見習え、塩谷判官、若い鮒侍めっ!
日本人なら耐えてみせろ、
と尾上が身をもって示したのでした。

尾上は恥辱を受け顔が立たないことと
岩藤の悪事を証明するため
自分の命を自ら絶った。

ご短慮で斬ってかかったはいいが
斬り損ねた挙句切腹を言い渡された男とは違います。

しかも仇を討つ「部下」も女版の方がしっかりしてる。
由良助は大事な場面で「遅かりし」も遅かりし。
何やってんだよーっ!遅いんだよ!!
なぜ息も絶え絶えのところに駆けつける。
主君が切腹するって時に
何やってたっていうんだ!!
もうちょっと早く来れたはずだろ!

しかもコスパが悪い。

廓で放蕩三昧。
…勘十郎さん、もとい由良助の遊びっぷりたるや。
ニヤけちゃうほどでしたなぁ〜ニヤリ
勘十郎さんたら、お座敷遊び慣れてはるんや、
と誰もが思ったに違いない!

でもご本人曰く「とんでもない」と。
あんなとこで遊べるわけがない、と仰ってました…
が、疑いたくなるほどの見事な放蕩っぷりでしたキラキラ

まぁ仇討ちの意思がないことを装うなんて
頭脳派だけどもう一度言おう

コスパが悪い。

お家断絶になったのに
いくら使うとんねん!!
忘れたんか、城明け渡したやろ、由良助!
遣い過ぎて昨今映画になっとるやないか!

それを考えればお初はコスパの鬼やね。
時間もかけず、即実践。


しかも仕えた尾上が自ら命を絶った懐剣で
刀を振りかざす岩藤に斬ってかかる。

かっこいいやんーキラキラ男らしいやん〜ラブ


いやいやしかしながら
ちょっと無謀過ぎやしないかい、お初ちゃん。

刃の長さ違うもーん
どう考えたって勝ち目ないって!

大人たち(観客)が心配しながら見守る中
見事やってやりましたよ、お初グッド!
若さってスバラシイ。

その大立回りたるや、
まぁ新春を飾るにふさわしい華やかさキラキラ
メリヤスの中で逃げる相手、
追う主人公…。
こりゃ女版泥場と言ってもいいのではないだろうか。

女二人の殺し合いの場面が華やか、
一般人には解るまいニヤニヤ


勘十郎さんと玉男さんが遣う人形が
生死をかけて揉み合ってるわけですよ。
華やかさしかない!!

眼福、眼福。
と仇討ちを観ながら思うのでした。

しかしアレは「エライ」でしょうなぁ…
普通でもエライだろうが
高下駄履いてアレか…アレをするのか…ゲロー

つくづく技芸員さんて体力勝負やなぁ、
と思うのでした。


文楽のおかげで
幸先の良いお正月でスタートしました。

幸せな2020、令和二年であるに違いないキラキラ

頑張ろうっ爆笑

昨年は涙を飲んだ出世景清…

今年は姉を伴い、2年ぶりの長門、
そして阿古屋ぢゃ!!

この日の為にルネッサながとの友の会に入会。
そして見事、一番前のど真ん中2席ゲットグッド!

ま、ホントはもうちょっと後ろが良いんだけど。
でもまぁ、いいの。
何故なら阿古屋ちゃんをかぶりつきで観れるからラブラブ

私は1月に大阪で観たけど、姉は初めて。
しかも初回の其礼成心中と初の地方公演は
席も後ろめだったので…刺激強すぎた模様。

大体、阿古屋の前も日高川で
初心者にも大いに楽しんでもらえる演目。

長門は前もっての配役は
それぞれのトップしか事前に分からなくて、
誰が出るんだろう、、というお楽しみがあって良い。
清介さん、津駒さん、勘十郎さんはもちろん分かっているのですが、
あっ、織さんも来とるし!
そして人形部…一輔さんがおらん!!
阿古屋の左は誰が遣うんじゃぁ!

技芸員さんのお名前見る限り…蓑紫郎さん…
しかし、その前の日高川で清姫をしておる。

こりゃさすがに無理ぢゃろう…
となると、、もしや勘次郎!?
足で左も観てたはずだしね。。
地方だと、あるかも。
誰なんだ誰なんだ…!!


