以前教えていた某大手英会話学校では、わたしは大人クラスだけでなく小学生クラスや中学生クラスも担当していました。
その中学生クラスで愕然としたのです。
長年英会話を習ってきている子たちばかりなのに、学校の英語の成績は平均かそれよりちょっと良いくらい。
彼らなら90点以上取れてもおかしくないようなテストでも、80点前後をウロウロしてたりします。
そんな子とカウンセリングで話をすると、「学校の授業がよく分からない」と言います。
そして、案の定「英語嫌いだなぁ~」と言うようになっていきました。
小学校時代に「英語楽しい!」と言っていた子ほど、中学校でちょっと分からなくなると「英語嫌い!」と言い出すようです。
親御さんとしては中学校でつまずかないように、後から苦労しないように早いうちから英語を習わせていると思うのですが、こんな現実を知るとショックでしょう。
なぜこんなことになるのでしょう?
答えは簡単。
小学校時代と中学校時代の英語の勉強の仕方が全く違うからです。
それは学校での英語教育についても同じ。
小学校で英語を教えるようなったものの、その指導方法やカリキュラムは中学校の指導方法にうまくリンクしているようにはみえません。
いくつかの英会話学校でもそのことに気づき始めています。
事実、わたしが小中学生を教えていた英会話学校でも、日本人講師のレッスンは小学生にも文法的な説明を入れたレッスンをしていました。
でも、習いに来る小学生全員が日本人講師のレッスンを受けているわけではありません。
学校的にはネイティブ講師のレッスンと日本人講師のレッスンのダブル受講を勧めていました。
でも経済的理由もあるでしょう、たいていの生徒(というか、選択するのはお母さんですね^^;)は「今年はネイティブの先生、次の年は日本人の先生」という受講の仕方をしていました。
厳しいことを書きますが、残念ながらこのような学び方では習ったことが定着しにくいです。
そして、昨日も書きましたが、多くの英会話学校はカリキュラムががっちり決まっているため、レッスンの中で徹底的に繰り返し教え込む余裕がありません。
それは中学校の授業でも同じです。
生徒が「分かった!」と思えるところまで先生が面倒を見る余裕がないので、生徒たちは中途半端なまま次の内容を勉強していかなければなりません。
小学校では楽しかったはずの英語なのに、「あれ? なんか違う。分かんなくなってきた。こんなんじゃなかったのに……」と言う思いが膨らんでくると、だんだんやる気もダウンしてしまいます。