前記事からの続きになります。
主治医から贈られた「虹の橋」のお話は簡潔に抜粋されていましたが、
それだけでもわたしはダイレクトに伝わって、心に深く響きました。
「虹の橋」のお話は作者不詳として知られていますが、このお話は第二章、第三章もあって、
第三章の「雨降り地区」は日本の方が創作されています(第二章は作者不詳です)
本日は、愛兎くーねるの二回目の月命日。
第一章から第三章まで一挙に掲載しますので、よろしかったらご覧下さい。
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『虹の橋と雨降り地区』
天国の、ほんの少し手前に「虹の橋」と呼ばれるところがあります。
この地上にいる誰かと愛しあっていた動物は、死ぬとそこへ行くのです。
そこには草地や丘があり、彼らはみんなで走り回って遊ぶのです。
食べ物も水もたっぷりあって、お日さまはふりそそぎ、
みんな暖かくて幸せなのです。
病気だった子も年老いていた子も、みんな元気を取り戻し、
傷ついていたり不自由なからだになっていた子も、
元のからだを取り戻すのです。
…まるで過ぎた日の夢のように。
みんな幸せで満ち足りているけれど、ひとつだけ不満があるのです。
それは自分にとっての特別な誰かさん、残してきてしまった誰かさんが
ここにいない寂しさのこと…。
動物たちは、みんな一緒に走り回って遊んでいます。
でも、ある日・・その中の1匹が突然立ち止まり、遠くを見つめます。
その瞳はきらきら輝き、からだは喜びに震えはじめます。
突然その子はみんなから離れ、緑の草の上を走りはじめます。
速く、それは速く、飛ぶように。
あなたを見つけたのです。
あなたとあなたの友は、再会の喜びに固く抱きあいます。
そしてもう二度と離れたりはしないのです。
幸福のキスがあなたの顔に降りそそぎ、
あなたの両手は愛する友を優しく愛撫します。
そしてあなたは、信頼にあふれる友の瞳をもう一度のぞき込むのです。
あなたの人生から長い間失われていたけれど、
その心からは一日も消えたことのなかったその瞳を。
それからあなたたちは、一緒に「虹の橋」を渡っていくのです…。
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けれど、動物たちの中には、様子の違う子もいます。
打ちのめされ、飢え、苦しみ、
誰にも愛されることのなかった子たちです。
仲間たちが1匹また1匹と、それぞれの特別な誰かさんと再会し、
橋を渡っていくのを、うらやましげに眺めているのです。
この子たちには、特別な誰かさんなどいないのです。
地上にいる間、そんな人は現れなかったのです。
でもある日、彼らが遊んでいると、橋へと続く道の傍らに、
誰かが立っているのに気づきます。
その人は、そこに繰り広げられる再会を、
うらやましげに眺めているのです。
生きている間、彼は動物と暮したことがありませんでした。
そして彼は、打ちのめされ、飢え、苦しみ、
誰にも愛されなかったのです。
ぽつんとたたずむ彼に、愛されたことのない動物が近づいていきます。
どうして彼はひとりぼっちなんだろうと、不思議に思って。
そうして、愛されたことのない者同士が近づくと、
そこに奇跡が生まれるのです。
そう、彼らは一緒になるべくして生まれたのでした。
地上では巡りあうことができなかった、
特別な誰かさんと、その愛する友として。
今ついに、この「虹の橋」のたもとで、ふたつの魂は出会い、
苦痛も悲しみも消えて、友は一緒になるのです。
彼らは共に「虹の橋」を渡って行き、二度と別れることはないのです。
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こんな風に、幸せと愛の奇跡に満ちている、「虹の橋」の入り口に、
「雨降り地区」と呼ばれる場所があります。
そこではいつもシトシトと冷たい雨が降り、動物達は寒さに震え、
悲しみに打ちひしがれています。
そう、ここに降る雨は、残して来てしまった誰かさん、
特別な誰かさんの流す涙なのです。
大抵の子は半年もしないうちに、暖かい日差しの中に駆け出して、
仲間と戯れ、遊び、楽しく暮らす事ができます。
ほんの少しの寂しさと、物足りなさを感じながらも…。
でも、1年経っても2年経っても、ずっと「雨降り地区」から、
出て行かない子達もいるのです。
地上に残して来てしまった、特別な誰かさんがずっと悲しんでいるので、
とてもじゃないけれど、みんなと楽しく遊ぶ気になれないのです。
地上に残して来た誰かさんと同じ辛い想いをして、
同じ悲しみに凍えているのです。
死は全てを奪い去ってしまうものではありません。
同じ時を過ごし、同じ楽しみを分かち合い、愛し合った記憶は、
あなたの心から、永遠に消え去る事はないのです。
地上にいる特別な誰かさん達の、幸せと愛に満ちた想い出こそが、
「虹の橋」を創りあげているのです。
ですからどうか、別れの悲しみにだけ囚われないでください。
彼らはあなたを幸せにする為に、神様からつかわされたのです。
そして、何よりも大事な事を、伝えにやって来たのです。
命の儚さと愛しさを。
束の間の温もりに感じる、慈悲の心の尊さを。
その短い生涯の全てを以って、教えてくれるのです。
癒える事のない悲しみだけを、残しに来るのではありません。
思い出してください。
動物達が残して行ってくれた、形にも、言葉にもできない、様々な宝物を。
それでも悲しくなったら、目を閉じてみてください。
「虹の橋」にいる、彼らの姿が見えるはずです。
信じる心のその中に、必ずその場所はあるのですから…。
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今だから言える話ですが…
くーねるが亡くなって数日後、うさ友さんに
「くーねるの後を追ってしまいたいくらいですよ…冗談抜きで」と恐ろしい言葉をこぼした事もありました。
現実は引越し控えてバタバタで、後追いどころではありませんでしたけど…(;^ω^A
そして火葬後、ぽっかり空いた心の隙間を埋めてくれたのが、この「虹の橋」のお話でした。
先生から「虹の橋」の手作りカードを贈られて、改めて読んでみたらとても心が救われて…
大変お忙しい中、わたしの為にカードをこしらえ諭してくださった事を思えば、
恐ろしい事なんか絶対考えちゃいけないんだって、わんわん泣きながら心に誓いました。
わたしの心の中が、くーねるのいる虹の橋を創っている・・・
くーねるには最高な住み心地の虹の橋で、天寿を全うしたわたしと再会するまで待っていて欲しいです。
今、哀しみに打ちひしがれている方々に、「雨降り地区」のお話を捧げます。
辛くなったら思い出して読んで下さい。
一緒に、ゆっくり、前に進みましょう。
雨上がりの美しい虹を、愛するわが仔の為に創りましょうね。
そして今、“愛する友“とお暮らしの方々。
ぬくもりを感じ合って、愛と幸せに満ちた想い出を、たくさん作って下さいね。
くーねるの遺してくれた素晴らしいサプライズはまだ続きます。
次の更新も読んでいただけたら嬉しいです(*´v`*)
ここまでの長文をお読みくださり、感謝申し上げます