このワクワク感はなかなか味わえまい。

出で来た阿古屋の眩しいこと…!!

そしてその左は…!
なんと、蓑紫郎さん!!
えぇーっ!?さっきあんなに体力消耗する役柄だったのに!?
あれ終わった後で三曲するの!?

どへぇ〜!!

と、いうことで今日の敢闘賞はなんと言っても
蓑紫郎さんラブラブもちろん、寛太郎くんもラブラブ

そしてもちろん、
清介さんも、津駒さんも、織さんも、
勘十郎さんも…!!みんなみんなカッコ良すぎた!

あーあーあーあー
文楽の底なし加減たるや。


あ、あと今回三曲にちなんで
地元のご婦人方が会場前にお琴を弾いてくださいました。
これも良かった。

そうこうしてたら若手の人形遣いが集団でロビーを歩いてて、
何事かと思ったら写真撮影会。
なんとツメ人形を持して写真撮らせてくれるとな!
しかも、技芸員自ら持ち方教えてくれるとな…!!
息も絶え絶え……
どないしたらええの!?
動揺しまくり。
しかも左で胴串持って、
右で刀持ったらカメラ渡せんやん!!
えぇぇ…勘昇くんを前に動揺しまくり。

やっとの思いで大ぐもの前に…
そしたらなんと若手技芸員自らシャッターを押してくれてる!?
どゆこと!!??

わけ分からん、文楽…
写真一緒に写って欲しい人たちが何故…。
垣根の低さたるや。

あぁ、今回は感嘆文が多いわね。
多くもなるさ。

技芸員は気がついたら途中で交替。
でも総指揮は勘介で変わらず。
シャッターを押す技芸員の後ろから写真映りをチェックして
必要があればクモの顔が見えるように
お客さんを誘導しておる。

何者…?
そういや去年の長門、
技芸員さんたちは陸路を断たれフェリーで来たらしいが、
そのフェリーの手配をしたのは
勘介だと勘十郎さんが言っていたな…

何者…??

いやはや、文楽。
謎。
そいでもって魅力的過ぎ。

文楽劇場を出て早5時間。
節約の為、格安こだまで帰福中。

はぁぁ、若手会は若手会で、
やっぱりええのぅ〜ラブ
萌えたラブラブ


もうすでに飲み始めて4時間以上が経過している故、
どこまで記せるか…

えぇっと、あっ、
お里がすしやで踊る時に途中で左がおらんくなるとか、


権太のモドリの途中で現れる
内侍の若葉と六代君が下手に行くまでは
左がおらんで下手で左が付く、とか。

それって
権太と弥左衛門、
そして後ろにしれっと現るる
お里がひしめく舞台で
3人おったら通りにくいけん?なんかな??
と思ったのでした。

それもこれも2日目の余裕キラキラ


そして蓑紫郎さんのお里を
きっと盗もうとしているであろう勘次郎くんの眼差しだとか。
昨日も勘次郎くんと玉延くんがめっちゃ見てた。
そりゃぁねぇ、やっぱ盗まなねぇぇ。

あと昨日も思ったけど
天秤棒は難しいなぁ!!
片手で持ってる上に足遣いは桶が掛からんように頭低くせなならんし、
バランス悪いのに段差はあるし、
紋秀さんのような若手の中で中堅どころでも
観ていて、こりゃ難しい!と思ったのでした。

それを思うと、難しい!とさえ観ている側に
感じさせない師匠方の技たるや如何に…!!

初日は大丈夫でしたが今日は天秤の桶、落ちてしまった。
それで「てったい」の若手がバァーって2,3人寄って来て桶直してたわぁ。
(こういう時の標準語って何て表現するんやろ??
  しまう、とは違うしなぁ…  広域ではしまうってことなんやろうか??)

