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画像一枚目が「博士」二枚目が「プライドと偏見」です~。


「博士の愛した数式」

原作は読んでないのですが、
映像がきれいなんだろうなぁと思って見て来ました。
「雨あがる」「阿弥陀堂だより」の小泉監督ですものね。
日本の美しい自然と四季の移り変わりも見事でした。
ロケ場所はエンドロール見てたら、信州が多いみたい。


私は超文系人間で、数字の羅列を見るだけで頭が痛くなっちゃうんで
映画に出てくる「素数」とか「約数」とか「なんだったっけ?」
というレベル。吉岡秀隆演じる「ルート」の話が始まったとき
理解できるかなと不安もあったのですが・・


数式や証明に「美しさ」数字に「いさぎよさ」があるとは。
そして「友愛数」(詳しくは映画にて!)なんてものもあるなんて。
数学は理論づくめで縁遠いものだとばかり思っていたのですが
もっと感覚的な、私にも近しいものなのかも?と
今更ながら思っちゃいましたね。
実際、この世に「数字がなかったら?」想像つかないですよね。
あ~博士(寺尾聰)のような人が、数学の先生だったら良かったのに。
そう感じた方は、私だけではなかったはず?


記憶が80分しか持たない博士は、誰にでもいつでも分け隔てなく
優しい。子供の頃のまま純粋な心の持ち主だ。
ルートにとって、博士がどんなに大切な存在だったか分かる。
また、ルートの母親・家政婦の杏子(深津絵里)にとっても。
「本当に大切なものは目に見えないから心の目で見る」
博士が語ってましたね。原作にも出てくる言葉なのでしょうか。


博士の義姉(浅丘ルリ子)もなかなか複雑な立場で。
杏子と好対照をなすというのかな。
自分の気持ちを押し込めて生き続ける姿は
悲壮でしたね~。見ててやるせなかった。


湖に向かって、博士・ルート・杏子が
手をつないで立つのを見て
これこそが「博士の愛した数式」なんだなぁって思いました。

(ややネタバレかな?)

もうひとつ印象的なシーンがあります。病院での場面。
博士の表情とそれを見逃さなかったルート。
杏子は母としてついそんな発言をしてしまったのだけど
博士を信頼するルートにはそれが許せなかった・・
いいシーンだったなと思ってます。
ラストも良かったんだけどね。

「プライドと偏見」

「ブリジット・ジョーンズの日記」の元になっていると
いうことで、見てきました。
詳しい内容は全然知らなかったのですが、
「トレンディドラマ」の原型とも言えるのかな~と、思いました。


今でも裕福なおうちに嫁いだほうが親は安心でしょうし
昔は出会いの機会も少なかっただろうから
近くに若い男性が引っ越してきた、軍隊が駐屯する
ともなれば、お嬢さんたち(なんか、みのさんみたいだな~)
が色めくのも当然かなと。


姉妹がたくさんいると、つい、子供の頃好きだった
「若草物語」を連想しちゃいますね~。
長女が奥ゆかしくて美人、次女は聡明がゆえに勝気、
内弁慶でピアノが好きなのは三女。う~~ん、やっぱり似てる。
(ほかの方のブログで知りましたが、どうやらオルコットの方が
オースティンに影響されたようですね)


女性には相続権がない時代があったんですね。
ベネット家のお母さんがあそこまで娘の縁談に
躍起になるのも無理ないな~。
お父さんが死んでしまったら、娘たちはどう生きていくか
深刻な問題ですから。ましてや使用人はいるものの
お金持ちの家柄じゃないのはわかりますし。


BBCのドラマを見ていないんで、見てみたくなりました。
コリン・ファース好きですしね。
映画はちょっと駆け足のようにも感じたんで
ドラマ版を見ていたらもっと楽しめるのかなと
思います。ダーシー(マシュー・マクファディン)は
最初は「愛想悪いなぁ~」と思ったんですが
徐々にいいところがどんどん出てきて
ナイーブだけど誠実な青年を好演してました。


エリザベス(キーラ・ナイトレイ)とは
お互い思い合ってるのが見てる側にはありありと
わかるのに、行き違いもあって本当の気持ちを
伝えないのがじれったくも微笑ましくもあり。
エリザベスが馬車に乗るときに、ダーシーが手を差し伸べる
ところがあったんだけど、あそこが個人的には
「ううん、いいなぁ~」と思いました。
素直じゃないんだから~二人とも(^^ゞ


しかしイギリスってなんて美しい国なんでしょう!
エリザベスみたいに一日あんなところで読書して過ごしたいです。


親の決めた結婚が今より圧倒的に多かっただろう18世紀末。
自分の意思で愛する人との結婚を選び取ったエリザベス。
母親が、彼女の結婚によって家族の幸せも保証されると
話すところがありましたが、そんな背景もありつつ
思いを貫くって大変な勇気の要ることだったのでしょうね。
ダーシーやダーシーのおばのお屋敷を見て
当時の階級の差は歴然としてたのを痛感しました。