三味線もなぁ、
やっぱみんな良かったよぉ。
清きくんとかさ!(ケータイ故、九編に首が出てこん…)

今日は隣りの奥さまと
少しばかり文楽談義できて楽しかった…ラブラブ


寛太郎くん、凄いよねぇ阿古屋でいろいろしてたねぇ、
とか
簑太郎くんは、お父さんが偉大だから大変やろねぇ、
とか
紋臣さん、楽しそうやねぇ、
とか、そして
若手みんな、頑張ってるよねぇ…!
とか!!

あぁ、楽しかったキラキラ


未来を担うのは若者ぢゃ! 

戦え 若者よ
大活躍するのを待っている
大成功するのを信じてる





やってきました、年に一度の若手会キラキラ

文楽の未来を担う若手技芸員さんたちの芸を
思う存分楽しめる場であります。


あともう1つは私服の師匠方をロビーで見れるの回照れ
本日は嶋大夫と勘十郎さんと藤蔵さんをお見かけしました。
相変わらず文楽って演者と観る側の位置が非常にに近い…
あんなけの人たちが普通にロビーを歩いてパニックにならない、という謎の芸能
、だと私は思う。


さて今年の演目はと言いますと
義経千本桜より椎の木の段と小金吾討死の段、
それにすしやの段ね。
椎の木とすしやは昨年度の地方公演の昼の部でした。
なのでストーリーは予習なしでバッチリよ。
でも小金吾討死の段は初めて観たなー!!

私の推しメン玉彦くんの配役が
「猪熊大之進」

???

誰よ?と思っとりましたが

カッコ良い役でしたわ照れ

やはり立役として期待されての配役なんだろうなぁ!
今日は梨割りに気を取られていたら大事な局面を見逃してしまったので、
明日は猪熊大之進のみに集中して
玉彦くんの日頃の成果を見届けたいと思います。


あとは、やっぱ蓑紫郎さんラブラブ
お里、
可愛い可愛い可愛いっラブ
可愛い過ぎるぅー!!!

まぁー、お姫様じゃなくて町娘だからよく動くってのもあるんだろうけど、
いやでもね、なんて可愛いんでしょう!!

もぅー、キュンキュンしましたハート
マジで将来楽しみ、というか頼んだぞっ!!
という感じです、客として。

人形でいえばあとは勘介くん。
舞台に出たとき拍手起こったね!!
やっぱり目立つしなぁ、いろんな意味で。
昨日はにっぽんの芸能の放送だったけど、
こないだの堀川猿回しの段のお猿さんは
勘介くんだったのねー!

今回は梶原平三景時。
東京の若手会では玉路くんが務めます。


いやぁ、でもね、太夫も三味線も良かった…!

三味線の音色を語れるまでには至っていないので
三味線さんはみんな好き、としか言えん!!
今日、個人的には寛太郎くん、錦吾さん、かな。
でも何でなのかは説明できん!
他の三味線さんも良かった!!
素浄瑠璃に通ったら分かることもあるんだろうけど
今は定期公演+若手会と
大阪市立大学の上方文化講座で交通費が精いっぱい。
あぁ…
三味線は文楽のコンダクターなのに…ダウン
三味線を語れるように、
  早くなりたぁぁい!!

語れない私は妖怪人間なのですよ。


太夫の部はといいますと
咲寿さんは練習積んだんだろうなぁ…
声変わってた。
今は出しにくそうではあるけど、昔より好きだもんなぁ。
小住さん、靖太夫、芳穂さんは安定照れだし
希さんも亘さんも昔から好きキラキラ
碩太夫は初舞台から何者ぢゃ、という感じで…
今後素性が明らかになるのでせうか?
研修生時代からであれはできますまい。

おそらく幼少期から…と踏んでいるのだが
正解はいかに。

とにかくねぇ。
私は碩太夫が切場語りになるまで
文楽観続けないかんとですよ。

こんなに不摂生してるけど…!
お酒大好きでやめられないんたけど…!

せめて、60の声は聞きたいな。


ということで、
私は文楽の為に健康に気を遣いたいと思います。

漠然と健康っつったって、ハリがないでしょ。


幸せだなぁ。
ぼかぁ文楽を観てる時が一番幸せなんだ。
一応女なんだけど、若大将と呼んどくれ。


休憩を挟んでの演目は
妹背山婦女庭訓  道行恋苧環。
こちらもお馴染み。
でも今回はお三輪ちゃんが非業の死を遂げるところではなく、
橘姫と激しい女の争いを繰り広げる場面。

やっぱりいつまで経っても求馬が憎いぜ…
そしてお三輪にも橘姫にも
それだけの男なのかを今一度問いたい。


しかし、何だろな。
三浦しをんさんが言うように
これはどうしようもないんことなんだろうなぁ。
惚れる、ということに理由は要りますまい。

それにしても本日のこの場面。
私の中では文楽でも屈指のミュージカル回
であります。

求馬を取り合って
お三輪と橘姫が散々争う場面…
なのに突然、3人で踊り出すではありませんか…!!!

えぇ〜!?
インド映画さながらなのよ。
何故そうなる?
でもそれがこの場面の面白いところなんやろなぁ。
ていうかインド映画のルーツがここにあったのでは!?
と、つい疑ってしまう飛びっぷり。
なのに、ちゃんと成立しているという神回。

文楽、
深い…!
古典なのに現代に通じる恐ろしさ…!!

即ちそれは人間の根源、
人間の生と言える。
人間の生の根源を表す芸術なのよ、文楽は!!

早いとこ
知らしめたいのよ
この魅力。

アラ、一句読んじゃったじゃないの、思わず。


明日は若手会2日目です。
人形さんは、着物とか鉢巻きとか
上手く捌けるかなぁ。
今日観て改めて
手の右と左が違うのに、
着物を脱いだり鉢巻き解いたりするって
やっぱり難しいんよなぁ、と思いました。
 
あとは、
主遣いが張り切り過ぎて、人形がちょっと高めだなぁ、とか。
高いって…!!
若いって素晴らしいわぁキラキラ

そういうことも分かる若手会。
今の師匠方もきっとこういう経験を経て、
今に至っているんだなぁ、と思うのですよ。


さぁー、昨日は3時間睡眠。
今日はいまからたっぷり寝よう!
そして明日もまた若手の勇姿を見守るのぢゃー!!
ありがとう、ウェル戸畑!!

毎年恒例でしてくれるので感謝。
北九州は芸術とか福祉に力入ってるイメージ。
いいよなぁ。


地方公演は10月と3月で演目は一緒。
ということで10月の久留米座と同じです。

だが、しかし。
演じる技芸員さんが違うのだ!

3月のウェル戸畑には毎年来てたけど、
10月の久留米座は今年度初めて行った、
つまりは地方公演を二度観たのは初めて。


同じ年に同じ演目を違う技芸員さんで観る。
…これはヤバイ!
ハマりそう〜!!!

この先50年文楽を観る所存の私としてはですね、
これから地方公演は10月と3月、
二度行くべきと強く思いました。

なんかやっぱり、違いが如実に解る。
定期公演であれば同じ演目が巡ってくるのに
ある程度の期間が空くわけで、
となると当然記憶も薄くなってるんだけど


地方公演…
新たな楽しみを見つけましたぞ。
遠征してでもどっちも行くべきやな〜

ちなみに。
今日の写真撮影、
昼の部か夜の部のどっちかで玉彦さんが
主遣いだったら嬉しいなぁ〜
(左遣いであれば主遣いさんの手前、声掛けにくい)
と、ぼぉんやり思ってたらビンゴ!!
久留米は簑紫郎さんだったし、
私ってなんてツイてるんだ!!
かなり緊張したけどこんなチャンス滅多にないので、
思い切って一昨年の若手会で春藤玄蕃がカッコ良かった、と伝えたのでした。
いやぁ、面と向かって言えるなんてラッキーだなぁ。
夜の部も玉彦さんが写真担当で
昼の部の写真がイマイチだから撮り直したかったけど
さすがに2回も来たらキモチワルイかと思って辞退しました。
これから先長いので、またチャンスはあるだろう。


それにしても今日は戸畑で明日は倉敷て。
どんなけハードなんや!
技芸員さんたちも大変だろうけど
凄いぞ、関西舞台さん!!
ちゃんと寝てるんだろうか…?

裏方繋がりで、
今日も望月太明蔵社中さん、カッコ良かった❤︎

三位一体というけれど、
三業だけでなく大勢で創り上げる芸術。
それが文楽。
カッコ良すぎる。

はぁぁ〜、
文楽への片想いは切ない、
なのに恋しさは募る一方。

私も「娘」のように可愛らしく生まれたのなら
絵にもなっただろうに…残念無念。

でも、お福ちゃんも愛嬌あって可愛いもん!
笑われようとも愛しい文楽くんを追いかけるわー!!

そうこうしてたらもう博多に着くやん
はやっっ

好きな物を観てるとき
考えてるときって、何でこんなに時間が早いんだろ。
今日も体感2時間だったなー。



4月からは仮名手本忠臣蔵。
次の逢瀬に向けて勉強せねば。

ありがとう、文楽!!
いろいろキツイことも多いけど、
明日の活力になったよー!
おそろしい芸術、文楽…

阿古屋を見終わって放心状態
観てる時から心臓がバクバクしてて
ようやく収まったと思ったのは新神戸を過ぎてからでした。


今年初の文楽は
一部
  二人禿
  伽羅先代萩
  壺坂観音霊験記
二部
  冥途の飛脚
  壇浦兜軍記

初春ということで二人禿で華やかに幕開け。
まぁ、二人が可愛いったら!!
廓の苦労話とかもするんだけどね。
とにかくもう、いじらしい!

そして今回やはり一番楽しみにしてたのは
壇浦兜軍記の阿古屋。

源頼朝を討とうとした景清の居場所を探るため
恋人の遊君・阿古屋を拷問にかける、というお話。
しかし、ただの拷問ではありません。
景清の居場所を知らぬという阿古屋に
琴、三味線、胡弓を弾かせ、その音色を聴いて真実を言っているのか詮議する、というものなのです。
なんと優美な…!
そして何といっても阿古屋の美しいことよ。
傾城の中の傾城!!
国も滅ぼしちゃう美しさ。
また着物が豪華絢爛。ちなみに今回新調したそうです。
そして帯には勘十郎さんが手作りで蝶々の飾りをつけたそうです。可愛い!!
帯は牡丹だから蝶々なのかな。
とにかく相変わらず器用な勘十郎さん。
そしてお茶目なことするわぁ。

何といっても見どころは三曲。
楽器によってそれぞれ専用の手があって
それはそれは本当に阿古屋が弾いているかのよう!
小道具の琴からわずかに聴こえてくる音が
床で演奏される本物の琴と心なしが同じに聞こえました。
けど、あながち「心なし」ではないような気はする。
とにかくもう、タイミングもそっくりそのままで
やはり、文楽恐ろしいよ。恐ろしい芸術だよ。

そして曲を重ねるごとにどんどん胸に迫ってくる。
胡弓の時なんてもう本当に恋人の居場所が分からない阿古屋の気持ちが
見てる私の胸をぎゅぅっと掴んで、切なくなりました。
あれは何なんかねぇ…
放心状態、そしてその場所から離れたくない感じ。

太夫さんも好きな人ばっかりだったし。
重忠は紳士的でかっこよかったし岩永はチャリっぽくて可愛かったし。
何なんだ、何なんだ。
あー、今日寝れなかったらどうしてくれよう。

離れがたなや、文楽劇場!
そう心の中で叫びながら帰路に着いたのでした。


待ってました、待ってました…!!

厳密に言うと過去、博多座で観ているのだけど
遠かったし、何せ熱意があの頃と違う。


初演で長らく途絶えておりましたが、
それは当時のスポンサー事情といいますか
経済社会の影響で初演のみだったのではないか、
とプログラム購入時に配布された
「近松が描いた上方②」にて神宗店主 尾嵜彰廣氏が書かれておりました。
これにはストンと腑に落ちた。
現代も江戸時代も何ら変わりない、と思うのです。
特に情と商いにおいて。


若い男が刹那的な短慮と欲望で女を殺す。
しかも女は自分もよく知る、ちょっと色っぽい隣りのお姉さん。

「不義になって貸してくだされ」

何て台詞を書くんだ、近松先生は…!!


単に金のためだけに言ったセリフとは私には思えない。
でも、このあと殺すのだ、与兵衛はお吉を。


本当に現代に通ずる殺人事件、
その物語の出来の良さ、
そして景事のような派手な演出!
女殺油地獄が人気演目たる所以ですよ。

私は友の会からのメールできた動画を観て
このツルーってのは台車か何かに人形遣いさんが乗ってんのか?
と疑っておりました。

そして文楽劇場で観た結果、、
種も仕掛けもありませんでした!
なんであんな動きになる!?
あな恐ろしや…!!

足遣いさんが要と見た。

私は格安チケットですゆえ、今や機上の人、
(音が良いので機上と記しましたが新幹線です、しかも各駅停車のこだまちゃん。)
今ごろは半七さん…
文楽劇場の熱気が岡山まで伝わってくるようだ!!
あぁ、一日経って未だなお興奮する。

大体さぁ、何なんかね、勘十郎さんは。
ちょっと前までは女形が綺麗で大好きで
やっぱ勘十郎さんは女形だな!簑助師匠の弟子だもん!!
と思っていたのですよ。

なのによ??
団七九郎兵衛に始まり、狐忠信…!
そして今回の与兵衛…

色っぽい!!人形なのにドキリとする色っぽさ。
なんだよー、一番得するバイセクシャルじゃん!!

団七九郎兵衛も狐忠信も王道でカッコ良いよ?
カッコ良いのでドキリとするのは自分でも解る。

なのに与兵衛ときたらどうよ…!?
惚れる要因なんて何一つ無いのに何故こんなにもドキリとさせられてしまうん??

カーッ、今回もやられた。
勘十郎さん、あなたは両方極めてください…
もう私には選べません…。

やはり血なのでせうか。
お父さまもさぞかしお慶びになられているかと。


もう何が何でも見逃すまい。


いつ鼻血を出すのか毎回心配になるけふこの頃であります。
お母さん、もう何回目でせうか。
あの中年男と少女の心中の物語ですよ、
桂川連理柵を観るのは…!!

嫁が良い嫁なんよねぇ。
何故に、お絹。と思うが、まぁ結局惚れてんだよな。
理屈でないんよね。

客席からは「全く男ってのはどうしてこうあるかね」という声。
ホントよ、ばかちーん!!
ちっさい頃から可愛がってる隣りのお嬢さんに
どうしたらそんな気が起こるのか今一度問いたい、長右衛門!!
これも理屈でない、とでも言うおつもりか。

そして、
残されたお絹がどうなるか、ちゃんと考えたのか!?
プライドを投げ捨て、必死に夫を庇ったのは何の為だったの!?
そして思えば15年前…てアンタ!!
そんな過去あるなら尚更家庭大事にせなあかんだろ!
なんだよ、太宰治がここにもいたとは…
(心中の件はどうであれ、太宰作品は大好きであります。)

いかんいかん、長右衛門のことを書きたかったわけではないのだよ。

私は何回もコレを観ているのに、新しい発見があった、
という文楽を観る歓びについて書き記しておきたかったのだよ。

このね、登場人物の「性根」。
これは皆三者三様で、ま、そりゃリアルな世界では当たり前のことなのかもしれないんですけど、
その「性根」の違いが人形の動きの違いになるところが面白い…!

文楽では当たり前のことなんだけど、
帯屋の段で一堂に会してる感じ。

意地汚くせかせか動くおとせ
お絹に横恋慕し、母の悪事に加担するも
根っからの悪いやつではなさそうな儀兵衛
悪妻をたしなめ威厳を持って家を守る繁斎
頭は良くないけれど愛されキャラの長吉
若く純情で可憐、いじらしく可愛いお半
そして前述の通り良妻のお絹
ことの成り行きを固唾を飲んで見守る長右衛門…

て、イヤイヤお前が悪いからこうなったんだろ!!

文楽に出てくる男ってどうしてこうもダメな男が多いんでしょう!
そして分かっちゃいるのに、どうしてダメな男に惚れてしまうのでしょう…

この不合理に働く人間の機微、
それを凝縮して芸術に昇華したのが文楽だ。


そんなことを思った4回目の桂川連理柵。

Amazing  Bunraku!!



初の久留米座!
今まで地方公演は戸畑しか知らなかった!!

其礼成心中に連れてった姉が調べてくれて慌てて申し込みました。
発売日過ぎてたけど平日だったのが功を奏してか、
前後左右ど真ん中の良い席ゲットしました。

今年の地方公演の演目は
昼の部が義経千本桜の椎の木、すしや
夜の部が同じく義経千本桜の道行初音旅と新版歌祭文の野崎村。

やっぱ、ようできてんなぁ、て感じ。
いがみの権太のモドリの台詞、子どもと親を想う心、
本当に人間いつの時代も一緒ですね。
会場からはすすり泣く声があちらこちらから…。

お里も何とも可愛いらしく、けれども身分違い、
しかも妻子ある身の殿御と知り一家を逃すその心…
はぁぁ、何ともいじらしい。
その可愛らしさ分けて欲しいwww

地方公演ならではの場面もあり、
珍しかったのは、清十郎さんが舞台でいろいろ言ってたこと!
まず布団の掛け方。そして次は膝の出し方。
「膝はもうちょっと上にせんと…」的な事をいってて、
違うかもしれんけど、たぶん足持ってるのは清之助くんなんかな、て思うた。

昼の部が終わり、、
何と玉助さんが17時から1Fの広場でレクチャーしてくれるそうな!!
えっ!?18時開演の道行で狐忠信しますけど??
その玉助さんが17時から20分!?
忙しいなぁ…けど、あるもんはちゃっかり観る。

笑いを交えながら解説や裏話、
人形遣いさんはそれぞれ自分の裁縫箱を持っていて、
玉助さんがトーマスで、足の玉征くんはおせんべいの箱、
左の紋秀さんは何やよう分からん箱ですわ、
他にもウルトラマン、キティちゃん持ってる人います、と言ってました。

こんなに短い休憩の合間を縫ってレクチャーしてくれたことに感謝、
そして企画してくれた久留米シティプラザの係の方に感謝。
レクチャー終わって会場に行ったら、さっき仕切ってたシティプラザの方が走って私たちを追い抜き、
「お待たせしましたぁ、只今より開場致します」
わわわ、すみません、けど一生懸命働く姿カッコいいなぁ…
とパッと会場の方を見たら、
地方公演ではお人形との写真撮影があるのですが、
お人形さんがいるということは当然人形持ってる人形遣いさんがいるわけで。
パッと見たら、さっき左持ってた紋秀さんが
主遣い、
そして左は…去年の若手会で春藤玄蕃がカッコ良かった玉彦くんが…!
ちなみに昼の部は蓑紫郎さんで、これまた、もう今後の文楽界を背負って行くお人、と私は思っていて、
昼の部で写真撮影用のお人形持ってるのが
蓑紫郎さんや、と目視してからの動揺と動悸の激しさといったら…!
今でもキロ4分ちょいで走る頑丈な足腰を持ってしても
動揺と動悸のあまりとても立っていられずソファに座ったのでした。
息を整えて写真撮影に臨み、
「若手会の操、良かったです…!!」と想いを伝えることができて満足、満足。
息も絶え絶えだったから蓑紫郎さんの耳にちゃんと届いたのかは定かでない。


とにもかくにも、漠然とこの二人と撮れたらなぁ、と思ってたのが両方叶い、
なんだか凄い、と感じた。
でも私が、協会の人かな??地方公演でいつも写真を撮ってくれる方に
「玉彦さんも映るようにお願いします」
ていうのが聞こえたみたいで、主遣いの紋秀さんが
めっちゃ隠れてたり隠れようとしてたりして、
いやいやそういう意味ではなくて、、、と、
後から申し訳ない気分になったのです…
次の機会があれば、きちんと写ってもらおう…。

夜の部も良かった…!
初音旅はもちろん華やかやし、
野崎村ももちろん、良い。
特に太夫さんが私の好きな人ばっかり!!
いやいや、昼の部も津駒さんとか大好きよ。

なんかー、このぉー、
三業それぞれめっちゃカッコいい、
そしてこれが三位一体となった時の
三乗以上のこの魅力!!
これが文楽の魅力!!!

あぁ…、明日仕事で大事な局面であるにもかかわらず
今日、ていうか昨日文楽を観るために有給を取り、
そして興奮冷めやらず未だ寝つけない、、
明日から3日間、大事な会議あるのにどうするんやー!!!

でもね、わたし幸せですのん。
もぅ、文楽と心中する覚悟!
や、死ぬのは、良くないから心中はせんけど。
ホント文楽と心中できるくらい好き。

この先50年観まっせー!!
そのうち技芸員さんとお話しできたりしたらいいなぁ。

コレが観たくて東京にやって参りました。

昨年、長門と大阪で観て、もう大好きな演目に。
泥場が忘れられずに苦手な飛行機に乗って参りましたよ。



まず簑助師匠のお辰ったら…!!
所作の美しいこと、美しいこと…!!
三婦の言う通り「色気がある」。
ご高齢になられて、(大変失礼ながら)自らの歩調は衰えども
その技芸たるや未だ限界を知らず。
簑助師匠のことではないけれど、
さる歌舞伎役者さんが「いついつに観た文楽の誰某の動きを参考にしてる」と言うてる気持ちがよう判る。
真似したい。
真似したいくらいに色っぽく、なのに俠気があって
カッコいい、としか言いようがない。
簑助師匠の人形を観れて幸せだなぁ。としみじみ思う。

さてさて昨年は住吉鳥居と釣船三婦内と長町裏でしたが、
今回はそれに加え道具屋と道行
それに泥場の後を描く田島町団七内の段を拝見しました。
道具屋では義平次の金に対する汚さがより一層増すと共に
曽根崎心中での九平次のような狡猾なトリックを使われて、してやられた!!感のハンパなさ。(思えば どちらも○平次。むむむぅ、己の倅にだけはつけまいぞ。)
ぐぬぬぬぬ、、、いつの時代にもずる賢い人、
他人を尊重せぬ利己的な輩というもんは
いるものぢゃわいの。
そう、文楽の魅力の一つにはコレがある。
数百年前の物語でも、日本人の義理や人情、
刹那的な衝動、子が親を慕う心と親が子を想う心、
これ一切現代に通じられ。
そして義平次のように金に汚く、上手く世の中を渡るずる賢いヤツも、何百年と蔓延ってゐる。

人間の根本って、時を経ても変わらないんだなぁって思う。
そして、そういうことを観る人に想わせる文楽って凄いと思う。


泥場はやはり、圧巻でした。
場内口々「凄い…!!」と。
東京の皆様、でしょでしょ??て思った。

なんだろ、この、泥場の 、、
凄惨かつ舞台が成せる芸術的な美しさ…。
表現し難い。

客席は息をのむ。。

どんなに蔑まれても義父とあって耐えに耐えた団七が
「顔」を割られ、それでも踏み止まるも
揉み合ううちに切ってしまい、
最早これまでと義父の生命を断つに至る。

あんなに耐えたのに、トドメを刺すときにはこんなに非情になれるものかと思うような立ち居振る舞い、
しかし其のあと団七を襲う後悔の交じった哀しさ、罪悪感、、はたまた妻への申し訳なさ…?
この惨虐な行いからの悲哀…
これがこの泥場の芸術だと思うのです。

あぁ、大好き、文楽。
至高の芸術のですよ。

10分間の休憩をはさんで。

泥場からの団七内の段。
これも初めて観ましたが、徳兵衛のカッコ良さといったら…!
そして清十郎さんが遣うお梶の縫う姿といったら…!
私だったら計略ぢゃなくとも見惚れてしまいますわいの。

そして、屋根の上での大捕物!!
やはり迫力があります。


全て終わってロビーで荷造りをしていた時
会社役員とお見受けする50-60代紳士お二人が
「初めて観たけど、面白かった!!!」
という姿を見かけて、独りほくそ笑む私なのでした…。


ビバ!文楽!!!
明日は第1部を楽しませて頂きます。